女は美しさを意識した服を作り始めた、13世紀の服装の歴史
人類の歴史は服装の歴史といっても過言ではありません。
果たして13世紀の人々はどのような服装をしていたのでしょうか?
この記事では13世紀のヨーロッパの女性の服装について紹介していきます。
13世紀の女性の服装
13世紀の女子の装いといえば、男子と同様に「コット」と呼ばれるチュニックが基本。
しかしながら、ただの「男性と同じ」では済まされません。
女子たちの衣服には次第に腰を絞り、裾を広げて「より美しく」を意識した造りが求められ始めたのです。
男性のブレーを着けないのが一際違うポイントで、代わりに様々なベールや帽子が登場します。
ウィンプルと呼ばれる現修道女のような頭飾りまで!
一方で、上流階級の女子たちは煌びやかな刺繍や宝石付きのコルセを身に纏い、薄絹や絹の輸入品で高貴さを演出します。
センダルと呼ばれる縁飾り帽や、引き裾を自在に操り優雅に舞う様は、彼女らの歩みを神秘的に包み込みました。
未婚女性たちはというと、束ねた長髪を思いのままに垂らし、時に三つ編みを揺らしながら、当時の物語に登場する金髪の姫君をそのまま現実に映し出したかのようです。
女たちの一挙手一投足に隠された美しさと謎めいた装いに、当時の人々は心を奪われたことでしょう。
参考文献
丹野郁編(2003)『西洋服飾史 増訂版』東京堂出版
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