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吉場正和

メンディーはいい感じに料理する「生肉」――紅白初出場、GENERATIONSが考える「グループは戦場」

2019/11/21(木) 08:27 配信

オリジナル

「第70回NHK紅白歌合戦」への初出場も決定したGENERATIONS from EXILE TRIBE。関口メンディーが数々のバラエティー番組に出演し、白濱亜嵐や片寄涼太は映画やドラマに主演するなど、メンバーはすっかりお茶の間の人気者になっている。若手の「Jr.EXILE」世代にして、いまやEXILEやEXILE THE SECOND、三代目 J SOUL BROTHERSに続く存在だ。全国ツアー「GENERATIONS LIVE TOUR 2019“少年クロニクル”」では、5カ所でドーム公演を行うなど、若年層からも強い支持を獲得している。2012年11月21日のデビューから7年、現在の彼らがテーマとして掲げる「共感」とは。(取材・文:西森路代/撮影:吉場正和/Yahoo!ニュース 特集編集部)

メンディーは若返った

EXILEグループの中で、EXILEやEXILE THE SECOND、三代目 J SOUL BROTHERSに続く「次世代」の先頭を走るのが7人組のGENERATIONSだ。「NHK紅白歌合戦」への初出場も決まり、さらにその勢いは増している。関口メンディー(28)が数々のバラエティー番組に出演し、白濱亜嵐(26)や片寄涼太(25)は映画やドラマに主演するなど、メンバーごとの活動にも精力的だ。

なかでも、幅広い世代に認知され「キャラ立ち」しているのがメンディーだろう。「ヒルナンデス!」(日本テレビ系)に出演するなど、お茶の間への浸透率も高い「愛されキャラ」として定着しつつある。佐野玲於(23)が笑いながら言う。

「メンディーくんは『ジェネレーションズ フロム ヒルナンデス』だから」

すかさずメンディーが「メンディーって名前が全然入ってないよ!」と返し、数原龍友(26)が「メンディーどこ行ったんや!」と間髪いれずツッコミをいれる。テレビさながらの絶妙なやりとりは、メンバー間の仲の良さを感じさせる。

左から小森隼、白濱亜嵐、数原龍友、中務裕太、片寄涼太、佐野玲於、関口メンディー

メンディー「いじり」はさらに続く。佐野は、「メンディーくんは若返った」と指摘する。

「もっとひげもはやして、路頭に迷ってたときもあって。ドレッドにしてきたときもあって、そのときは『もっとGENERATIONSに合った雰囲気のほうがいいんじゃないの?』ってみんなで言って、そこから若返って今に至るんです」

当のメンディーにも自覚があるという。

「いい意味で客観視ができるようになりましたね。ドレッドの後に、ボックスヘアーにしたんです。僕からしたら、どっちもかっこよいと思ってやってるんですけど、ボックスヘアーのほうが、面白いとか親しみやすいって言われて、そういう文化にも気づけたし、そういうことを周りが教えてくれることには感謝ですね」

関口メンディー

ちょうどボックスヘアーにしたあたりから、メンディーはお茶の間の人気者になった。

「メンディーくんは料理していただく食材なんですよね。生肉みたいなもので、いい感じで焼いたらおいしいし、焼きすぎたらまずい(笑)」(佐野)

佐野玲於

「やっぱりメンバーが一番厳しいですからね。だから、全員で出ている『GENERATIONS高校TV』(AbemaTV)の撮影が一番、戦場感があります(笑)。メンバーは僕の面白さに対して期待もハードルも高いので……」(メンディー)

GENERATIONSならではの「面白さ」を意識するのは小森隼(24)だ。

「メンさんが外でひどい扱いを受けてたら怒るけど、メンバー内だからこそ、面白さに対してハードルも上げてるんです。『GENERATIONS高校TVこそ、全力で戦う戦場であるべきなんだよ!』ってね」(小森)

小森隼

片寄も、GENERATIONSが「戦場」であることを認める。

「それはメンディーさんが外で闘うときにもっとおいしいお肉になるために、メンバー内でも高めているというかね」

誰もが共感できるものを表現をしたい

今年は、メンディー以外にも、それぞれの個性が際立ってきた1年だった。片寄は映画「午前0時、キスしに来てよ」に主演。佐野もCINEMA FIGHTERS project「GHOSTING」で主演を務めた。白濱はDJやサウンド面でも活躍するほか、ドラマ「小説王」に主演。小森はMCの腕を磨き、ラジオ番組「鈴木おさむと小森隼の相談フライデー」「GENERATIONS 小森隼のGood Laugh and Sleep」にも出演。中務裕太(26)は小森とともに映画「HiGH&LOW THE WORST」で映画初出演を果たし、華麗なアクションで魅せ、数原はボーカリストとしてその映画の劇中歌「Nostalgie」をソロで歌い、配信リリースも行った。

