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犯罪から身を守る 自宅の防犯対策

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全国で広域強盗事件が相次ぎ、防犯対策が呼びかけられています。大切な生命・身体・財産を守るためには「自分は大丈夫」と過信をせず、狙わせない・侵入させない、といった攻める防犯対策が必要です。「自宅の防犯対策」について解説します。

侵入窃盗の対策

住宅に侵入して金品を盗む犯罪を「侵入窃盗」といい、暴行や脅迫が用いられると「強盗」となります。ここでは「侵入窃盗」の種類や、注意するポイント、対策を紹介します。

意外に多い「空き巣」以外の手口

住宅を対象とした侵入窃盗の主な手口は「空き巣」「忍び込み」「居空き」の3つにわけられます。 最も多いのは留守中に金品が盗まれる「空き巣」ですが、就寝中に侵入する「忍び込み」と、家事や風呂の間などに侵入する「居空き」も全体の3割以上を占めています。 これらは犯人との鉢合わせや危害を加えられる危険があります。金品だけでなく命を守るためにも、まずは侵入させない対策が必要です。

自宅のどこから侵入される?

侵入窃盗の侵入手口は、一戸建て住宅、集合住宅ともに「無施錠の出入口や窓からの侵入」が約半数を占め、最も多くなっています。一戸建て住宅では特に窓ガラスを破られることも多く、対策が必要です。

出入口と窓に鍵をかける習慣を

基本の侵入対策は、日頃からしっかりと戸締りをする習慣をつけることです。外出時はもちろん就寝時にも必ずドアや窓に鍵をかけましょう。 また、侵入に5分以上かかると約7割の泥棒は諦めると言われています。窓には防犯フィルムや補助錠を設置して対策を強化しましょう。

狙われにくい家にするには

空き巣は事前に侵入しようとする家を下見するといわれています。玄関や窓の鍵がひとつか、留守がちか、死角があるか、上階に登る足場があるか、などがチェックされます。また、インターホンを押して不在を確認することが多いため、録画機能付きやスマホ連携などができる最新のインターホン設備も検討しましょう。 空き巣は「侵入に時間がかかること」と、「人目につくこと」を嫌います。防犯意識が低そうな家だ、と目をつけられないように対策をしましょう。

集合住宅(マンション・アパート)の注意点

マンションにオートロック機能があっても油断は禁物です。窃盗犯は住人に紛れてマンションに入り込んだり、非常階段や屋上から侵入します。高層階の住人は「オートロックがあるから安心」と、無施錠にする方が多いため、特に注意が必要です。 短時間の外出でも玄関や窓には必ず鍵をかけ、窓には防犯フィルムを貼るなど、基本的な侵入対策を徹底しましょう。また、大規模修繕などで足場が組まれたときは、より一層警戒をしましょう。

SNS投稿にも注意

空き巣はSNSからも旅行中の人や高価な品の所有者などに狙いをつけ、自宅の場所や不在の時間帯を特定して犯行に及びます。 外出予定や資産状況を不特定多数に知られない投稿を意識しましょう。 ・SNSの公開範囲を制限し、最小限に留めておく ・長期旅行や外出予定の投稿をしない。外出先からはリアルタイムに投稿せず時間差で ・高価な所持品をSNSで自慢しない ・自宅や近所の写真など、個人情報が漏れる投稿はしない ・合鍵を作られるのを防ぐため、鍵が映りこんだ写真は投稿しない ・投稿をするときは写真の解像度を下げる

侵入の前兆に注意

空き巣は狙った家に「マーキング」をすることがあります。 住人の家族構成や性別、不在時間などを数字や記号の暗号にして、玄関ドアやポスト、ガスや電気のメーターなどに記します。見つけたら必ず消すようにしましょう。 消す際にマーキングを記録して、交番や警察に相談すると安心です。周辺地域の見回りを強化するなどの対応をしてくれることもあります。

空き巣に入られたときの対応

帰宅した際、「玄関の鍵が空いている」「物音がする」「窓や引き出しなどの様子が違う」など異変に気付いた際は、犯人がまだ家の中にいる可能性もあるため絶対に部屋に入らず、通報は家の外から行います。 犯人の証拠を残すため警察が来るまで部屋を片付けないようにして、クレジットカードやキャッシュカード類は停止しましょう。

