北海道積丹岬&神威岬へのデマンド交通!しゃこバス(積丹町)に乗車
北海道積丹半島の観光名所といえば積丹岬と神威岬。しかし2023年9月にこれまで運行されていた路線バスが廃止され、2023年10月から原則として前日までに予約が必要なデマンド交通に変わりました。デマンド交通の名前はしゃこバス。積丹町が運行する生活交通バスです。
しゃこバスの利用方法を理解し行動すれば、マイカーやレンタカーがない旅行者も積丹岬や神威岬観光を楽しめます。積丹ブルーで知られる積丹半島への旅にしゃこバスを利用してみませんか。
「しゃこバス」は積丹町生活交通バス
しゃこバスとは
しゃこバスは北海道積丹町が運行する生活交通バス。2023年9月30日北海道中央バスが積丹線の経路を短縮(外部リンク)したので、翌日の2023年10月1日から運行開始しています。
美国(びくに)ー積丹余別ー神威岬(積丹余別ー神威岬は夏季に延長運行していた)を引継ぎ、更に神威岬から先の神岬会館まで季節を問わず運行しています(外部リンク)。
2023年10月1日から2024年9月30日の1年間は実証運行と位置づけ(外部リンク)られているため、2024年10月1日以降は運行方法等が変更される可能性があります。
前日までに予約しないと乗車不可
中央バス時代と大きく変わった点はダイヤの他に、前日17時までに電話での予約が必要なデマンド交通であること。予約先の電話番号は0135-44-3830。しゃこバスの運行を担当する大新東株式会社(外部リンク)に連絡してください。なお1人でも前日までに予約された便は運行決定となり、運行決定便には当日予約なしで乗車可能ですが、確実に乗車するには必ず予約しましょう。
2024年8月現在の「しゃこバス」ダイヤはこちら。
なお翌日の運行予定は前日の18時に積丹町のスマホアプリ『しゃこたん地域情報』で発表されるほか、積丹観光協会のホームページ(外部リンク)でも行われています。
現在しゃこバスは3台で運行中(外部リンク)。41人乗りバス1台、14人乗りキャラバン1台、10人乗りハイエース1台が活躍しています。
積丹町中心部・美国(びくに)を出発!
旅の始まりは積丹町の中心部にある中央バス美国案内所。積丹観光協会(外部リンク)が入る建物です。
美国案内所の目の前には積丹町役場。
筆者は1日2往復・札幌ー美国で運行されている高速しゃこたん号(外部リンク)で到着。
しゃこバスは高速しゃこたん号でなく、中央バス積丹線路線バス(外部リンク)に接続するダイヤです。筆者が乗車した便の始発は国保診療所でしたが、美国乗車前は乗客ゼロ。
筆者が乗車するしゃこバスは3両のうち、14人乗りのキャラバンでした。
美国では中央バスと同じ場所に停車します。中央バスと大きく異なるのは、乗車時に行先を運転手に告げ、先に運賃を現金や回数券で支払う点。筆者は現金で払い、運転手から乗車券を受け取りました。
当日は筆者ともう一人の2名で発車しました。
美国から積丹岬の先までは山道!
しゃこバスは海岸線沿いの道路を走行すると地図を見たら錯覚しそうですが、美国を発車するといきなり登り坂、しかも一部登板車線があるほどの傾斜です。
山道をどんどん進みます。美国を出て最初の停留所を見ると、中央バスと同じデザイン。でも上部は「中央バス」でなく「積丹町」となっていました。
しゃこバスしか公共交通がなくなった地域ですが、待合所は「中央バス」のままだったのが積丹幌武意バス停。
幌武意通過約4分後に積丹岬への入口であり、日本の渚百選にも選出された島武意海岸(積丹観光協会・外部リンク)への分岐点を通過。海はまだ見えません。
目的地の神威岬まではまだ14kmもあります。
なおバス停から島武意海岸展望台までは徒歩約15分。もう一人の乗客は島武意海岸で下車しました。
次の積丹入舸(いりか)バス停を過ぎてようやく海岸線沿いを走行します。
積丹入舸の次のバス停名「黒松内」に一瞬驚く人がいるかもしれませんが、もちろん積丹町で黒松内町ではありません。
次の漁港がある日司(ひづか)も乗降なく通過しました。
積丹野塚も漁港がある地区。ここで道道913号と国道229号が合流します。
神威岬に直行かと思いきや、国道229号を南東(美国)方向に曲がりました。
積丹温泉に立寄り
バスが向かった先は、岬の湯しゃこたん(外部リンク)。
温泉出入口前まで進みますが、乗降なく通過しました。
バスは再び国道229号と道道913号との合流点に戻り、今度は神威岬を目指します。
神威岬駐車場・バス停に到着
バスは海岸線沿いを順調に進みます。
積丹ユースホステルバス停の後すぐ、余別(よべつ)を通過。積丹余別はかつての中央バス積丹線の終点だったバス停。観光客の車が多く駐車していました。
夏の一部期間(2021年は4月17日~10月17日)は積丹余別から神威岬まで一部便が延長(外部リンク)されていました。
積丹余別を過ぎると、神威岬の先端がはっきり車窓に現れます。
しゃこバスが2023年10月に運行開始されてからは神威岬(岬に立寄るのは夏ダイヤ一部便で冬期間は全便立寄りません)より先・神岬会館まで冬期間も運行される事になりました。バスは余別の次・草内を通過。
積丹余別から約5分、神威岬駐車場まで坂道を上ります。
神威岬の駐車場が現れると、
バスは中央バス・神威岬バス停に停車。筆者一人下車し神岬会館へ向かいました。
神威岬バス停にしゃこバスの時刻表はなく、中央バス神恵内線の時刻表しかありません。
神威岬は時期や天候により女人禁制の門及び入口ゲートの開閉時間が変わります(積丹観光協会・外部リンク)ので注意しましょう。
積丹岬・神威岬の観光を公共交通でお出かけしたいならデマンド交通「しゃこバス」を候補としてはいかがでしょうか。
取材協力:積丹町
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