さらば、ミリスタ戦士たち! キラリ輝いた石川ミリオンスターズの選手たちが優勝報告会にて別れのあいさつ
■石川ミリオンスターズの優勝報告会にて
先月28日、金沢市内のホテルで石川ミリオンスターズ(日本海リーグ)の「優勝報告会」が開かれた。例年、「シーズン報告会」が開催されているが、今年はリーグ優勝をしたことで華々しく「優勝報告会」と銘打たれた。
会の途中、今シーズン限りで退団する選手たちが壇上に呼ばれ、それぞれマイクの前でこれまでの思いや感謝の気持ちなどを語った。
今秋、退団するのは阪神タイガースから育成ドラフト4位指名を受けた川﨑俊哲選手ほか、任意引退が8人、自由契約が3人だ。
優勝した喜びを口にする一方、自身の成績については悔しさが残る選手も多く、それぞれに胸の内を吐露しつつも、次のステージに向かう決意を新たにしていた。
そんな旅立つ選手たちに、会場からは門出を祝う温かい拍手が送られた。
それでは、退団する選手たちの声を全文紹介しよう。(ドラフト指名の川﨑選手については⇒「能登のため、輪島のために―。阪神の育成D4位・川﨑俊哲(石川ミリオンスターズ)は故郷のために光り輝く」)
■10選手による退団のあいさつ
【杉崎蒼太】*任意引退
リーグ優勝できましたが、個人としてはすごく悔しい気持ちになり、悔しい結果でした。
このミリオンスターズで悔しい気持ちというだけではなくて、たくさんのことを学ばせていただきました。野球のことはもちろんですが、人間性の部分でたくさん学べることがありました。
準備の大切さであったり、一つ一つの行動、全ての方に対して学ぶことができました。この経験を生かして次のステージも頑張りたいと思います。
2年間、ありがとうございました。
【宮澤和希】*任意引退
今シーズン限りをもちまして、石川ミリオンスターズを退団することになりました。
僕自身、独立リーグに入って…高卒から入ったので11年、本当にさまざまな経験や苦しい思い、嬉しかった思い、いろんなことを経験させて、勉強させていただきました。
本当に苦しいことしかなかったんですけど、最終、今年なんとか優勝ということを成し遂げられて、本当に嬉しい気持ちしかありません。
皆さんのご支援、ご声援があったからこそ、僕自身もここまでやってこられました。本当にありがとうございました。
【田倉正翔】*任意引退
この度、退団することになりました田倉です。
僕はミリオンスターズで3年間プレーさせていただいて、満足いく結果を出すことができませんでしたが、皆さんの温かい声援が本当に力になりました。ありがとうございました。
そしてまた来シーズン、私、球団職員させていただきますので、まだまだ皆さんと関わる機会があると思いますので、来シーズンもよろしくお願いします。
まずは選手として3年間、ありがとうございました。
【岡村柚貴】*自由契約
1年間、応援ありがとうございました。
自分はアメリカの大学から帰ってきて、高校ぶりに日本で野球をやるってなって、すごい不安なこともたくさんあったんですけど、このチームやったからチームも勝てて、1年間無事にやりきることができたと思います。
1年間、ありがとうございました。
【蒲原尚紀】*自由契約
今シーズンで退団することになりました。
あんまり個人としてはいいことばかりではなかったですが、これからも負けずに頑張りたいと思います。
今年1年間、ありがとうございました。
【森弘樹】*任意引退
今シーズンで退団することになりました森弘樹です。まずは昨年、途中移籍で入団させていただき、社長、ありがとうございました。
そして、野球のやりやすい環境を作っていただいた桒原コーチ、片田コーチ、ありがとうございます。昨年はうまくいかないことも多くて、今年どうしようかって迷っている中、たくさんのご指導していただいた岡﨑監督、ありがとうございます。
そして、なんといってもスポンサーの方々とファンの皆さまのいつも応援があったおかげで今年1年、やりきることができました。本当にありがとうございました。
【井澤宇敬】*任意引退
皆さま。2年間、本当に応援ありがとうございました。
僕は活躍できたところといえば佐藤輝明を打ち取ったことぐらいなので、川﨑選手にはぜひ佐藤輝明を超える存在になってほしいと思います、はい。
これからも「ゴールドジム ヴィテンののいち」に通っているので、ぜひ皆さん、そこでお会いしましょう。ありがとうございました。
【室峰憲行】*任意引退
今シーズンで引退することになりました。
次は石川県内で、硬式ではなく軟式野球を続けたいと思っています。目標に向かって新しいステージで頑張りたいと思っています。
ありがとうございました。
【村上史晃】*任意引退
4年間、本当にありがとうございました。
僕、今28歳なんですけど、僕の同級生で小中高大と野球を一緒にやってきた仲間たちはみんな就職して、僕みたいに自由な生活はできてなかったんですけど、僕はこのように好きな野球を28まで探求し続けられたことを、本当に幸せに思っています。
こんな生活ができたのも、皆さまの支えのおかげだと思って、本当にこの4時間、ありがとうございました。
【香水晴貴】*任意引退
今シーズンで引退することに決めました香水です。石川ミリオンスターズでは2年間の在籍でしたが、石川ミリオンスターズに来て、最初は去年、すごくふがいないシーズンを過ごして、本当に悔しい気持ちを持ちました。
その中で今年、優勝だけを狙ったこのシーズンで、なんとかこういう形を出せることができて、大変嬉しく思います。
僕自身、17年間の野球人生となりましたが、本当に悔しくて、本当に悩んで、本当に苦しい時期もたくさんあったんですけど、ここまでやってこられて、石川ミリオンスターズで最後を終えられるってことを本当に幸せに感じています。
石川ミリオンスターズに来る前は、実はマウンドからボールが投げられない、そんな状況まで落ち込んだときがありました。そこで石川ミリオンスターズに誘っていただき、こういう形で終えられることを本当に感謝しています。
本当にありがとうございました。
*神宮朋哉(自由契約)は当日欠席
■ミリスタ戦士たちは永遠に光り輝く
独立リーグでは毎年半数ほどが辞め、また新たな選手が加入して新チームを結成する。
今年のミリオンスターズは岡﨑太一監督を中心に一丸となってまとまり、非常にチームワークがよかった。試合中の声も大きく、そのムードが勝利を、優勝を引き寄せていた。
来年はどんな選手がやってきて、どのようなチームになるのだろうか。とまれ、石川でキラリと煌いたミリスタ戦士たちには、どこに行っても何をしても、変わらず輝き続けてほしい。
*幾人かの退団選手のインタビューは次回。⇒「それぞれの道へ進む独立リーガーたち。石川ミリオンスターズ(日本海リーグ)の5選手をピックアップ」
(撮影:筆者)
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