西日本最大級のストリップ劇場を「公然わいせつ」で摘発 いまさら、なぜ? #専門家のまとめ
西日本最大級をうたう大阪・天満のストリップ劇場の経営者らが「公然わいせつ」の容疑で逮捕されました。ダンサーの女性が約60人の客の前で陰部を露出し、スタッフがライトで照らした上で客に撮影させていたとのことです。ただ、大阪府警によるストリップ劇場の摘発は12年ぶりであり、ネット上では「いまさら、なぜ?」という声も上がっています。ストリップ劇場を巡る法的問題を含め、理解の参考となる記事をまとめました。
ココがポイント
エキスパートの補足・見解
この劇場は1人4500円の入場料をとって年中無休で営業しており、1日約70万円、年約2億6千万円の売り上げがあったとみられています。しかも、客の1割が外国人観光客であり、観光地化していたようです。
こうしたストリップ劇場を巡っては、限られた空間に自ら好んで来ている客だけだから「公然」といえるのか、芸術の要素があり「わいせつ」といえるのかといった点が裁判で争われてきました。しかし、すでに判例は確立しており、不特定または多数の人の前でありさえすれば「公然」にあたるし、陰部を露出してポーズをとるなどすれば「わいせつ」にあたるとされています。とはいえ、公然わいせつ罪は罪が軽く、ほとんどが罰金で終わっています。
今回の摘発は来年の大阪・関西万博を控えた環境浄化作戦の一環にほかなりません。警察も公言しており、10月にも昔から売春が横行していた歓楽街「松島新地」の料亭が売春防止法違反で一斉摘発されています。接待営業を行うコンセプトカフェなどに対する風俗営業法違反での検挙も相次いでおり、しばらくはこうした状態が続くでしょう。いつどこの店が摘発されるかは「警察の胸三寸」という状態です。(了)