2024年9月廃止!北海道中央バス神恵内線・神威岬→岩内ターミナルに乗ってみた
日本全国各地で利用客減や運転手不足などの理由で民間バス路線が廃止され、自治体が廃止後の公共交通を運行するケースが起きています。
北海道後志地方積丹半島南部にある岩内町、共和町、泊村、神恵内村(以下:岩宇地域)を結ぶ北海道中央バス神恵内線も例外ではなく、2024年9月末の廃止が決定済。
また夏季に1往復のみ神威岬(積丹町)まで延長していますが、岩宇地域が2024年10月から運行する代替交通ではこの延長部分が完全に廃止されます。
2024年7月、筆者は公共交通が完全廃止されるエリアを含む中央バス神恵内線・神威岬→岩内ターミナルに乗車。利用当日、廃止区間はバスファンしか乗らない寂しい運行でした。
2024年10月から「しおかぜライン」
北海道中央バス神恵内線は岩内ターミナルー川白(かわしら・神恵内村)を平日5往復・土日祝3往復する(外部リンク)、北海道後志地方・岩宇地域を結ぶ唯一のバス路線です。
また2024年は4月13日から9月30日まで、1往復のみ、川白から神威岬(積丹町)まで延長。しかし中央バス神恵内線は2024年9月末で全線廃止されます。
岩宇地域は2024年10月からの代替公共交通を準備しています(共和町・外部リンク)。代替交通の名前が「岩宇地域海岸線(通称:しおかぜライン)」と決定(泊村・外部リンク)。バスの運行は株式会社共立ソリューションズが受託(外部リンク)する事になりました。
9月で廃止!神威岬ー川白(かわしら)
神威岬から乗車
筆者が乗車したのは1日1往復・夏季のみ発着する神威岬バス停。14:16着の岩内ターミナルからのバスが折り返します。
降りた乗客は2人で、2人とも折り返しの岩内行きに乗車しました。
神威岬バス停は積丹町生活交通バス「しゃこバス」(外部リンク)も一部便が発着。
なお2023年12月1日から2024年3月31日までは「しゃこバス」も神威岬に立寄りませんでした(外部リンク)。
2024年は4月13日~9月30日まで1往復のみ、神威岬へ延長運転されます。
発車まで駐車場で運転手が休憩。14:25頃バス停に戻って乗車開始しました。なお車体は中央バスですが、ニセコバスの運転手が担当しています。
中央バスは札幌発の積丹岬定期観光バスを5月から9月まで運行中(外部リンク)。神恵内線が折り返す前に神威岬を出発しました。
バスは定刻14:31に岩内ターミナルへ向けて筆者を含む3人のバスファンを乗せて発車。
バスが消える沼前(積丹町)ー川白(神恵内村)
神威岬ー沼前は積丹町・しゃこバスが運行されていますが、2024年10月1日から沼前ー川白の公共交通はなくなります(報道・外部リンク)。
バスは国道229号線を進みます。
海岸線の景色が楽しめる区間。
途中のバス停に「ノット」がありました。
北海道のカタカナ地名は珍しくないですが、船を知る人、関係者なら「ん?」と思ってしまう名前でしょう。
バスは神恵内線の大半の便の終点・10月からしおかぜラインの全便が折返す川白に到着。
バス転回場所が海側にありました。
川白から先・神恵内村内は乗降なし
川白から乗降はなく、時刻調整や後続車対応しながら進みます。この日は珊内(さんない)で1分停車しました。
珊内を出て長いトンネルを通ると現れるのが道の駅オスコイ!かもえない(外部リンク)。
最寄バス停は「大森」です。
神恵内村内のバス停はどんどん通過していきました。
神恵内村の次は泊村。
泊村では岩内への乗車客
神恵内村と泊村の境界付近は地形が険しく、国道229号はトンネルと橋が続きます。旧道が橋の上から見える場所も。
泊村にある温泉・茂岩(もいわ)、盃(さかずき)のバス停を通過。
寺町(てらまち)で初めて乗車客1人、
寺町から6つ先の糸泊(いとどまり)で2人乗車しました。
泊、泊役場前で乗降はないまま、茅沼(かやぬま)分岐で国道229号から離れ、茅沼集落の中を走ります。
集落にあるのは福祉センターや老人ホーム。老人ホーム前まで進み、また国道229号に戻るルートです。
国道229号に戻り泊中学校前を通過。
コンビニがある滝の澗で1人乗車しました。
茶津(ちゃつ)からは泊原発をう回するトンネルを抜け、再び国道229号から離れると堀株(ほりかっぷ)に到着。1人下車しました。
堀株から再び国道229号に戻り、共和町に入ります。
共和町西部の集落を通り、岩内へ
大曲分岐点から道道818号へ。泊村から岩内町中心部へ直行せず、共和町西部の発足(はったり)に立寄ってから道道269号を走るルートです。
リヤムナイで再び国道229号に戻り、
変電所前から岩内町に入ります。岩内町中心部は共和町との境界に近い場所。
岩内十字街バス停で1人下車しました。
終点・岩内ターミナルには定刻16:07に到着。ターミナル内にある乗車ホームでなく、降車場に停車し筆者を含め5人降りました。
5人のうち3人が16:45発の高速いわない号で小樽方面へ乗換ています。
乗車した便に限れば、泊→岩内は地元利用がありましたが、神威岬→泊はバスファンのみの利用。
2024年9月まで岩宇地域の足として中央バス神恵内線が安全運行され、2024年10月からの「しおかぜライン」が円滑に動く事を願って現地を後にしました。
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