高速ゆうばり号廃止直後にデマンド交通で夕張市内名所に行ってみた
2024年10月1日に北海道中央バス・高速ゆうばり号が廃止、高速くりやま号のダイヤが変更されました。高速ゆうばり号廃止に伴い、夕張市は市外線デマンド交通を1往復増便して対応しています(外部リンク)。
デマンド交通は効率的な運行が出来るなどの長所がありますが、前日までの予約が必要な事が多く、急な予定変更に対応しにくい、地元外からの旅行者には難しいなどの意見が存在します。
そこで夕張市外との移動にデマンド交通を利用し、夕張市内にある主要名所を観光するプランを立てて10月上旬に実行してみました。なお一部観光名所は定休日があるほか、冬期間営業していない場所がある点に注意願います。
(各地へのアクセスを重視し、名所の内容については最小限にしました)
夕張市市外線デマンド交通の注意点・変更点
夕張市が主体で運行する夕張市市外線デマンド交通を利用する時の注意点は、
高速ゆうばり号廃止後の切り札!?北海道夕張市デマンド交通に乗車
に一部は詳しく書きましたが、簡単にまとめると、
1.事前に夕張市地域振興課に利用者登録票を提出
2.利用前日16時までの電話予約が必要
3.長沼・栗山⇔夕張市内のみ可。一部地区夕張市民を除き、夕張市内のみの利用は不可
4.2024年10月より午前~日中に1往復増便
なお夕張市内間の移動は夕鉄バス(外部リンク)を利用。また旅の出発・終点は札幌、北広島(新千歳空港)とし、デマンド交通が発着する、栗山や長沼を経由します。
1.札幌から高速くりやま号で栗山へ
2024年10月からの高速くりやま号ダイヤ
2024年4月~9月の高速乗合バス・札幌ー南幌ー栗山は1日あたり、
高速ゆうばり号 3往復
高速くりやま号 6往復
合計9往復(札幌ー栗山)
でしたが、2024年10月からは
高速くりやま号 7往復(札幌ー栗山)
と2往復減便されています。
減便だけでなく、最終便の時刻が札幌・栗山発共に繰り上がりました。
また途中停留所も一部廃止されています。
1.江別東インター入口が完全廃止
2.9月まで高速くりやま号のみ、栗丘、栗沢駅前(岩見沢市)を経由していましたが、10月から廃止前の高速ゆうばり号と同じルートへ。
前回夕張市デマンド交通に乗車した時は長沼→夕張→栗山でしたが、今回は栗山→夕張→長沼と逆にしたかったこともあり、旅の始まりを札幌駅前発高速くりやま号にしました。
札幌駅前から11時発に乗車
今回は札幌駅前11時発の便にしました。理由は夕張市市外線デマンド交通で、高速ゆうばり号廃止により増便されたダイヤで利用するため。
9月まで高速ゆうばり号のみ停車していた西2号バス停に、10月からは高速くりやま号が全便停車しています。
高速くりやま号の栗山駅前到着は12:05。夕張へのデマンド交通発まで50分程度時間があるので、待ち時間に昼食もありでしょう。
栗山駅前から乗車で予約していれば、栗山駅タクシー乗場に車が到着するので、駅待合室で待つと良いでしょう。
2.デマンド追加便で石炭博物館へ
夕張市市外線デマンド交通で2024年10月より増えた1往復(外部リンク)は、
夕張9:50→栗山11:10→長沼11:35
長沼12:30→栗山12:55→夕張14:15
今回は栗山12:55発→本町13:35着で乗車。
予約は筆者ともう一人のみ。デマンド交通車両は12:50に栗山駅前に到着しました。
夕張市石炭博物館前まで乗車したのは筆者のみ。運転手から石炭博物館付近の降車や夕鉄バス停留所位置について説明がありました。
デマンド交通車両は夕張市石炭博物館(外部リンク)の出口がある建物前まで行きます。
夕張市石炭博物館は入口と出口が離れた構内で、入口までは出口付近から徒歩。
入口があるのが本館です。
筆者は夕張の歴史と鉄道に関する展示を中心に見学しました。見学標準時間は45分。
14:25石炭博物館発夕鉄バス(外部リンク)に乗車するためにバス停へ向かいますが、バス停は石炭博物館出口から徒歩約5分です。
夕張市石炭博物館出口前までバスが入らない理由は途中大型バスが安全に通過する事が出来ないから。
デマンド交通のワゴンは徐行して通行可能。
徒歩で夕鉄バスのバス停に到着しました。
なお夕張市石炭博物館はお盆を除き、
火曜日休館。
2024年は4月20日から11月4日まで。
