【河内長野市】関西初、待望の高倉町珈琲が本日開業!河内長野を選んだ理由をすかいらーく創業者会長に直撃
高向上原(たこううわはら)地区は産業用地として計画が進んでいる中、先行して新しいお店が続々とオープンしていますね。2021年の9月にスターバックス河内長野高向店が開業した時には、店内におおさか河内材を使うなどが話題となり、地域全体で盛り上がっていたことが今でも記憶に残っています。
そして、もうひとつ新しいお店が誕生しました。それは高倉町珈琲です。
あまり聞きなれない店ですが、店の造作からして明らかにチェーン店です。高倉町と言えば個人的に京都の印象(高倉通り)がありますが、調べると京都ではなく東京の八王子の地名「高倉町」が名前の由来というチェーン店とのこと。
3月19日グランドオープンと書いてあります。地域の人がみんな楽しみにしているということだったので、いつものように初日に行ってみようと東京の広報の人に許可を求めると、意外な言葉が返ってきました。「前日に会長が行くので、その時にいかがですか?」と。
ということで、正式オープン前日の昨日、約束の時間前に高倉町珈琲に行って来ました。河内長野中心部方面からだと、スターバックスの先にあります。
大々的な告知はしていないものの、すでに8日からプレオープンを行なっていて、スタッフのトレーニングを兼ねてタイミングの合う時に限り、近隣の方の利用はあったとのことです。
今日はグランドオープンの前日ということで、現場スタッフを前に会長や社長と共にオープニングセレモニーを行うとのこと。そこにお邪魔させていただいたのです。
事前に調べたところ高倉町珈琲は、かつて日本で初めて「ファミリーレストラン」と呼ばれるものをオープンした「すかいらーく」の創業者のおひとりが高倉町珈琲の会長とのこと。凄い人がわざわざ河内長野に来たんですね。
そしてセレモニーが始まりました。すごく多くのスタッフがいます。この日集まったのは47人ですが、全体では70人を超えるスタッフがいるとのこと。人件費だけでもすごそうですね。それ以上にスタッフの皆さんが明るくて楽しそうなのが印象的でした。
スタッフ全員の記念撮影の後、テープカットが行われました。左から高倉町珈琲の横川竟会長、河内長野店の烏野店長、アドバンスフーズ(同店運営)の伊東社長、高倉町珈琲の鬼澤修社長です。
テープカットの後、全員店内に戻ってオープニングセレモニーが続きます。秋井営業部長の司会により進行が進みます。
河内長野店は直営ではなくフランチャイズです。高倉町珈琲の河内長野店の経営は(株)アドバンスフーズさんです。この場では正式に高倉町珈琲のフランチャイズとしてアドバンスフーズの伊東社長に認定書が手渡されました。
そのあと河内長野店の現場責任者である烏野店長が高倉町珈琲より正式に店長認定されました。
ここで高倉町珈琲の横川会長からの祝辞です。横川会長は12分にわたるスピーチを行いました。以下要約しましょう。
横川会長はアドバンスフーズの伊東社長らの想いがある場所ということで、高向の地に河内長野店をオープンしました。河内長野店は大阪(関西)の1号店であり、それはとても重要な意味があるとのこと。現在高倉町珈琲は関東で40店あるそうですが、将来的には関東と関西で100店を目指したいそうです。
そのあとで横川会長は、外食産業についての想いをスタッフに熱く語りました。横川会長は皆さんに喜ばれる外食、楽しいお店を作ろうと1970年7月に「すかいらーく」を始めたそうです。
ところが外食業界の動きとして、いつのまにかお客様より利益、成長性、株主を意識し始めてしまったといい、バブル崩壊などで外食産業の成長に影響が出たといいます。
横川会長は、これまでの外食産業は利益を上げるのをこだわりすぎて苦労したのではないかと自らの見解を述べました。特にデフレの時に安く仕入れることと販売にこだわったために外食が楽しくなくなったのではないか、そのため経費を減らして最後は食材までケチってしまったとのこと。
