杉良太郎「闇バイトは犯罪者募集」「簡単な儲け話は罠」、全校生徒248人の茨城町立青葉中で特別授業
歌手で俳優の杉良太郎(80)が19日、茨城・茨城町立青葉中学校で「特別授業~一生懸命の木に花が咲く~」を行った。 【写真】伍代夏子と夫婦ショット 警察庁の特別防犯対策監として特殊詐欺の撲滅、厚生労働省の特別健康対策監として「知って、肝炎プロジェクト」の啓発などに取り組むが、この日は「なかなか経験がない」という中学生を前にした講演。全校生徒248人の熱い視線が注がれる中、人生経験を交えて語りかけた。 茨城県では、闇バイトに応募した中高生が10月に逮捕されたばかり。杉は「警察では『闇バイト』と呼びません。これは犯罪者募集です」と注意喚起。「楽して儲(もう)かりません。お金は一生懸命働くことで生きてくる。簡単な儲け話はどれも罠(わな)。お金が欲しいなら一生懸命働かなきゃダメ」と力説した。 講演後、挙手した生徒全員の質問に答えた。「一生懸命の木に花を咲かせるためには」と聞かれ、「一生懸命な人が決して報われるわけじゃない。一生懸命の木には小さくても花が咲く。花も実もある人生を送るために、目標に向かって、純な気持ちで努力を惜しまないでほしい」と激励した。生きていく上で大切にしていることには「約束」と回答。「『約束』は守るためにある言葉。約束したら守らなきゃ。破っちゃダメだよ」と説いた。 8月の全国中学校剣道大会の女子団体戦で優勝した同校。「武道にしっかりと取り組んでいる学校。(相乗効果で)家族、クラスメートが誇りを持っていて、犯罪が育ちにくい環境にある。それ(を確認できたの)は良かったな」と話した。 講演前には町役場で小林宣夫町長と懇談した。小林町長とは春の園遊会で出会い、この日の訪問が実現。「県単位だと広すぎてなかなか(プロジェクトが)行き届かない。市町村単位に方針を変えて、くまなくやっていきたい」と約束した。水戸警察署の茨城地区交番にも足を運び、署員を激励した。(加茂 伸太郎)
報知新聞社