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上野動物園のジャイアントパンダ「リーリー」「シンシン」特集

画像:(公財)東京動物園協会

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東京・上野動物園で長年愛されてきた2頭のパンダ「リーリー(オス)」「シンシン(メス)」が治療に専念するために、中国へ帰りました。9月28日が最終観覧日、翌日29日に上野を出発しました。2頭のプロフィールや、13年半の上野での思い出を振り返ります。

最終観覧日・上野動物園出発日のリーリーとシンシン

お父さんパンダのリーリーは、残念ながらぐっすりと眠ってお顔は見せてくれませんでした。今までありがとう。

9月28日撮影

お母さんパンダのシンシンは、お顔を見せながら寝る準備中。たくさんの思い出をありがとう。

9月28日撮影

上野動物園提供公式画像:抽選による最終観覧時間のリーリーの様子

(公財)東京動物園協会

上野動物園提供公式画像:抽選による最終観覧時間のシンシンの様子

(公財)東京動物園協会

搬出の朝の様子 9月29日4:00 2頭を乗せたトラックが上野動物園を出発しました。3時過ぎに寝ている2頭は起こされ、笹やリンゴなどを食べ落ち着いた状態でケージに入ったそうです。

9月29日撮影

これまでも移動経験がある2頭なので、いつもと変わらない様子。このまま空港へ移動し、本日中に生まれ故郷の中国へ到着する予定です。

9月29日撮影

[公式映像]上野動物園のジャイアントパンダ「リーリー」「シンシン」、トラックへの積み込みと動物園からの出発(2024年9月29日撮影)

福田豊園長コメント 上野動物園のジャイアントパンダ リーリーとシンシンは、さきほど午前4時過ぎに中国へ帰るために上野動物園を出発しました。2頭が無事に目的地に到着出来るよう、日中関係者が協力して互いに全力を尽くす所存です。 私の心境は、2頭が中国に帰る事は少し寂しいですが、今は「ありがとう」という感謝の気持ちが強いです。2頭は2011年2月の来園から13年7カ月間、本当にたくさんの方々を上野動物園で笑顔にしてくれました。ですから私も笑顔で見送ってあげたいと思いました。これから2頭は生まれ育った環境でおだやかに暮らしてほしいと思います。 最後に、長年リーリーとシンシンを温かく見守っていただいた皆様に、心より感謝を申し上げます。

9月29日撮影

9月29日18時 四川省雅安市にある中国ジャイアントパンダ保護研究センター碧峰峡基地に到着。2頭の子どもシャンシャンも暮らす同じ保護研究センターです。

2頭について

リーリー とシンシンについて

(公財)東京動物園協会

思い出

上野ですごした13年半を振り返る

2011年から13年半、約5000日の日々を上野動物園で過ごしたリーリーとシンシンの思い出を振り返ります。

■2011年3月 一般公開前のリーリー(3月8日撮影)

■2011年3月 一般公開前のシンシン(3月4日撮影)

■2011年4月1日 東日本大震災のため先延ばしとなっていた一般公開初日の様子。(ANNnewsCH)

■2017年6月12日 シャンシャン(メス)を出産。2頭の間に生まれた2番目の子どもです(第1子は2012年生後6日で肺炎により亡くなる)。シャンシャンは2023年中国へ渡り、現在元気に暮らしています。

■2020年8月 西園に新しく建設された「パンダのもり」へ2頭は移動しました(公開は9月8日)。パンダのふるさとをテーマに生息地の自然もできる限り再現した、同園3代目のパンダ舎です。

■2021年6月23日 シャオシャオ(オス)とレイレイ(メス)を出産。双子のジャイアントパンダの飼育は同園にとって初めての経験でした(写真は131日齢)。

■2023年9月以降、シンシンは定期的な血圧測定と投薬を継続しながら高血圧の改善に取り組み続けました。リーリーも高血圧の改善に向け取り組み、今年4月にはエコーなどの検査をし健康管理を行ってきました。

■2024年8月30日 東京都の小池百合子知事は会見で、2頭を9月29日に中国に返還すると発表。「13年間にわたり皆さまに愛された2頭の健康を第一に考え、温かく見送っていただきたい」と述べました。

■2024年8月31日 返還発表翌日のリーリー。園内には大勢の人が2頭に会いに訪れました。

■2024年8月31日 返還発表翌日のシンシン。この日のパンダ観覧までの待ち時間は「80分」でした。

■2024年9月 中国返還にむけた検疫期間中のため室内で過ごすシンシン

ーー検疫期間は何をするの?  病気がないのか、特に病気の中でも伝染病に感染していないかを確認します。1カ月間の検疫期間に様子を見ながら、採血やレントゲンを撮るなど、異常がないのか見続け、問題がない事が確認できたら検疫明けです。そのため、期間中には外から病気の感染源が入ってこないよう隔たりを作り、検査をします。 (同園副園長冨田氏回答 8月31日取材)

■2024年9月28日 この日が2頭に上野動物園で会える最後の日です。翌29日に、5歳で離れた生まれ故郷の中国四川省へ帰ります。

記事

2頭の症状・副園長の思い

まだもう少し日本に居てくれると思われていたリーリーとシンシンの中国返還発表。その背景には、高齢期にさしかかる2頭の末永い健康を願った判断がありました。上野動物園副園長が語る、2頭への願いと感謝の思い。