自宅への強盗対策

近年、広域強盗が多発しています。特に治安がいいと思われている郊外や地方では、防犯対策が甘い傾向にあり狙われがちです。日頃から油断せず、防犯意識を高くもちましょう。

押し込み強盗とは

宅配業者や点検業者、引っ越してきた隣人などを装い、玄関のドアを開けさせて押し入る「押し込み強盗」。近年では住宅の侵入犯罪の手口として増加し、なかには偽の警察官を装う強盗事件も起きているため、警察手帳だけで信用するのは危険です。 金品を奪われる以外に、身体的な被害に遭う可能性もあります。在宅時はもちろんのこと、帰宅時など日頃から対策をしましょう。

在宅時の注意点

在宅時に来訪者がきたら、玄関はすぐに開けず、まずはインターホンごしで相手を確認。玄関のドアはドアチェーンを付けた状態で開けます。 宅配便がきたときは、宛て先や差出人が誰かを確認します。玄関に荷物を置いてもらう「置き配」や宅配ボックスなどを活用しましょう。 警察官や業者を名乗る人がきたら身分証を見せてもらい、本物かどうか、警察署や所属先の電話番号を自分で調べた上、実在するか電話して確認しましょう。 急な来訪者で不要な場合は、すぐにインターホンごしで断ることも大切です。

帰宅時の注意点

不審者が帰り道につけてきたり、玄関近くに隠れていて、自宅玄関のドアを開けた瞬間に後ろから押し入ってきたりするかもしれません。特に音楽を聴きながらや、スマホを見ながら歩くことで、周囲の危険を察知するのが難しくなるため注意が必要です。 玄関の前で周囲に変化はないか確認し、家の中に誰もいなくても「ただいま」といって中に入って、すぐに玄関ドアのカギをかけましょう。 何か異変に気づいた場合は、警察への通報、管理人や近所の人と部屋に入るといった対策をして、絶対に一人で家の中に入らないようにしましょう。

前兆の電話に注意

押し込み強盗の前兆として「アポ電」があります。 家族や親族をはじめ警察や役所、金融機関などを装って、資産状況を探るような電話がかかってきます。特殊詐欺の手口ですが、現金をだまし取るのではなく、確実に資産のある住宅に押し入り金銭を奪います。 不審な電話があれば、相手の話にのらずにすぐ電話を切りましょう。日頃から直接電話を取らずに留守番電話の設定をしておきましょう。 「迷惑電話防止機能付き電話」の設置は有効な対策です。自治体によっては機器の貸出や補助制度など設けている場合があるので確認してみましょう。高齢の親族がいる方は注意を呼びかけ、一緒に対策を検討しましょう。

盗聴・盗撮の対策

気づかないうちに被害に遭う可能性のある「盗聴・盗撮」。ストーカーや盗撮マニアなどをイメージしがちですが、空き巣が仕掛けるケースも考えられます。 不審な点がないか自宅をチェックして、個人情報の漏えいや私生活ののぞき見を防ぎましょう。特に新居に引っ越したときや、自宅のリフォームなどで人が出入りした際は要注意です。

予兆や違和感

以下は盗聴・盗撮を疑う予兆や違和感の例です。心当たりがある場合は、部屋の中をチェックしてみましょう。 ・電話に雑音が入る、ラジオやテレビにノイズが入る ・家の近くに不審な車がよく止まっている ・帰宅すると無言電話やいたずら電話がある ・部屋のインテリアの位置が変わっている気がする ・心当たりのない電源ソケットがある ・自分と家族しか知らないことを知られていた ・ドアスコープがぐらついている。または外れた

盗聴器・盗撮カメラが仕掛けられやすい場所

盗聴器や盗撮カメラは小型のため、身近な生活用品の中や普段手を触れない目に入りにくい場所に仕掛けられることが多くあります。 コンセントや電話機の中に組み込んだものやテレビや時計の裏側、ドアスコープやドアポストなど設置場所はさまざまです。 部屋の変化に気づけるよう日頃からこまめに掃除をして、玄関や窓の施錠の徹底など、基本的な空き巣対策をしましょう。

盗聴器を見つけたときの対処法

もし盗聴器を見つけたら、慌てず、見つけたことを声に出さずに落ち着いて対処します。 ・証拠の写真を撮る:盗聴されていた証拠として残す ・触るときは手袋などを使用する:犯人の指紋が付いている可能性があるため直接触らない ・外に出て警察へ連絡:犯人に気づかれないよう自宅から離れて通報する

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