横川会長は、すかいらーく、ジョナサンに続いて高倉町珈琲を作ったきっかけとして、楽しい店が少なくなったことをあげています。現在はAIの時代になり、外食産業にもロボット導入など機械化が増えている現状ですが、外食の楽しさを守るためには人間同士の接触がより大事であると考えています。
外食産業があまりに数字にこだわるばかりに、飲食店として心休まるところが減ったのではないかと考えたのです。だからこそお客様にくつろいで楽しんでいただける業態として高倉町珈琲を設立しました。創業して今年10年になるとのこと。
高倉町珈琲の目指す理想であるお客様が心休まる場所を目指すためには、次の3点をあげていました。
- 綺麗な店を作る
- 美味しい料理と安全を重視
- 心が休まる会話のできる接客
駐車場が入りやすいだけでなく、そこに石ころなどのごみがないか、店の中のものが壊れていないかを常に確認しないといけない。そして埃(ホコリ)やガラスに指紋が付いていない店をめざすべきであるといいます。
店内は1時間で6回空気が入れ替わるようになっているので、混雑しても息がしやすく空気がさわやかとのこと。さらにコストを度外視して、ソファーを含め何時間座っても疲れないイスを設置しているそうです。
そのうえトイレも美しくを考え設計しているとのこと。高級ホテルのトイレのように、できるだけ広いスペースをとるようにしているそうです。
さらに横川会長は、美味しく安全な料理を提供するために、添加物などが極力少ないもの、そして一流の食材を使っていることにもこだわっています。また「すかいらーく」時代から商品開発担当であった経験から、実際に経営の他の事は社長ら各担当に任せていても、料理などの味については会長自ら今もチェックしているそうです。
さらに厨房では次亜塩素酸水を使っており、アルコールよりも優れた殺菌剤で安全を目指しているそうです。
会長は、店舗・料理・接客この3つを大切にしないといけないと言います。さらに店長と現場のスタッフがお客様を大事にすることがもっとも重要とのことで、「やるからには地域いちばん店を目指さないといけない」と激励していました。
地域いちばん店になってから、2号店3号店と増やしていくことに価値がある。だから1号店の河内長野店は、とても重要な役目であるとのことでした。
横川会長の祝辞の後は、アドバンスフーズの伊東社長、ホールとキッチンそれぞれクルー代表からの挨拶と続きました。
最後に、烏野店長の決意表明でオープニングセレモニーが終わりました。
セレモニーの後、横川会長にインタビューをし、改めて最大の関心事である河内長野出店の理由を伺いました。高倉町珈琲の前提として郊外の出店があり、大阪府下にたくさんの候補があったそうですが、古い店舗の居ぬきや車の出入りが良くないなど、いくつもの理由で候補から外したとのこと。
そして、近隣の住宅地から車で気軽に行けて、周りから目立ちやすいなどの理由から河内長野高向の場所がいちばん良いと今回の出店が決まりました。伊東社長の後押しもあったそうです。
80歳代後半とはとても思えないしっかりとした口調で思いを伝える横川会長。心をいつも新鮮に保てば、年齢が高くても若さが保てると言います。会長の話を聞いていると、いくら年をとっても何かの現役でいることが大切であると思いました。
料理に関しては、今はSNSなどで見た目を重視する傾向にあるが、舌はとても保守的であり、レストランの基本を守ることが大事だと言われました。50年前のファミリーレストランができた当時の楽しくワクワクする店を再現し、河内長野で半年をめどに結果を出す。そして地域いちばん店になれば関西でも1店ずつ増やしたいとのことでした。
なお、横川会長は3月21日と28日の2週連続でテレビ東京系(テレビ大阪)のカンブリア宮殿に出演し、外食の10年を振り返るそうです。こちらも楽しみですね。
さて、実際に高倉町珈琲のメニューを頂きました。セレモニーが終わった後はプレオープンということで、続々とお客様が入ってきました。
こちらは数量と期間限定の「Seasonal coffee」(税込:630円)です。この日はタンザニア産で標高1,700mのエーデルワイス農園のキリマンジャロとのこと。しっかりとコクがある味わいでした。
