香港海洋公園でパンダ一般公開 パンダ彫刻2500体の展覧会も
香港のテーマパーク「海洋公園(Ocean Park)」で12月8日、ジャイアントパンダ2頭の一般公開が始まった。中国政府から中国建国75周年に合わせて寄贈が決まったもので、9月26日に四川から香港に到着した。(香港経済新聞) 【写真】パンダ2頭の一般公開に合わせて大規模なセレモニーが行われた 海洋公園では、雄の「安安(Anan)」と雌の「可可(Keke)」の2頭のジャイアントパンダを受け入れたが、香港での名前を一般公募していたものの、審査を経て、最終的に本土での名前と同じものを踏襲することになった。 中国から来たパンダ2頭の一般公開に合わせ、李家超(ジョン・リー)行政長官も出席する大規模なセレモニーが行われた。これに合わせてAll Rights Reserved(ARR)社は香港各地で2500体のパンダの彫刻を展示するイベント「PANDA GO!香港遊」をスタートさせた。既に星光大道(Avenue of Stars)と昂坪360(Ngong Ping 360)で行われ、12月21日・22日に海洋公園、25日・26日に西營盤(Sai Ying Pun)にある中山紀念公園(San Yat Sen Memorial Park)で開催する。 海洋公園では、パンダ2頭が長年飼育されてきたが、8月15日に「盈盈(Ying Ying)」が双子の赤ちゃんを出産した。赤ちゃんの一般公開は年明けを予定しているが、海洋公園ではあっという間に6頭のパンダが飼育されることになった。海洋公園は長年にわたり、動物飼育能力の向上、科学研究の推進、ジャイアント・パンダをはじめとする絶滅危惧種の繁殖プログラムを推進している。 アフターコロナで香港に観光客は戻りつつあるが、まだ理想的な数字にはなっていない。観光が主要産業の一つである香港としては景気にも大きな影響がある。香港政府のほか、観光業や小売業の関係者はパンダが経済回復の起爆剤の一つになることを期待している。 パンダの彫刻は全8種類あり、うち6種類「PFF HK 熊猫香港親友會」は、盈盈、安安などを意識して香港専用にデザインされたもの。彫刻は、環境意識の高まりを反映して、リサイクルされたPETボトルを一部材料として利用している。今回のイベントに関するIPは一般が利用できるよう開放しているほか、企業が商業用に使う場合の著作権料は、海洋公園の保育基金に寄付される。 パンダは全世界で2500頭いるとされるが、飼育されているパンダは600頭で、野生のパンダはここ10年で1600頭から1900頭にまで増えるなど保護活動の効果が表れており、海洋公園への寄付金によって、パンダの個体数の増加に寄与することが期待されている。 加えてパンダ関連では、来年1月11日~21日、尖沙咀(Tsim Sha Tsui)の文化中心(Cultural Centre)の露天廣場(Piazza)と付近のプロムナードでイベント「HELLO PANDAS 熊猫駕到」が開催される。公共福祉、芸術、科学、楽園などの6つのテーマから成る体験型の施設ができる予定で、100万人の動員が見込まれている。
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