祝・卒業!ジュニアトーナメントで準優勝に輝いた「阪神タイガースジュニア2016」のメンバーが高校生に
■高校に進学する「阪神タイガースジュニア2016」
春―。新しい年度の始まりだ。
彼らも階段を一つ昇る。
彼らとは「阪神タイガースジュニア2016」のメンバーたちだ。
3年前の小学6年の夏、セレクションで選ばれてタテジマのユニフォームに袖を通した。
その年の暮れには「NPB12球団ジュニアトーナメント」に出場し、堂々の準優勝に輝いた精鋭たちである。
それぞれ中学でも野球を続け、この春に卒業した。そしていよいよ高校に入学する。
高校では甲子園を目指し、より一層、野球に励むのだろう。
そんな、期待に胸をふくらませている2016メンバーたちの“現在地”を紹介する。
折しも新型コロナウイルスの世界的な感染拡大の影響により会うことははばかられるため、アンケートに記入する形で答えてもらったが、個性あふれる回答となった。
まん丸だった顔がシュッと細くなっていたり、背がぐんと伸びていたりとビジュアル面はもちろんだが、精神的にも大きく成長したことが窺える。
《1.身長・体重 2.高校名 3.中学でのポジション 4.中学3年間で成長したところ 5.高校での目標》(原文まま)
【#1 橘本 直汰(きつもと なおた)】
1.172cm・68kg
2.智辯学園和歌山高等学校
3.ピッチャー
4.どんな場面でも動じない精神力、インコースのストレートの制球力。
5.1年生の内に公式戦出場!平均球速140キロ!
【#2 寺川 裕也(てらかわ ゆうや)】
1.175cm・74kg
2.佐久長聖高等学校
3.キャッチャー
4.3年間キャプテンをしたので、体力や技術面はもちろんですが、中でも精神面が特に成長したと思います。
野球脳も同じく成長したと思います。
5.1年の夏からレギュラーになって甲子園に出ます。
そして自分がチームを引っ張り日本一になります。
【#3 岡本 尊(おかもと たける)】
1.176cm・75kg
2.報徳学園高等学校
3.ピッチャー ファースト
4.素晴らしい環境の中でキャッチボールの大切さ、カバーリングの重要性など技術的なことはもちろん、挨拶や返事など人として大事なことも教えていただき、とても成長できた3年間でした。
5.野球はもちろん勉強も疎かにせず、感謝の気持ちを持って、今までお世話になった方々にいい姿を見せられるよう、不撓不屈の精神で練習しメンバーに入り、
甲子園に出場!!日本一になる!!
【#4 安西 洸晟(あんざい こうせい)】
1.160cm・65kg
2.英明高校
3.セカンド
4.考えてプレーできるようになった。あわてず、堅実な守備ができるようになった。
5.1年からレギュラー。5割バッター。盗塁成功率100%。
【#5 島田 大空(しまだ そら)】
1.180cm・75kg
2.中京学院大中京
3.ショート
4.ブレずに行動できたこと。人の気持ちを考えられるようになったこと。
目標に向かって進むことが出来た。
5.1年の夏からレギュラーをとって、甲子園で活躍する。
【#6 山本 壮斗(やまもと そうと)】
1.160.1cm ・66.2kg
2.履正社高等学校
3.ショート、ピッチャー、セカンド、サード
4.周りを見られ、声かけができるようになった。チャレンジできるようになった。
5.努力し、目標に向かって自分のレベルを上げ、頑張り、けがや故障をしないようにする。
【#7 村上 太一 (むらかみ たいち)】
1.175cm・70kg
2.日大三高
3.投手、内野手、外野手
4.投手ではコントロール面と安定感がでてきたこと。バッターでは確実性と長打が打てるようになったこと。
精神面では、今まで何も考えず感覚でやってきたが、人の気持ちを考えたり、どんなことがあっても自分の気持ちをコントロールできるようになったこと。
5.1年からスタメンを取って日本一になります!
【#8 沖 寛太(おき かんた)】
1.170cm・72kg
2.智辯和歌山高校
3.サード、キャッチャー
4.バッティングが勝負強くなった。
5.ランナーが二塁以上にいるとき、しっかりホームに還せるようなバッティングをしたい。
そして最終的には甲子園でホームランを打てるような選手になりたいです。
【#9 山平 柚斗(やまひら ゆうと)】
1.167cm・70kg
2.兵庫県立伊丹高校
3.キャッチャー
4.努力することの大切さ、礼儀。
5.文武両道、兵庫一のキャッチャー。
【#10 正重 恒太(しょうじゅう こうた)】
1.183cm・95kg
2.報徳学園
3.投手、捕手、外野手
4.ピッチャーの面では緩急を使えるようになって、投球の幅が広がったこと。
バッティングの面では3年間で別人のようにフォームが変わって、打てるようになったことです。
5.人としても成長できるように、日々精進して、一回でも多く甲子園の土を踏めるように努力し、最後の夏の大会ではタイガースジュニアのメンバーの中でも一番長い夏にして、日本一になることが目標です。
【#11 田中 晴太(たなか はるた)】
1.180cm・68kg
2.明徳義塾
3.ピッチャー 、センター
4.状況に応じたバッティングや走塁が自分で考えられるようになった。
5.1年生からベンチ入りする。
【#12 春山 陽登(はるやま あきと)】
1.174cm・75kg
2.敦賀気比高等学校
3.キャッチャー、レフト
4.野球の奥深さを知り、野球の見方が変わった。野球は一球一球、間のあるスポーツで、考えるということを学んだ。
我慢を覚えて精神面でも成長できたと思います。
5.信頼される選手になり、レギュラーで甲子園出場。チームに貢献し、一球一球を大切に日本一になる!!!
