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【河内長野市・富田林市】記念すべき投稿千本目!移住3年目の魅力、寺ヶ池公園で見頃の紫陽花を前に考えた

奥河内から情報発信奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

6月に入り河内長野各地でアジサイの便りが聞かれるようになりました。大阪府立花の文化園から先日もアジサイが見頃とのプレスリリースが届きました。そんなメールが来るのは、私がYahoo!ニュースエキスパートの記者をしているからなのですが、実はこの記事が執筆を始めた2021年9月16日からちょうど1,000本目なのです。

画像提供:大阪府立花の文化園
画像提供:大阪府立花の文化園

1,000本の記事で少し自慢できることといえば、1日も欠かしたことがないということです。住んでいる河内長野と隣の富田林のニュース記事投稿を開始してから毎日休まず、ちょうど1,000日後に1,000本目の記事をアップすることができました。

Yahoo!ニュースエキスパートの地域担当は、原則として住んでいる自治体(河内長野市)と、隣接するもうひとつの自治体(大阪府内)を選ぶことになっていました。河内長野に隣接している自治体は、和泉市、大阪狭山市、千早赤阪村、富田林市だったのですが、様々な観点により総合的な判断で富田林市を選びました。

当時はまだYahoo!自体が地域の取り組みをこれから始めようということで、各地域執筆者も少なかったこともあり、河内長野ではなく近くの政令指定都市・堺市でという話もありました。確かに人口の多さや歴史など堺市も魅力的に感じましたが、ちょうど移住して半年で、河内長野に住んでみて初めてわかったさまざまな魅力を感じていたこともあり、今のエリアを選んだわけです。結果的にこれは正解でした。

富田林といえば寺内町が有名で、記者を担当する前に2回ほど行ったことがあります。この地域を担当することになるまでは、こんなに寺内町に行くことになるとは思ってもみませんでした。通ううちに、寺内町のことも本当に詳しくなりました。しかし富田林は寺内町だけではありません。画像のニュータウン金剛・金剛東地区にも通うことになります。

さらに富田林で驚いたのは、金剛・金剛東エリアと寺内町から石川を挟んだ東側のエリアとの違いです。特に画像の佐備・龍泉・甘南備(かんなび)といった旧東條村のエリアは山に囲まれて農園が広がっており、本当に同じ自治体なのかと疑うほどの違いがあって新鮮でした。地域を担当しなければ、いくら隣の河内長野に住んでいても気づかなかったでしょう。

さて、1,000本目に何を書くか迷いましたが、やはり第1回目の記事の場所でもある寺ヶ池公園にしました。ちょうどアジサイの咲く時期でもあったので、先日晴れた日に訪問した寺ヶ池公園のアジサイの紹介を兼ねましょう。

こちらは寺ヶ池公園の入口にある陽の花です。2021年9月16日のいちばん最初の記事で紹介したスポットですが、当時の記事は今でも公開しています。

私が寺ヶ池公園に比較的近い場所に住居があるため、寺ヶ池公園はYahoo!の地域担当になる前から散歩によく訪れていました。そのため、最初に寺ヶ池公園を話題にしようと思ったのです。

フェリース橋を渡った広場ではフリマやイルミネーションが行われる場所ですが、今回こちらには行きません。

しかし皮肉なもので、河内長野全域に加え富田林も含めた地域の担当になってからは各地に取材で歩き回る必要があるため、寺ヶ池公園に行く機会が少なくなってしまいました。今回も久しぶりに歩きました。さて、歩きながら考えたことに、移住先としての河内長野があります。今回は1,000本を記念して、主に河内長野に住む良さを考えてみました。

河内長野に住んで良かったと思うことのひとつは歴史です。河内長野の場合は3つの日本遺産の構成要素になっていて国宝級の文化財も多いですが、その他にも歴史を感じるものが多くありますね。例えば画像の旧三日市交番もそんな歴史遺産のひとつです。

富田林の歴史を見るだけでも、寺内町のほか、楠木正成伝承、古代には古市古墳群に続くように点在している富田林の古墳や新堂廃寺のことがあります。

また河内長野では高野山の手前にあり空海の影響が強いためか、観心寺・天野山金剛寺・延命寺が有名ですが、柚子味噌づくりの盛松寺など、いずれも真言宗寺院であり、大阪府エリアでの他の自治体と比べて多いのが特徴です。

中世に入ると楠木正成がとくに有名ですが、その前の時代なら八条院に関連して高向地域のことなども出てきますし、戦国時代の烏帽子形城や幕末の天誅(忠)組など。特に天誅組については移住してからその存在を知りました。

寺ヶ池公園も改めてみると、ほんとうに散歩に適した公園ですね。周回できるのでジョギングの人やワンちゃんの付き添い散歩には最適で、いつもたくさんの人たちがいます。

金剛東中央公園の新名所「ミューラル作品」は、町歩きの途中で休憩するのにとても都合が良い場所にあります。

河内長野を移住先に選んでよかったことのふたつ目は自然です。ちょうど今の時期はホタルの季節ですが、駅近くで天野酒さんでホタルが見られるのはすごいことだと思います。天野酒さんは酒蔵ですが、住んでいる町に酒蔵があるというのは個人的に酒が好きなものとしてとてもうれしいです。

