北海道の廃駅跡をたどる!函館本線(長万部ー旭川)
JR北海道が無人駅42駅の廃止を検討という北海道新聞の報道(外部リンク)が2023年6月にありました。無人駅42駅はJR北海道全駅(334駅)の約1割ですが、実はJR北海道は過去にも利用者がわずかだった無人駅を廃止しています。
今回は函館本線・長万部ー旭川間の「山線」にある廃駅跡、更に最寄高校の廃校が影響し廃止された駅を車を使ってたどりました。一般人が車が走る事が可能な道路から行けない張碓駅跡(小樽市)は除外しています。
1.蕨岱駅(長万部町・2017年3月4日廃止)
蕨岱(わらびたい)駅は長万部町にあった、隣の黒松内町との境界付近にあった無人駅でした。札幌と函館を結ぶ国道5号沿いにあり、黒松内町中心部や寿都町と結ぶ道道9号との交差点もすぐ近くで、車やバイクで比較的行きやすい廃駅。
訪問した6月はマーガレットが多く咲いており、2024年春廃止の方向である同じ長万部町の中ノ沢駅を想起しそうになります。
柵から辛うじて線路が見えますが、かつての駅舎はなく、ホーム跡はよく判りませんでした。
駅跡そばにニセコバス(北海道中央バスグループ)の停留所があります。しかも1日1往復で日曜日は運休(外部リンク)。長万部ーワラビタイー黒松内ー寿都を結ぶ路線。
長万部駅前で乗降可能ですが、この本数ではバスでの訪問は実質無理でしょう。
駅前には蕨岱稲荷神社があります。
2.伊納駅(旭川市・2021年3月13日廃止)
旭川市郊外にあった函館本線の無人駅が伊納(いのう)駅。
駅の周りには農家が数軒あるだけです。しかし近くにある石狩川にかかる橋を渡った地域に、2011年3月まで旭川北都商業高校がありました。廃校直前までは伊納駅利用客のほとんどが通学の高校生。廃校後利用が激減し廃駅に。
廃駅前の地図を参考に廃駅跡を訪問すると、道路からは駅舎やホームの跡は見つけられませんでした。
なお函館本線納内(深川市)ー伊納ー近文(旭川市)の間は国鉄時代に電化・複線化されるまでは単線で、現在より石狩川に沿うルート。旧線跡の一部は現在サイクリングロードになっています。
またかつてのホーム跡近くには保線などの訓練に使われる側線と踏切があります。
もう駅ではなくなりましたが、JRの訓練で使われる拠点として使われています。
番外:上目名駅付近(蘭越町・1984年3月31日廃止)
上目名(かみめな)駅は函館本線・熱郛(ねっぷ・黒松内町)ー目名(めな・蘭越町)の間にあった国鉄時代に廃止された駅。現在一般の人は列車に乗って付近を通過するのは可能ですが、廃駅跡まで車や徒歩で辿り着くのはJR関係者以外は出来ません。
行ける手前の場所まで行ってみました。
国道5号の目名峠が近い場所に、畑の中の砂利道が山奥に延びている場所があります。
同じ場所の反対方向。
携帯電話の電波塔が目印。
途中で対向車が来たらまず行合が難しい砂利道を進むと、通行止の看板が。
JR関係者しか行けない場所で引き返します。雪がないシーズンでも訪問はあまりオススメしません。
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