【#13 勝 隼祐(かつ しゅんすけ)】
1.170cm・70kg
2.鹿島学園高等学校
3.センター
4.自分の意見を言えるようになったこと。家の手伝いを率先してできるようになったこと。笑えるようになったこと。
5.1年からレギュラーになる。大学で野球するため、勉強も頑張る。
【#14 三宅 慶真(みやけ けいしん)】
1.170cm・68kg
2.日南学園高等学校
3.センター、サード、ピッチャー
4.状況判断してプレーができるようになった。
5.甲子園に出場して、甲子園の最高打率を塗り替える。
【#15 寒川 忠(さむかわ あつし)】
1.171cm・70kg
2.日本大学第三高校
3.セカンド、ショート
4.走攻守、すべてにおいてレベルが上がった。特にバッティングは確実性がとても上がった。
主将として、周りをしっかり見られるようになった。
5.周りの誰からも信頼される主将になって、甲子園に出場して、日本一になる。甲子園で打ちまくる。
【#16 山本 耕太(やまもと こうた)】
1.173cm・70kg
2.徳島県立鳴門渦潮高校
3. ショート
4.体格!!タイガースジュニア時代は身長147cmで一番小さかったけど、26cm伸びました!チームでお昼ごはんとして3合食べていたので、1回の食事量が増えました。
1年生から試合に出してもらっていたので経験値が上がり、大事な場面でも緊張感なくプレーすることができました。
5.毎日しっかり練習して、1年の夏からベンチに入るくらいの気持ちで頑張っていきたいです。甲子園は5回チャンスがあるので1回でも多く甲子園に行って、チームの中心になっていきたいと思います。
一番打席が回ってくるので1番バッターがとれるように努力して、もらったチャンスをつかめるような、勝負強い選手になれるように頑張ります!
【#17 藤井 一太(ふじい いちた)】
1.170cm・64kg
2.仙台育英学園高校
3.ライト、センター
4.チームプレーの大切さを学び、野球を楽しんで、思いっきりプレーできるようになったこと。
5.新しい仲間との出会いを大切にし、自分の持ち味をさらに高められるようにしていく。
そして、憧れの甲子園を目指す。
【#18 永谷 天太(ながや てんた)】
1.170cm・70kg
2.早稲田実業学校
3.外野
4.打撃では場面にあったバッティングができるようになり、守備では相手バッターによって守備位置を変えたり、次のプレーを常に考えて守ることができるようになり、走塁でもピッチャーのくせを見抜いたりして、全ての面において成長することができました。
5.高校では野球だけではなく、勉強も大切な学校なので勉強もしっかりする。
野球でも今まで以上に努力し、打撃、守備、走塁、すべてのレベルを上げて、1年生からレギュラーを取る気持ちでどんどんアピールしていき、3年ではチームの中心選手になり、甲子園に出られるように頑張ります。
■首脳陣からのメッセージ
2016年当時、彼らを率いた首脳陣からも、愛情たっぷりのはなむけの言葉が贈られた。
八木 裕監督
(毎日放送 野球解説者・サンケイスポーツ 野球評論家)
「小学生の監督、指導は初めてだったので、自分自身も手探り状態だったのを思い出します。前年までプロ野球のコーチ(阪神タイガース・ファーム打撃コーチ)だったこともあり、小学生にとっては少しハードルの高い指導になったかもしれない。
トーナメントなので『勝つ』ということにこだわり、勝つためにどうするかということを強く指導しました。
各選手が強豪校に進学して野球を続けると聞いています。そこでまた選手同士の交流や対戦があると思うし、そこでまた色んな勝負をして『勝つ』ということもわかってくると思います。
これからどっぷり野球に浸かって、どんなふうに成長するのか、非常に楽しみにしています」
中谷 仁バッテリーコーチ
(智辯学園和歌山高校 監督)
「タイガースジュニアでみんなと一緒に戦ったことが、ついこの前だったかのように鮮明に覚えています。
あの彼らがもう高校生になることにビックリしていますが、僕も今は高校野球に携わらせていただいて、甲子園を目指して頑張っています。
また甲子園にみんなが集まって、今度は違う立場であっても共に野球ができるということを考えると、本当にワクワクします。
甲子園で会いましょう!」
庄田 隆弘バッティングコーチ
(ヤング淡路 監督)
「いいメンバーがそろっていて、タイガースジュニアで初めて準優勝することができました。
小学生のときにそのようないい成果が残せたことを自信にして、中学でも結果を残して高校に進んだと思います。そういう思いを忘れずに、これからも誇りを持って取り組んでほしい。
毎年3月に集まるとき、忘れずに声をかけてくれることを嬉しく思っています。今年は(コロナの影響で)会えなくて残念だったけど、今後、甲子園に出てくれれば見ることができる。出られるように頑張ってください。
みんなが活躍してくれることを楽しみにしています」
阪神タイガースジュニアに選ばれたことは素晴らしい勲章であるし、そこで得た経験は今も色褪せず、今後も彼らの中で永遠に息づく。
新型コロナウイルスの問題は日に日に深刻度を増しているが、どうか一日も早く平穏な日が訪れ、彼らが充実した高校生活を送れるよう、そして思いっきり野球が楽しめるよう、願ってやまない。
頑張れ!阪神タイガースジュニア2016!!
(表記のない写真の提供はそれぞれ本人)
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