北海道網走市内おでかけに最適!「どこバス」にお試し乗車
北海道オホーツク地区にある網走市。流氷や刑務所などで知られる観光地です。網走市で路線バスを運行する網走バスが予約制のバス「どこバス」を日中に運行し、市内のバス停間を路線の枠を超えて結んでいます。網走市民の足としてだけではなく、市外からの観光客も利用可能。
網走市で活躍中の「どこバス」にお試し乗車してみました。
「どこバス」とは?
どこバス(外部リンク)は網走市が持続可能な公共交通の構築を目指して開始した新交通サービス(外部リンク)で、運行は網走バスが担当しています。乗りたい時にバスを予約して乗車するもので、バスなのにタクシーの要素を含んだシステムといえます。
網走市内の路線バスは朝夕は通勤・通学・通院などで一定の利用があるが、それ以外の時間帯は利用が少ない状況。市内バス利用者は減少しており、今後も更に減少すると予想されています。「どこバス」の実証実験が2020年8月1日~11月30日から開始され(外部リンク)、2021年6月1日から実際の運行が始まっています(外部リンク)。
乗降は網走バス市内路線バス停留所のほか、「どこバス」専用のバス停を新たに設置して実施中。バス停とバス停を結ぶ輸送である点は路線バスと変わりませんが、既存バス路線内では行われない区間の輸送が可能になりました。
運行時間は朝9時~夕方4時まで(土日祝も可、但し2023年12月31日~2024年1月3日は運休した)。また予約方法は専用アプリと電話の2通りです。
予約受付は朝9時~夕方3時45分、夕方4時までに目的地に到着しない輸送は出来ません。また利用には必ず予約が必要で、飛び込み乗車は不可。更に事前予約は出来ず、乗りたい時に予約し乗る方法となっています。
最初の利用時に利用者登録が必要。電話で初めて「どこバス」を予約する時、通話の最初に登録のための時間が少しあります。初めて「どこバス」に乗車するが実際の利用は先の場合、予め利用者登録を済ませる事をオススメします。
スマホアプリで予約してみた
筆者が「どこバス」利用を決めたのは、予定日より少し前でした。南幌町の「あいるーと」が利用者登録し専用アプリで予約する方法が可能で「どこバス」に近かったため、事前にスマホにアプリをダウンロードし、アプリで利用者登録を済ませました。
筆者が網走バスターミナルに到着し、「どこバス」に乗車可能な状況になった所でアプリを操作し、短時間で予約が取れました。すると予約完了からわずか3分で網走バスターミナル4番のりばに到着すると通知。
「どこバス」とJRの両方で網走の短い旅をしたかったこと、当日夕方には網走を離れざるを得なかったので、行先はJR石北本線・呼人(よびと)駅最寄バス停にしました。呼人駅前は現在「どこバス」の他に女満別空港線のバス(網走バス・外部リンク)が発着するのみです。
のりばに行き、「どこバス」を待ちます。
網走ターミナルから呼人駅まで乗車
網走バスターミナル4番のりばは「どこバス」のほか、冬季に流氷観光砕氷船のりば(道の駅)までのバスが運行されるほか、知床へのバスが発着します。また札幌からのドリーミントオホーツク号の降車停留所でもあります。
バス停で待っていると、網走駅方面から予約した「どこバス」3号車が到着。早速乗り込みます。運転には大型2種か中型2種免許が必要なワンボックス車でした。
網走バスターミナルがAエリア(網走市街地)、呼人駅前がBエリア(天都山、網走湖畔)です。エリアをまたぐ時の大人運賃700円を乗車時に払い、呼人駅前へ向かいます。
筆者は当日1回限りだったので現金で払いましたが、網走市外からの旅行者が「どこバス」で名所等を回る時にお得な1DAYパス(外部リンク)などもあります。
呼人駅前まで一部区間では網走湖の景色を楽しみました。
予定通り呼人駅前バス停に到着。網走バスターミナルから呼人駅前まで筆者一人でした。
呼人駅前バス停は女満別空港線の時刻表のほか、「どこバス」が停車する案内がある表記になっています。
JR呼人駅はバス停から徒歩1分程度。
JRで次の目的地へ向かうまで、周辺を散策しました。
路線バスやタクシーとの違いは?
〇は「どこバス」で可能なこと、
×は「どこバス」は出来ず、公共交通機関なら路線バスかタクシーでとなります。
1
〇:当日の予約直後の利用
×:日付や時間を指定した予約
2
〇:バス停前での乗降
×:自宅などバス停以外の場所で乗降
3
〇:事前に電話かスマホで予約
×:予約なし、タクシーなら「流し」で
4
〇:乗車人数が変更なら予約を取り直し
×:人数変更しても車両旅客定員以下
5
〇:朝9時から夕方4時の間だけ乗車可能
×:早朝、夕方、夜間も乗車可能
網走市外からの旅行者視点で見ると、1,4,5に不満を持つ人が多いかもしれません。
網走バスでは2024年9月1日~11月30日に、バス&JRぐる旅パスポートをJR北海道などと共同で展開中(外部リンク)。網走と小清水エリアのバス&JRが乗り降り自由なフリーパスです。
フリーパスを購入し「どこバス+plus」を利用するなら乗車3日前から予約可能で、運行時間も朝8時~17時まで拡大されています。
筆者は今回もう少し時間を取れるなら「ぐる旅パスポート」を利用しましたが、どこバスを1回しか利用出来ませんでした。ただ3日前からの予約機能が「どこバス」でも出来ればと思います。今後の動きに注目。
2,5の不満については、国土交通省など関係官庁と協議が必要な他、タクシーに影響するので簡単ではありません。網走のタクシー会社は網走ハイヤー(外部リンク)と網走北交ハイヤー(外部リンク)の2社。うち網走ハイヤーは網走バスと同じグループの会社です。
網走のお出かけや観光に「どこバス」を利用してみてはいかがでしょうか。
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