平日岩内始発便は2台運行!北海道中央バス・高速いわない号に乗車
北海道後志地方日本海側にある岩内町と共和町、仁木町、余市町、小樽市、そして札幌市と結ぶ高速いわない号は、北海道中央バスが運行する代表的な都市間バスです。
高速いわない号という名前ですが、実は高速道路を走行するのは小樽市中心部の東側ー札幌市西区の間。後志地方の区間では国道276号と国道5号を大半走行します。余市町と小樽市の間は後志自動車道が開通していますが、高速いわない号は一切通りません。
更に北海道新幹線開通後に廃止予定のJR函館本線(山線)とも一部競合しており、開設当時は旧国鉄岩内線廃止に追い打ちをかけた路線でもあります。
今回は2台で運行する平日の岩内始発便と札幌始発便(1台運行)を選択。山線との比較にも役立つよう、乗車は岩内→小樽→余市としてみました。
旧国鉄岩内線の息の根を止めた路線!
かつて函館本線・小沢駅と岩内を結ぶ国鉄の岩内線がありました。1985年7月1日に廃止されニセコバスに転換されましたが、高速いわない号は前年の1984年12月1日に運行開始しています。道路の整備などで岩内線の利用が減少し、1980年の国鉄再建法により第1特定地方方通線に指定された中、事実上岩内線にとどめを刺しました。
運転手不足や利用者減少による廃止・減便が全国的に大きな問題ですが、高速いわない号は1日13往復・日中約1時間に1本運行(外部リンク)されています。
中央バス岩内ターミナルから出発
高速いわない号の始発は北海道岩内町の中心にある岩内バスターミナルから。なお岩内バスターミナルと向かいにある道の駅いわないは旧岩内駅の跡に建設されました。
岩内ターミナル及び自動券売機は朝5時30分~20時に利用可能。なお窓口は平日朝9時から18時、土日祝は17時までです。
筆者は高速いわない号の乗車券を自動券売機で購入。
案内所前のパンフ棚には1999年11月より休止され、その後廃止された東日本フェリー(現在の津軽海峡フェリー)の岩内ー直江津(新潟県)航路が生きていました。
ターミナル内にはコインロッカーとジュースの自動販売機も。
のりばは5か所。高速いわない号は2のりばから発車です。
平日は現在の旧国鉄岩内線代替バス・ニセコバス俱知安駅前行きが高速いわない号より先に朝6時発車します。当日は2人乗車。
高速いわない号の到着までは実に静かなターミナルでした。
平日朝一岩内発は札幌まで2台運行!
朝6:15頃、中央バス岩内ターミナルに高速いわない号の車両が2台揃って到着。
本来高速いわない号はのりば2番のみですが、1号車がのりば1番を使用しました。
筆者は2号車に乗車。共和町内で定員の半分に達し、余市駅前十字街ではどの座席も2人がけの座席で1人で利用状態のところはなくなりました。岩内ターミナルにバスが到着するころから利用客がゾロゾロとターミナルに来所。
1号車の乗降は2号車前方から可能な範囲で追ってみました。共和町内から1台運行は難しい人数で、始発から2台で向かうしかない状況。
定刻6:25に1号車、1分後に2号車が発車。2台合わせて29人でした。
岩内ターミナルを出て稲穂峠までは1号車と2号車は双方が見えにくい間隔で運行。この区間は1号車の乗降を2号車から確認出来ませんでした。
2号車は岩内ターミナルを出て早速次の停留所で3人乗車。
共和町内主要停留所、仁木郵便局、余市町中心部の停留所、蘭島で乗車が続きました。
仁木町内から筆者が乗る2号車は1号車の後ろをほぼ追走。乗客の大半は高校生ですが、通勤中と思われる大人の姿も。筆者の様な旅行者はゼロ。
小樽駅前バスターミナルで約半数の乗客が入れ替わりました。降車客はほとんど小樽駅前バスターミナル前の降車停留所を利用。筆者も大半客と共に降り、小樽駅前バスターミナルへ。
小樽駅前バスターミナルで高速いわない号の動きを追ってみました。
小樽駅前でちょっと停車
小樽駅前は1番のりばに到着。同じ円山経由(札幌市内)なので、まず1台目をホームに着けてから乗車客が乗り発車します。2台目は手前で待機し、1台目が離れてすぐに到着。乗車客はほとんど1台目に乗ってしまいますし、混雑を避けたい小樽駅前からの乗客はすぐ前に発車する高速おたる号に乗車しました。
余市より前から乗車し小樽駅前から先まで行く人は2台合わせて41人以上という結果。
朝一岩内行き(小樽→余市)は20人弱
別の日には朝一番の札幌発岩内行に小樽駅前から余市駅前十字街まで乗車。札幌駅前7:05発・小樽駅前8:14発の便です。
札幌方面から到着する高速バスは、小樽駅前での降車をターミナル手前・小樽駅前第一ビル前の降車停留所で行います。当日は3人降りました。
降車後バスは小樽駅前6番のりばへ移動。
6番のりばで小樽駅より先へ乗り通す利用客は一時降車は出来ません。当日は5分停車。
定刻の8:14に発車しました。小樽駅前からは国道5号を走行し、大半の停留所には止まらない「快速」運行です。
小樽市内は蘭島のみ停車しますが、乗車・下車共になく通過。余市町内へ。
余市町最初の停留所・旭中学校では、近くの北星学園余市高校の生徒さんを中心に下車。
次の大川十字街では乗車・降車はなく、バスは筆者が降りる余市駅前十字街に8:45に到着。乗車はなく筆者含め4人下車しました。
JR函館本線・小樽駅→余市駅が平均約25分、高速バスは約30分。JR、中央バスも440円(大人片道)。双方競争力がある区間です。
国鉄ローカル線、そして現在も地元に大きな影響を与える高速いわない号で、沿線への旅に出かけてみてはいかがでしょうか。
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