そして、1,000本執筆中にもうひとつアルコールの醸造所が富田林にできました。万里春さんです。酒蔵からビールに変わったとはいえ、至高のクラフトビールが身近で飲めることはとてもうれしいです。

その他にも自然が多いから岩湧山やダイヤモンドトレール(ダイトレ)の山歩きなど、引っ越し前ではやらなかったことを普通にできるのも良いですね。山の自然と比較しがちですが、新緑の美しい6月の寺ヶ池公園も余計に緑が美しいです。

こんなに自然や歴史が多い河内長野ですが、住んで良かったと思うメリットの3つ目として大阪市内まで電車で1本で乗り換えなし行けるのこと。河内長野駅や金剛駅からは急行で乗り換えなし、富田林駅からなら準急となりますが、時間帯によっては喜志と古市しか止まらない急行も出ています。

南海難波駅で見つけた河内長野移住促進の広告
南海難波駅で見つけた河内長野移住促進の広告

山や歴史があるという点では京都や奈良も大阪市内からは直接行けますが、観光地として賑わい過ぎている感もあるので、住むとしたら南河内のほうが少し落ち着けるのかなという気はします。

特に南海電車の場合は、自分の電車に通勤通学で乗ってほしいので、河内長野へ移住することへの魅力を紹介することが多く、三日市町駅から難波駅までの行商プロジェクトの取材に同行したこともありました。

さて途中寄り道しました。普段あまり降りない坂です。この先には給水塔があります。

滝畑ダムができるまでの間、人口が急増して水が足りなくなり、急遽寺ヶ池の水を引くために設置された給水塔という記事を昨年掲載しました。

寺ヶ池・寺ヶ池水路の看板がありますね。寺ヶ池・寺ヶ池水路が世界かんがい施設遺産として2021年11月に登録されたニュースは、地域担当を初めて2ヶ月ほどの時で、当時はこの話題を絶対に紹介したいと考えたものです。

給水塔の前は、Yahoo!の担当をする前、それも河内長野に移住する前に来たことがあります。移住先を河内長野にしようと検討していた時にどんな町なのかを確認するために立ち寄ったのです。当時は寺ヶ池の歴史など知ることもなく、ただ大きなため池があると思った程度でした。

河内長野に引っ越す前は、平坦な町中に住んでいたので、初めて河内長野に来たときに坂道の多い町という印象が強く、生活できるか不安でした。実際に3年余り生活できているので問題はないのでしょう。

3年余りの生活の中で、河内長野ではコンビニは少ないと思いました。しかしコンビニよりも安く食べ物が手に入るスーパーの数は多いですね。寺ヶ池公園の周辺だけでもディオ、西友、ばんばん、関西スーパー、マツゲンと5つの異なるスーパーがあるので、選び放題という印象です。

普通に移住して住んでいるだけなら恐らく上の画像のスーパーばかり使っていたのかもしれません。しかし、取材のついでに買い物をして家に帰る機会が多いので、ノバティながのやフォレスト三日市、寺内町の隣にあるサンプラザを始め、オークワやコノミヤ、あるいは業務スーパーにも通う機会が多く本当に選び放題です。

また生活するうえで食費が安いのも良いですね。河内長野や富田林の場合、農家直送の野菜が格安で手に入るのが良いです。道の駅のくろまろの郷は有名ですが、画像のアグリかわちながの田中ぶどう園、名もなき無料の直売所などが多くあってとても便利です。

野菜に比べてフルーツはプレミア感がありますが、それでも他の地域では出回らないない地元産のイチゴや桃、ブドウ、ナシなどが食べられるのは、河内長野に住んでいるからなのでしょう。

特に富田林では複数の農家さんの取材も行いましたし、農家さんの玉子(きらめき農業塾)の取材もできたのが良かったです。

初めて河内長野に来たスポットに立ち寄って、ここでサンドイッチをかじって、これからの新しい生活への不安を話し合ったことを思い出しました。新しい生活での不安のひとつに地元の人との付き合い(コミュニティ)がありました。

喜志の夏祭り
喜志の夏祭り

河内長野や富田林には地元のコミュニティが強い印象がありました。夏の盆踊りや秋のだんじりなどですが、取材を始めたころはコロナ禍の最中で、中止のところがほとんど。それが徐々に復活してくる様子も取材できました。夏祭りは金剛中央公園の中グラ盆踊り大会など地域関係なく行われていたので、いろいろと回りました。

蟹井神社の湯立神事
蟹井神社の湯立神事

河内長野には特に山のほうでは縄かけ神事や湯立神事、稚児相撲など珍しい風習なども見ることができました。単なる移住者では市内に住んでいても「よそ者」として奇異な目でみられたかもしれません。取材ということで入り込めたのは運が良かったです。