つまり冬季休館
である事に注意しましょう。
3.夕鉄バスで幸福の黄色いハンカチ思い出広場へ
筆者は夕張市石炭博物館前始発の夕鉄バスに乗車。夕鉄バス夕張市内線の自動音声アナウンスには、各停留所付近のかつての賑わいや今後の夕張市についての解説付。残念ながら乗車当日は石炭博物館から途中の鹿の谷まで乗客は筆者一人でした。
北海道中央バス・高速ゆうばり号の始発・終点だったレースイリゾートの前に停車。中央バスの停留所は撤去されておらず、「廃止」の貼り紙が。
夕鉄バスやデマンド交通の車窓からは、レースイリゾート以外の高速ゆうばり号や岩見沢夕張線の停留所にも同様の貼り紙がされていた光景が見えました。
夕鉄バス本社ターミナルは3番ホームに1分停車。
次の目的地・幸福の黄色いハンカチ思い出広場入口バス停に14:40到着。乗車時間は15分でした。
幸福の黄色いハンカチ思い出広場(外部リンク)には降車したバス停からちょっと戻った交差点から進みます。
実はバス停から目的地まで登り坂。
坂を一度上った場所で案内看板に従って左折します。
更に1車線の舗装道路を登ります。
交差点を案内看板に従って左折。
幸福の黄色いハンカチ思い出広場に到着しました。夕張市のホームページには徒歩7分とありますが、登り坂があるのでもっとかかる人がいるでしょう。運動音痴の筆者は10分かかりました。
なお、幸福の黄色いハンカチ思い出広場は
2024年は4月27日から11月4日まで
つまり冬季休館
期間内は無休
である事に注意しましょう。
4.夕鉄バスで「りすた」へ
幸福の黄色いハンカチ思い出広場前バス停から新夕張駅前行き15:50発夕鉄バスに乗ります。
バスは道道38号から外れ、清水沢の市街地や夕張川東岸・清陵町を経由し、南清水沢にある拠点複合施設「りすた(夕張市・外部リンク)」に到着し下車。
「りすた」のバス停は2番のりばが筆者が乗車した新夕張駅前行。
1番のりばが夕張石炭博物館前行(幸福の黄色いハンカチ思い出広場経由)。
「りすた」から半径300m以内には、旧南清水沢駅舎を利用したそば天国や夕張高校、ホームセンター、コンビニがあります。夕張高校前にもバス停がありますが、「りすた」からバスに乗車する高校生がいました。
夕鉄バスや市外線デマンド交通で行ける夕張南部の観光名所といえば、JR新夕張駅前にある道の駅夕張メロード(外部リンク)でしょう。
観光なら「りすた」にせず、道の駅に変更をお勧めします。
筆者は今回図書館や展示ギャラリー等を見るため「りすた」にしました。
5.デマンド最終便で長沼へ
「りすた」から夕張を離れる時に市外線デマンド交通の最終便・17:05発(夕張第一交通担当)に乗ります。帰りは栗山町でなく長沼町までの利用にしました。長沼からは北広島駅まで(一部は大谷地ターミナル)はJR北海道バスが運行(外部リンク)され、北広島駅からは札幌方面だけでなく、新千歳空港方面への乗換が可能で近いからです。
デマンド交通時刻表は各地に寄る前提で作成されていますが、乗客は今回筆者一人。
途中からの乗車客もいないので、長沼町役場前まで直行し、17:45に到着(45分早着)しました。
JR北海道バス・長沼町役場前18:47発大谷地ターミナル(平日)行き最終を予定していましたが、1本早い18:02発に乗車(JR北海道バス時刻・外部リンク)。土日祝はJR北海道バス北広島駅行き最終が18:25発で接続しません(外部リンク)。ここは改善されてもいいでしょう。
デマンド交通→北広島駅の時は道路を挟んで向かいになりますが、バスやデマンド交通を待つ時は中央公園・採暖室がおすすめです。
まとめ
夕張主要観光名所を回る市外デマンド交通を使った旅は、注意点があるものの可能です。
JR石勝線新夕張駅を利用する場合と合わせ、公共交通を利用した夕張への旅はいかがでしょうか。
関連記事
高速ゆうばり号廃止後の切り札!?北海道夕張市デマンド交通に乗車
2024年9月廃止!夕張市内は2人!北海道中央バス高速ゆうばり号
高速ゆうばり号と共に廃止!北海道中央バス・岩見沢ー夕張線に乗車
高速ゆうばり号廃止で注目?北海道栗山町デマンドバス(実証運行)
北海道の廃線廃駅跡は今どうなった!JR石勝線夕張支線(新夕張ー夕張)
列車限定・見事な夕張川沿いの紅葉!JR北海道石勝線・川端駅ー滝ノ上駅(夕張市、夕張郡)