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廃駅跡は信号場以外何も無くなった!JR北海道石北本線(白滝ー遠軽)

宙船乗り物大好きライター・そらふね

JR北海道石北本線の廃駅を新旭川駅からたどります。新旭川駅ー上川駅上川駅ー白滝駅に続けて、今回は白滝駅ー遠軽駅の間・遠軽町内にある廃駅跡を訪問しました。

なお2005年10月1日、白滝村、丸瀬布町、生田原町が遠軽町と合併。合併前からの状況に慣れてしまった筆者の様な人には、旧白滝村、旧丸瀬布町にある名所を遠軽町とだけ書いてしまうと馴染みにくいかもしれません。

旧白滝駅、下白滝駅は元白滝村、伊奈牛駅は元丸瀬布町、新栄野駅は元からの遠軽町でした。今回も車を使って訪問しています。(訪問:2023年9月)

墓地入口前にボチボチな跡!旧白滝駅(2016年3月廃止)

白滝駅を遠軽方面に出発し、次にあった駅が旧白滝駅。

旧白滝駅の位置 (C)Google
旧白滝駅の位置 (C)Google

新しい地図や駅跡が出ないナビを使う人は、国道333号の「旧白滝墓地」看板を目印に進みましょう。

旧白滝駅跡付近の国道333号を遠軽方向に撮影
旧白滝駅跡付近の国道333号を遠軽方向に撮影

国道333号から旧白滝墓地へ進む道の向かい側に、旧白滝駅がありました。

駅跡の目印は線路の反対側にある「旧白滝墓地」の看板
駅跡の目印は線路の反対側にある「旧白滝墓地」の看板

旧白滝駅があった頃は踏切があり、渡った先の右(白滝駅側)にホームがありました。現在は廃駅後踏切は撤去されています。

かつてはこの先に踏切があり、渡った先にホームがあった
かつてはこの先に踏切があり、渡った先にホームがあった

駅舎(待合所)・ホームはもうありません。地元の自治会は何らかの形で駅舎の保存を望んでいましたが、JRが見積もった移設費用が高すぎ、駅舎は解体されています(外部リンク)。また踏切前は草が茂り、ちょっと先へ進む事は不可。

撤去された踏切前からホームがあった周辺を撮影
撤去された踏切前からホームがあった周辺を撮影

念のため遠軽方面も見渡してみましたが、石北本線の線路が延びているだけ。駅跡の記念碑はありません。

なお廃止直前に最後の乗客となった高校生が、TVや新聞(産経新聞記事・外部リンク)に登場していました。

駅及び踏切の跡から遠軽方面
駅及び踏切の跡から遠軽方面

駅跡と国道の間に牧場!下白滝駅(2016年3月信号場化)

下白滝駅は旧白滝駅の隣にありました。旧白滝駅と違い、列車交換設備があったため廃駅後は信号場に。

下白滝駅の位置 (C)Google
下白滝駅の位置 (C)Google

下白滝信号場への目印は牧場の建物。石北本線と国道333号の間にあります。

国道・列車からの目印は牧場
国道・列車からの目印は牧場

駅時代からの建物は残り、保線や除雪の詰所として使われています。

旧駅舎は詰所に
旧駅舎は詰所に

旧駅舎の左側・遠軽側。灯油タンクから木まで虎ロープが張られていました。

旧駅舎の左側・遠軽側
旧駅舎の左側・遠軽側

虎ロープの先には線路2本が見えました。

虎ロープ手前から線路2本が見える
虎ロープ手前から線路2本が見える

駅舎の右側には細い通路があります。

旧駅舎右側・白滝側の細道は行けた
旧駅舎右側・白滝側の細道は行けた

かつての改札口跡が残されていました。なお待合室への出入口は板で塞がれています。

旧改札口が残されていた
旧改札口が残されていた

駅舎右側から線路が見えました。

旧駅舎右側から白滝方面
旧駅舎右側から白滝方面

看板と国道沿バス停が目印!伊奈牛駅(1990年9月廃止)

