「日本だから大丈夫」は危険…急増する「置き配盗難」 年間368件発生も98%が“泣き寝入り” 少しの工夫で効果絶大 犯人が嫌がる4原則【しってる?】
近年、置き配盗難が急増している。 しかし、保険などで補償される人は全体の2%弱で「98%の人が泣き寝入り」しているという。 専門家は、光・音・時間・人目で抑止を図り、施錠や防犯表示をすることを勧めている。 【画像】犯罪者が嫌がる“音”で対策をするために、チェーンに取りつけた防犯ブザー
「犯罪者が嫌がる4原則」簡易策でも威力発揮
クリスマスや通販セールなどで宅配物の増えがちな12月、置き配を利用する方も多いが、年々、置き配の盗難被害が増加している。 保険などで補償されることが難しく、「98%の人が泣き寝入り」しているのが現状だ。 どうしたら被害を防げるのか?取材した。 遠藤玲子キャスター: SNSでたびたび目にする「置き配を盗まれた」という投稿。実際に話を聞いてみました。 被害に遭った男性(20代): 昼ごろに配達員の方から写真が送られてきて、(仕事終わり)20時ごろ帰宅した時には、(荷物が)写真の場所になかった。日本であんまりそういうのないと思ってたので。 遠藤キャスター: さらに、わずか2時間の間に盗難された方もいました。 被害に遭った女性(20代): 私の住所と名前が載ってるものがとられてるので、結構、個人情報の方が心配。日本だから大丈夫だろみたいなのあったんですけど。 遠藤キャスター: 2人が口をそろえて言った「日本だから大丈夫だろう」。しかし、2023年度に東京都内で「置き配が盗まれた」などの相談は、東京都消費生活総合センターが把握するだけでも368件あり、2024年はさらに増加傾向にあるのです。 遠藤キャスター: 一軒家や集合住宅関係なく、道路から荷物が見える場所が狙われやすい置き配盗難。大事な荷物を守るための対策を防犯アドバイザーの京師美佳さんに伺いました。 防犯アドバイザー・京師美佳さん: 犯罪者が嫌がる四原則っていうのがありまして、音・光・時間・人の目です。置き配の場合も、これを意識して対策していただくことが重要なんです。 遠藤キャスター: そのためには、まず荷物をむき出しにせず、置き配ボックスを活用するのが良いとのことです。そのうえで大事なのが「時間稼ぎ」です。 防犯アドバイザー・京師美佳さん: (宅配業者が)南京錠を、荷物を開ける金具のところにつけていただきます。チェーンもだいたい付属でついてるんです。動かない柵とかにつけていただいて、留めていただく。そうすると、犯罪者は嫌がって持ち去りにくくなります。 遠藤キャスター: これらのカギを見えるようにつけておくことで、犯人は「持ち去るまで時間がかかる」と考え、抑止効果にもなります。そして、そこに追加するのが「音」。これは先ほど設置したチェーンのつなぎ目に防犯ブザーをつけることで音による威嚇も加わり、対策はさらにパワーアップします。 一見、簡易的すぎて、「これで大丈夫?」とも思いますが、置き配窃盗の犯人には、ある特徴があるといいます。 防犯アドバイザー・京師美佳さん: 空き巣とか、そういう“七つ道具”を持っているとかではなくて、多くは手ぶらで盗んで、そのまま走って逃げるとかが多い。(簡易的なものでも)十分な効果があります。 遠藤キャスター: いわゆる「プロではない」犯人が多いということなんです。さらに置き配盗難が多いといわれる夜に効果を発揮するのが「光」です。 防犯アドバイザー・京師美佳さん: ソーラータイプであれば、直接壁とかに両面テープで貼っていただくだけで設置することができます。反応して照らされると目撃される感じで、(犯罪者は)嫌がります。 遠藤キャスター: そして4つ目の対策は、犯人が一番避けたい「人の目」を増やすこと。実際に防犯カメラがついていなくても、ステッカーを貼っておくと効果的なんだそうで、そのポイントは多言語であることです。 防犯アドバイザー・京師美佳さん: 日本で起きている犯罪っていうのは日本人だけじゃありませんので、日本語・英語・韓国語・中国語・スペイン語の5カ国語のシールがあって、日本で起きている犯罪者すべてに伝わります。 遠藤キャスター: ほかにも花壇や、この時期であればクリスマスツリーを置けば、家の前を通る人の目を引くことができ、抑止力につながるということです。