すべての商品ではありませんが、2杯目以降半額になるドリンクがあります。さらに1杯目と違うドリンクも選べるとのこと。
こちらは「昔なつかし昭和のナポリタン」(税込:950円)です。有機トマトを原料にした高倉町珈琲オリジナルソースで仕上げたとのこと。
ナポリタンと言えばタバスコですね。普通に食べたときは美味しいものの、少し優しい味のような気がしましたが、タバスコを振りかけると味が引き締まった気がしました。
「とろとろたまごのオムライス」(税込:1,100円)です。
とろとろに仕上げたオムライスの周りに自家製きのこデミグラスソースで味わうものです。普段はケチャップ系のオムライスを食べる機会が多いので、デミグラスソース系は新鮮でした。しっかりとご飯が入っていて美味しくいただけました。
「帆立の根菜和風ドリア」(税込:1,100円)です。帆立が入っていて豪華な気がしました。
中のご飯は紫色をしていますが、雑穀ご飯を使っているとのこと。ぐいぐいと伸びるチーズと健康的な雑穀ご飯、両者がこんなに相性が良かったのかと思える旨さでした。
「チキンディッシュパワーサラダ」(税込:1,200円)です。サラダメニューですが、チキンのフライがしっかり入っていて美味しさが口の中に広がります。さらにこっそりとバナナやオレンジなどのフルーツが入っているのも面白い。パンまでついているので本当はこれだけで1食行けそうです。
サラダと一緒に出てきた有機米酢です。料理の味だけは会長が確認するというだけあって、細かいところにこだわりを感じました。
デザートもいただきました。高倉町珈琲さんのイチオシがこちらの「自慢のリコッタパンケーキ」(税込:1,200円)です。
時間が経過するとクリームが重力により皿の下に落下します。早い目にいただきましょう。
パンケーキの味わいは非常になめらかでとろけるようでした。理由は脂肪分の少ないリコッタチーズと卵黄を生地に練り込み、焼く直前にメレンゲ(卵白)を混ぜて焼き上げているからです。パンケーキもさることながら上にのっているクリームもとても美味でした。
コーヒー以外のドリンクメニューもということで、「苺クリームスムージー(税込:680円)」もいただきました。意外なことに、甘すぎずさっぱりとした味わいでした。
高倉町珈琲のメニューは決して安くはありません。けれどどれも懐かしい味わいでとても美味しかったです。横川会長が言うように値段で価値を決めるのではなく、美味しくて安全なもので楽しい外食をという思いがメニューに伝わっているのかなと思いました。
そして、しっかりトレーニングされたためか、接客のレベルはとても高いと思いました。マニュアル的でないのはもちろんこと、スタッフの方それぞれとても優しく語りかけてくるあたり、高級ホテル並みのような気がします。これならほんとうに心休まるお店になりそうですね。
お得な特典として、LINE公式アカウントがあり、友達申請をすると200円安くなるそうです。
入口にはコーヒーやグッズ類の販売があります。
お持ち帰り用のスイーツやクッキーの販売もありました。一部の料理やドリンクもテイクアウト可能です。
今回は昨日のプレオープンの最終日に行った状況でしたので、今日がグランドオープンです。グランドオープンの日には数量限定で福袋を用意しています。15,000円相当のものが入って8,000円とのこと。
ということで、高倉町珈琲に行ってきました。普段見られないセレモニーにもお邪魔しましたが、外食の世界でレジェンド中のレジェンドといえる横川会長のお話を聞くことができたのがとても光栄でした。
昭和のファミレスがさらに進化した高倉町珈琲、河内長野にまたひとつ、新しく楽しいスポットができた気がしました。
高倉町珈琲河内長野店(外部リンク)
住所:大阪府河内長野市高向733-3
TEL:0721-69-4210
営業時間:7:00~23:00(L.O.22:30)
定休日:なし
アクセス:南海・近鉄河内長野駅からバス 水落バス停下車徒歩3分
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