「アーティストだからって決めつけて、これはできないっていう時代ではないと思うんですよ。だからEXILEのいいところ、LDHのいいところを受け継ぎつつも、それまで作ってきたスタイルをあえて外したこと、逆のことをやれば、それがまた僕ららしいことになるんじゃないかって思ってるんです。GENERATIONSができることって、すごく幅広くて、GENERATIONSだからこそ、『こんなことやってもOKだよね』ってことがすごく増えてる気がするんです」(佐野)

「GENERATIONSはGENERATIONSってジャンルになっていいのかなって。いろんなことが『ありすぎる』集団なんですけど、そうやってやってることがアーティストって言われても、アイドルだって言われても、俳優をやる人がいるグループだって言われてもいい。柔軟にフラットに見てもらうグループになりたいねっていうことはメンバー内でも話していますね」(片寄)

片寄涼太

そこには、「共感」という言葉も中心にある。GENERATIONSのデビュー7周年の記念日である11月21日に発売される6枚目のアルバム「SHONEN CHRONICLE」のキーワードでもある。

「最新アルバムの『SHONEN CHRONICLE』というタイトルにしても、少年・少女だった時代ってみんなどんな気持ちだったんだろうってことが核にあります。ある人は大人になりたくないって思ってたのかもしれないし、またある人は早く大人になりたいって思ってたのかもしれない。誰もが持つ感情、共感できる感覚みたいなものが、ライブでも表現できてると思うんです」(片寄)

数原が、アルバム制作の過程を振り返る。

「収録曲の『DREAMERS』は、GENERATIONSの20枚目のシングルでもあったんです。共感というキーワードがあって、僕たちからも背中を押してあげられるような、幅広い方に向けたメッセージのこもった曲をリリースしたかったんです」

数原龍友

バラバラでふざけてたんじゃ意味がない、7人で全力でふざけたい

現在ではGENERATIONS以外にも、「Jr.EXILE」というカテゴリーではTHE RAMPAGE、FANTASTICS、BALLISTIK BOYZといった新世代が台頭してきている。

「実は僕らが先輩ってわけじゃなくて、ほかのグループにもメンディーさんと同じ年のメンバーもいたりするんです。でも、7人でいる時間や経験はあるので。そこはやっぱり、口で言ってるだけでは説得力にならないですからね。僕らの魅力というと、ちゃんとするところはするけれど、ふざけるときは全力でふざけるとか、そんなことですかね」(佐野)

小森が、佐野の言葉を受けて続ける。

「やっぱりそのためにもおのおのがバラバラでふざけてるようじゃ意味がない。GENERATIONSの空気感っていうのがしっかりあったうえでの、全力でふざけるってことだと思っていて。しかも、その7人がひとつにまとまってるからこそ、いろんなメディアに出たりしていることも強みになると思うんです」

GENERATIONSは、初の5大ドームツアー「GENERATIONS LIVE TOUR 2019 “少年クロニクル“」の真っ最中でもある。メンバーたちは、7年目に5大ドームツアーができるようなグループになることは想像していたのだろうか。LDH JAPANを率いるEXILE HIROの意向を振り返るのは中務だ。

「HIROさんは、まだ僕らがデビューした当時、LDHでドームツアーのできるアーティストを3組作りたいとおっしゃっていて、その3組目がちょうど僕たちでした。その展望をデビューしたときから聞いていたので、いつかドームでツアーができるようにならないとって思っていました」

中務裕太

現在、EXILE HIROは、国内だけではなく、海外も見据えている。GENERATIONSが目指す高みはどこだろうか。

「海外マーケットに関しては、LDHの中でもGENERATIONSが最初にワールドツアーをやったりと、本格的に取り組んできたことですし、だからこそその挑戦は続けていきたいですね。もちろん思い描いた通りにはいかないこともありますけど、涼太が中国で人気が出てきたりと武器があるので、試行錯誤しながら挑戦していきたいところです」(白濱)

白濱亜嵐

GENERATIONS from EXILE TRIBE
白濱亜嵐、片寄涼太、数原龍友、小森隼、佐野玲於、関口メンディー、中務裕太による7人組ボーカル&ダンスグループ。2011年に「GENERATIONS」として結成、2012年にシングル「BRAVE IT OUT」でデビュー。2013年に「GENERATIONS from EXILE TRIBE」に改称。2015年にシングル「ALL FOR YOU」でオリコン1位を獲得。現在、全国ツアー「GENERATIONS LIVE TOUR 2019“少年クロニクル”」を開催中。7周年を迎える11月21日にはニュー・アルバム「SHONEN CHRONICLE」をリリース。


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