廃駅は2か所!国道沿と道路奥のみ!北海道・室蘭本線(長万部ー岩見沢)
北海道の廃駅をめぐる旅、今回は室蘭本線です。長万部ー沼ノ端は特急北斗・すずらんの他、道央と本州を結ぶ貨物列車が多く走る北海道の大動脈。一方、沼ノ端ー岩見沢は今では本数が少ないローカル線となっています。
意外にも少なく、旅客駅では旭浜駅、豊泉駅の2か所。いずれも車で訪問が難しくない場所にあります。秘境駅として有名な小幌駅(豊浦町・外部リンク)は廃駅危機でしたが、豊浦町などの努力が実って訪問者が増加しています。しかしその豊浦町に、国鉄時代廃止された駅跡があることは意外と知られていません。
今回も廃駅跡へ車で訪問しました。なおここでは貨物駅の西室蘭駅跡、陣屋町駅については触れません。(訪問:2023年10月1日)
1.旭浜駅(長万部町・2006年3月廃止)
旭浜駅は現在の長万部駅ー静狩駅(共に長万部町)にあった無人駅。駅跡は旭浜市街・漁港から離れており、駅も海岸沿いの平原にポツンとあった状態でした。
駅跡は長万部と室蘭市を結ぶ幹線道路・国道37号沿いにあります。
国道37号の直線区間の途中にあります。スピードを出す車が多いので、渡る時は注意しましょう。
旭浜駅跡の目印は廃業したドライブインの建物です。車やバイクで来る場合は、ドライブイン時代の駐車スペースが便利。なお駅跡はバス路線がないので、車やバイク、タクシーでの訪問となります。
廃ドライブインの目の前に旭浜駅跡があります。
機器小屋が2カ所。古そうな建物の方は待合所跡かと錯覚しますが違います。
古い方の機器小屋に一般の人は入れません。
山側(北西側)を見ると、深い藪になっていました。そのため山側から旭浜駅跡を訪問するのを断念。
バリケード手前から長万部駅方面。ホームなどの跡は何もありません。廃駅の2006年8月に撤去されています。
構内踏切があった付近。
静狩・東室蘭方面を見ても、ホームなどの跡はありません。
もし廃ドライブインと古い機器小屋がなければ、駅跡だと判る人が減るのではないでしょうか。
廃ドライブインの駐車場に戻ると、豊浦町方向の海岸線景色が良かったです。
次の廃駅へ進みましょう。利用減ではなく国鉄時代の線路付け替えによるよるものでした。
2.豊泉駅(豊浦町・1968年廃止)
豊泉(とよいずみ)駅は現在の大岸駅(豊浦町)ー豊浦駅の間にあった廃駅。国鉄時代に複線化による経路変更(トンネル化)により1968年廃止されました。
かつての室蘭本線は豊浦駅側が現在の国道37号に一部沿うように線路がありました。
豊泉駅跡周辺は国道37号や道央自動車道が走っています。
豊泉駅跡への入口は国道37号沿いにある豊泉公民館。公民館横の道を上っていきます。
もう一つの目印はバス停「豊泉」。
長万部方面のバス停を見ると、時刻表がありません。
不安になったので反対車線・豊浦町中心部方面のバス停を探します。するとこちらには待合所と時刻表が。
バスの時刻は上下線セットで掲示されていました。
現在は豊浦町営バス(外部リンク)と豊浦町コミュニティバスが豊浦町中心部ー大岸駅周辺に運行(外部リンク)。コミュニティバスでは「礼文華・大岸コース」が平日のみ走っています(外部リンク)。一部は急行で「豊泉」には停車しない予定ですが、バス停で手を挙げれば停車。
ただし「土日祝日は運休」。車やバイクでの訪問しか事実上出来ないでしょう。
それでは豊泉公民館から道を進みます。
舗装道路を上がると写真の交差点に到達します。写真矢印の方向に進んで下さい。
豊泉駅跡へ進みます。
交差点の反対方向(大岸駅方向)も撮影。
実はこちらの道路、かつての室蘭本線の線路でした。
本題に戻して更に進みます。進むと何と人家が。
人家への道と左側の舗装されていない道がありますが、この近くに車を止めて写真矢印方向に歩きました。
分岐点の電柱を見ると草に覆われた中に、古いコンクリートがありました。
更に進むと鉄道ホームと判る痕跡が。黄色い塗装の中に「確認」の字と線路を渡るための階段。豊泉駅のホーム跡です。
更に進むと、ホームが草に覆われながら残っていました。
なお、ホーム跡は人家のそばです。人家の敷地へ勝手に入らないよう注意しましょう。なお道路はホーム跡を少し進んだ所で行き止まりです。
地元豊浦町長は2023年9月6日、JR北海道「大岸駅」及び「礼文駅」の存続に向けてのご支援のお願い(外部リンク)というメッセージを発表しました。大岸駅、礼文駅の廃駅を避けたい、小幌駅(豊浦町・外部リンク)だけじゃないという意味。予算や人員、豊泉駅跡住民との交渉がありますが、大岸駅の利用増に豊泉駅跡とセットに出来れば、という思いを抱きながら現地を後にしました。
まとめ
1.室蘭本線旅客駅の廃駅は2駅で、旭浜と豊泉。
2.旭浜駅跡は国道37号沿いにあって車やバイクで行きやすい。
3.豊泉駅跡は国道37号から少し離れた場所にある。
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