神奈川「供給追いつかない」 闇バイト事件受け、防犯グッズ売り上げ急増
首都圏などで「闇バイト」が絡む強盗事件が相次ぐ中、神奈川県内のホームセンターで防犯関連商品の売れ行きが伸びている。防犯対策への意識の高まりが背景にあるとみられるが、店舗スタッフからは「売れ行きが急激に伸びて驚いている。供給が追いつかない」と戸惑いの声も上がっている。 【図と写真で見る】防犯グッズの人気ランキングと最新の防犯グッズ ホームセンター「コーナン港北ニュータウン店」(横浜市都筑区)では、同市青葉区の住宅での強盗致死事件が発覚した10月中旬以降、防犯関連商品全体の売り上げが伸びている。 一連の強盗事件では窓ガラスを割って侵入するケースが多く、10月中旬~11月上旬の販売数でみると、窓ガラス用の防犯フィルムを含む窓用防犯グッズの販売数は前年同期比約11倍となる282点に上った。他に屋外用センサーライトは約3倍の244点、赤外線カメラを含む防犯カメラ関連商品は約6倍の45点、防犯砂利は約3倍の60点といずれも売れ行きは好調だ。 防犯関連商品の問い合わせも増えており、ニーズの高まりを受けて同店では店舗入り口付近の人目に付きやすい場所に陳列している。特別な工具を使わずに取り付けられる商品もあり、女性や高齢者が購入する姿も多く見られるという。 ただ、現在は消費者の需要にメーカーからの供給が追いついていない状況で、品切れになる商品もあるといい、同店担当者は「入荷したらすぐ店頭に陳列できるようにしたい」と話す。 ドアロックを探しに来たという50代の男性会社員=同市都筑区=は「強盗事件が多く、物騒だからと妻に頼まれてきた」と話し、「部屋を傷つけずに取り付けられる商品もあるみたいで、安心ですね」と興味深そうに防犯関連商品のコーナーをのぞいていた。 同店は「お客さまの防犯意識が高まっていると感じる。在庫の見直しや商品の拡充をし、ニーズに応えていきたい」としている。
神奈川新聞社