函館から長万部まで3時間!函館バス函館長万部線の旅
北海道南部・渡島桧山地方で路線バスを運行する函館バス(外部リンク)は長距離のバス路線があります。中でもJR函館本線と並走し、JRのライバルと言える路線の一つが函館長万部線・310系統。北海道新幹線が開業すると大きな影響がある路線でしょう。
筆者は平日の午前中に函館を出発し、長万部まで利用してみました。天気が良ければ景色を楽しめる、地元住民だけでなく旅行者にもおすすめの長距離路線に乗ってみませんか。
函館バス・函館長万部線の概略
函館バス・函館長万部線は函館市にある函館バスセンターと長万部町にある函館バス長万部ターミナルを結ぶ路線バスです。1日4往復運転され、函館駅前、五稜郭駅前を経由し、七飯町、森町、八雲町、長万部町を走行。
国道5号線がルートの大半でありますが、一部う回する区間あり。
旅行者が利用する場合、注意したい点を挙げると、
1.観光名所の五稜郭(五稜郭公園)は通らない。
2.北海道新幹線・新函館北斗駅前は通らない。
3.JR大沼公園駅前は通らない。
大沼公園へ行くには大沼公園・鹿部線。
4.道の駅 YOU・遊・もりの前は通らない。
5.函館バスが共同運行する高速はこだて号森町・八雲の停留所には停車しない。森駅から森町バス停は約2km、八雲駅から八雲バス停まで約700mある。
利用当日の実績はこちら↓
筆者は函館駅前から長万部駅前まで乗車しました。
函館駅前より乗車
午前10時に函館駅前バスターミナルに到着。
10:15函館駅前発に乗車します。2番のりばから発車。函館長万部線の始発は函館バスセンターです。
10:13に長万部ターミナル行が到着。
函館バスの路線バスでは交通系ICカードの使用が可能ですが、今回は「はこだて旅するパスポート(JR北海道・外部リンク)」を使用。
「はこだて旅するパスポート」で函館バスが利用可能な区間は函館市・北斗市・七飯町・鹿部町・森町・木古内町の全線。したがって八雲町、長万部町の区間は別に運賃を支払います。
バスは筆者を含め5人乗車し発車しました。
函館市内・七飯町内で地元客の乗降が続き、大沼トンネルを抜けた時は筆者を含めて3人。
大沼トンネルを抜けると右手に小沼が見え、続いて左手に蓴菜(じゅんさい)沼が現れます。
日中だったためか、筆者を除き年配客が中心でした。
森駅前でトイレ休憩
森川町で国道278号へ入り、すぐに町道や道道に曲がります。森川町二区で2人降車した後、乗客は筆者一人。
11:37に森駅前に到着後、5分のトイレ休憩があります。筆者も急いでトイレへ。
11:42に一人乗車後発車しました。この停車時間では駅前でいかめしを買う余裕はありません。
バスは右手に噴火湾を見ながら進みます。
八雲町に入って最初の停留所・栄浜で1人乗りました。バス運転手より降車時に栄浜からの運賃を払うよう指示を受けます。
なお森駅から栄浜までの間に、廃駅となった石谷と本石倉最寄のバス停を通りましたが、乗降は1人のみ。
八雲総合病院前で多数乗車!
八雲自動車学校前で国道5号から外れ、道道42号に入ります。
八雲町南部でわずかな乗降が続きましたが、今回の乗車で途中での乗降が最も多かったのが12:28に到着した八雲総合病院。病院から町内だけでなく、長万部町へ行く人がいました。バス停付近には12:47発函館バスセンター行を待っていると思われる方も。
八雲総合病院はJR八雲駅から約1km離れています。八雲駅まで歩く事が難しいマイカーを利用出来ない人にとって、函館バスが役立っていると思われました。
12:35に到着した八雲駅前でも乗降がありましたが、こちらも12:44発函館バスセンター行を待っていそうな乗客が3人。
八雲駅前を発車すると、八雲町中心部を流れる遊楽部川を渡る時に貨物列車を見る事が出来ました。
函館バスセンター行のバスとは鷲の巣信号場バス停付近ですれ違いました。八雲町内では他に八雲総合病院前、八雲本町、黒岩駅前での乗降のみ。他は通過となりました。
鷲の巣信号場の後から再び国道5号に戻ります。
長万部駅前に到着
北豊津駅廃止時に変更されたエリアへ
長万部町に入ってすぐ、豊津入口の看板の所で左折します。曲がってすぐにあるバス停がロコツ(ろこつ)。
国道5号から離れた所を走行する理由はJR函館本線・北豊津駅が廃駅となり、信号場になった時にルート変更された(長万部町・外部リンク)ことによります。
ロコツのあと、中豊津、北豊津ともに乗降はなく通過。
北豊津を過ぎてから再び国道5号に戻ります。
13:07にかつて旧国鉄瀬棚線が分岐していた国縫(くんぬい)駅最寄のバス停を通過。旧瀬棚線代替である瀬棚・長万部線への乗換案内はありませんでした。13:40に国縫発上三本杉行が到着します。
国縫から先は鉄道ファンに見てほしい区間。
新幹線建設工事が進む中ノ沢へ
国縫を過ぎた辺りから北海道新幹線の工事光景が進行方向左側に見え始めます。
集落に入ると、2024年3月廃駅・中の沢駅前バス停を通過。廃駅となりましたが、バス停名は変更されていません。
中ノ沢駅の駅舎は撤去済でした。
長万部駅前で降車
大浜バス停を通過後、旧国道5号の町道へ入り、長万部駅へ向かいます。
13:20長万部駅前に到着。
栄浜からの運賃970円を支払います。
接続保証はありませんが、13:29長万部駅発倶知安行の列車に間に合いました。
函館ー長万部間で鉄道では体験できない景色を楽しむ旅として、函館バス函館長万部線はいかがでしょうか。
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