民営化して3年後の1990年に廃止されたため、注意しないと気付かない場所にあります。国道333号と旭川紋別自動車道に挟まれた場所。

伊奈牛駅跡とバス停位置 (C)Google
伊奈牛駅跡とバス停位置 (C)Google

目印は国道333号にある丸瀬布のガソリンスタンドと道の駅の看板。両看板の間にかつて伊奈牛駅へ通じる道がありました。

丸瀬布にあるセルフSSと木芸館の看板が目印
丸瀬布にあるセルフSSと木芸館の看板が目印

更に遠軽町営バス「伊奈牛」丸瀬布方面行きバス停がそばにあります。

国道南側・目印看板前にあるバス停「伊奈牛」
国道南側・目印看板前にあるバス停「伊奈牛」

バスは1日4本。

遠軽町営バスは1日4本
遠軽町営バスは1日4本

念のため反対方向・遠軽町中心部へ向かうバス停の位置も確認。

国道北側にある遠軽行きバス停「伊奈牛」
国道北側にある遠軽行きバス停「伊奈牛」

バスは1日4本。

遠軽町営バスは1日4本
遠軽町営バスは1日4本

看板の間にあった道はこんな状況。軽装では歩けませんのですぐ国道333号に戻ります。

セルフSSと木芸館の間に道があったはずだが…
セルフSSと木芸館の間に道があったはずだが…

近くには岡崎踏切があるので、駅跡が見えないか寄ってみました。旭川紋別自動車道建設に合わせて整備された感じの踏切です。

伊奈牛駅跡近くにある岡崎踏切
伊奈牛駅跡近くにある岡崎踏切

踏切にある看板は「丸瀬布ー瀬戸瀬」。

看板には「丸瀬布ー瀬戸瀬」
看板には「丸瀬布ー瀬戸瀬」

岡崎踏切を横切る道路は、旭川紋別自動車道の保守や付近の住民などの道路として整備された印象です。

岡崎踏切から先に見える道は旭川紋別自動車道
岡崎踏切から先に見える道は旭川紋別自動車道

岡崎踏切を旭川紋別自動車道側から国道333号方向に撮影。

岡崎踏切から国道333号方面
岡崎踏切から国道333号方面

伊奈牛駅跡方向にカメラを向けても、それらしい跡は見つけられず。

岡崎踏切の旭川紋別道側から伊奈牛駅跡方向。駅跡は見つけられない。
岡崎踏切の旭川紋別道側から伊奈牛駅跡方向。駅跡は見つけられない。

反対方向からも見てみました。

岡崎踏切の国道側から伊奈牛駅跡方向
岡崎踏切の国道側から伊奈牛駅跡方向

一般人は列車の車窓からしか伊奈牛駅跡は見る事が出来ない事が判りました。

栄野公民館前に社宅踏切!新栄野駅(2006年3月廃止)

元からの遠軽町にも廃駅がありました。国道333号から離れ、瀬戸瀬駅からだと道道711号を、遠軽町中心部からでは野上通り(野上とはかつての栄野の地名)を進んだ先にありました。

新栄野駅跡と社宅踏切の位置 (C)Google
新栄野駅跡と社宅踏切の位置 (C)Google

目印は「栄野会館」バス停。

ですが訪問時、バス停と待合所の前は草ボーボー。利用者が少ないから手入れもされていないのでしょう。

駅跡の目印・遠軽町営バス停も自然に還りつつあった
駅跡の目印・遠軽町営バス停も自然に還りつつあった

バスも1日4本から6本。

遠軽町営バス「栄野会館」1日3往復(うち1往復は日祝運休)
遠軽町営バス「栄野会館」1日3往復(うち1往復は日祝運休)

新栄野駅跡近くにあった踏切は「社宅踏切」。

新栄野駅跡そばの「社宅踏切」
新栄野駅跡そばの「社宅踏切」

踏切の看板には「瀬戸瀬ー遠軽」とあります。

看板には「瀬戸瀬ー遠軽」
看板には「瀬戸瀬ー遠軽」

踏切手前から新栄野駅跡を見ますが、なーんにも跡が見つけられません。

社宅踏切から遠軽方面・線路の向こう側に駅があった
社宅踏切から遠軽方面・線路の向こう側に駅があった

踏切を渡り、駅入口付近がどうなったか見ます。

駅跡は左の草が生い茂っている辺り
駅跡は左の草が生い茂っている辺り

駅跡はバス停と同様、草ボーボーでした。

社宅踏切北側にある農道。道の右側・草むら辺りに駅があった
社宅踏切北側にある農道。道の右側・草むら辺りに駅があった

訪問時、遠軽駅へ向かう普通列車がスピードを落とさずに通過。

社宅踏切を普通列車が通過
社宅踏切を普通列車が通過

駅がここにあったとは思えない状況でした。

社宅踏切を北側から南側を撮影
社宅踏切を北側から南側を撮影

まとめ

1.石北本線(白滝ー遠軽)の廃駅のうち、下白滝駅は信号場へ。他は注意しないと駅跡を見つけることが難しい。
2.旧白滝駅、伊奈牛駅、新栄野駅には碑はなく、ホームや待合所などは残されていない。

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乗り物大好きライター・そらふね

地元北海道を中心に日本を旅するフォトライターです。フェリー・飛行機・鉄道旅が得意分野。船会社で船員管理・港業務・営業を経験後、旅行サイトでライターとなる。船・地方空港・名所・ホテルを紹介する記事を多く掲載しました。乗り物移動をより楽しくがモットー。

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