住んでいる小山田小学校区では住吉神社の馬駈け神事を昨年初めて見ることができたのが印象深かったです。

もちろんだんじりや夏祭りのような伝統的なものの他に、LOVEとんだばやしや河内長野市国際交流協会の世界の文化ごった煮フェスなどの行事に参加すると移住者でも地元の人との接点が持てます。公民館講座もそうですね。ちなみに私は取材とは別に国際交流協会に入会したので、地元の人とのコミュニティができました。

本当の田舎ならこういう行事やコミュニティに参加しないと村八分的になりそうな印象がありますが、河内長野の場合は田舎と町が共存している側面があるため、こういう活動に参加しなくても影響がないのが良いですね。

また取材を通じて芝居、ミュージカルや音楽イベントにも参加する機会を得たのが大きかったです。ラブリーホールにせよすばるホールにせよ、いろいろな催しを行なっているので、わざわざ大阪市内に足を運ばなくても休日が楽しめるのが良いですね。たとえば画像のベートーヴェンピアノフェスティバルでは、移住前では縁の無かったクラシックの演奏なども堪能できました。

さきほどの給水塔前の広間を上から見た様子です。寺ヶ池水路のことや給水塔のこともそうですが、当初移住して半年程度の人間が地域ニュースの担当が本当に務まるか心配でした。気がついたら河内長野に長く住んでいる人にも「詳しい」といわれるようになったので、これは本当に良かったと思います。

寺ヶ池公園に設置されている遊具です。引っ越し直後にはよく利用しました。特に河内長野の場合は高齢者比率が高いことが予想されていて、老人福祉施設も多くあります。元気な高齢者はこういう遊具を使って身体を鍛えている姿をよくみます。また子育てという面でも河内長野は優れていると取材をしながら思いました。

例えばあいっくは河内長野駅直結の場所にあってとても便利ですね。また楠小学校区では高齢者の買い物支援や「あきち」と呼ばれる子ども向けの空間を開放しています。自然が豊かで町中に気軽に行け、かつ郷土のことを含めた教育熱心な町なので、子育ての町としての魅力は高いと客観的に見ても感じました。

さて、アジサイが並んでいるスポットに到着しました。2021年ごろは非常に多くのアジサイが咲いていたのですが、2022年から23年にかけてはあまり良い状態ではありませんでした。今年はまた良い状態に戻っていました。

青いアジサイが多いですね。昨日紹介した長野公園(長野地区)のアジサイ園はどちらかといえば赤っぽいアジサイのほうが多かったです。理由を調べるとアントシアニンという色素が関係しているそうで、土壌から溶け出したアルミニウムと反応すると青色に変化するそうです。

アルミニウムが溶け出す量は水の酸性度によって変わるそうで、青いアジサイが多いということは、酸性の水であることを意味しているそうです。

アジサイが多く咲いているスポットは市民グランドのあたりで終わりますが、ここまで来たので寺ヶ池でもいちばん好きな、北堤まで行くことにしました。

ここが北堤で、寺ヶ池公園の中でもいちばん好きな風景です。(2番目は南堤)さて1,000本も記事を書いて思うことですが、良し悪しいろいろありました。

歴史、イベント、自治体情報などいろいろな話題を取り上げる関係で、あまり目立っていない飲食記事ですが、個人店でこだわりのある所を中心に取り上げています。

個人店だけでなくチェーン店も取り上げ、地域担当になって3日後にスターバックス、最近ではYahoo!での月間大賞になった高倉町珈琲の記事の取材が1日仕事だったことを思い出しました。

市制70周年のだんじりパレード
市制70周年のだんじりパレード

河内長野市は今年市制70周年を迎えました。メタバースのほか、市役所でのだんじりパレードでは、日野獅子舞や西代神楽、コンサートなどがあり、その瞬間に地域の記者として立ち会えたのも良かったですね。さらに懸案となっていた天見紀見トンネルも開通しました。河内長野のこれからが楽しみです。

というわけで1,000本を記念して、富田林や河内長野を紹介した記事を振り返りながら思うことは河内長野や富田林が移住に向いているのかなということ。明日の1,001本目から今まで通り謙虚な気持ちで頑張りたいと思いました。

寺ヶ池

住所:大阪府河内長野市木戸町・小山田町・千代田台町

アクセス:南海千代田駅からバス、市民グランド前、千代田台、赤峰バス停下車すぐ

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奥河内地域文筆家(河内長野市・富田林市)

河内長野市の別名「奥河内」は、周囲を山に囲まれ3種類の日本遺産に登録されるほど、歴史文化的スポットがたくさんある地域です。それに加えて、都心である大阪市中心部に乗り換えなしで行ける複数の大手私鉄(南海・近鉄)と直結していることから、新興住宅団地が多数造成されており、地元にはおしゃれな名店や評判の良い店なども数多くあります。そして隣接する富田林市もまた、歴史文化が色濃く残る地域。また南河内地区の中核都市として、行政系施設が集まっています。これを機会に、奥河内(一部南河内含む)地域に住んでいる人たちのお役に立つ情報を提供していければと考えています。どうぞよろしくお願いします。

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