才木が!木浪が!浴衣姿でTORACOを悩殺! 夏のTORACO DAYもスタンドの50%が女性ファン
■TORACOパワーで快勝!
TORACOパワーや、おそるべし――。
このフレーズを使うのは、今季2度目である。前回は5月のTORACO DAY(阪神甲子園球場)で、そして今回は8月20日に開催された京セラドーム大阪でのTORACO DAYにおいて実感した。(前回の記事⇒「TORACO DAYに女性ファンが殺到! 女性入場者比率は過去最高、驚異の55%!!」)
もうすっかりおなじみになったが、「TORACO」とは阪神タイガースを応援する女性ファンの呼称で、TORACOのためのお祭り「TORACO DAY」はチケットも即完売し、開催日は大盛況なのだ。
この日、投げてはTORACO人気が赤丸急上昇中の才木浩人投手が7回を無失点(3被安打、7奪三振)で自身初の2ケタ勝利に輝き、打ってはTORACO人気ナンバー1の木浪聖也選手が満塁打率5割に乗せる2点タイムリー二塁打を放った。
勝利に導く活躍をした2人がヒーローインタビューに登場すると、TORACOたちは黄色い声援をドーム中にこだまさせた。インタビューの中で、才木投手が「まぁまぁまぁまぁまぁ」と言って爆笑を誘うと、木浪選手がそれを即パクリして、会場はさらに大きな笑いの渦に包まれた。
甲子園球場でのTORACO DAYでもそろってお立ち台に上がったこの2人だが、実は試合が始まる前からその“予兆”を感じさせるできごとが、京セラドーム大阪の外で起こっていた。いったい何が!?
それも含め、京セラドーム大阪でのTORACO DAYの全容を、タイガース営業部でTORACO DAYを担当する上村菜穂子さんに説明いただきながら紹介しよう。
■ひと味違った今年の「TORACO DAY@京セラドーム大阪」
上村さんによると、「過去、京セラドーム大阪は甲子園のメインビジュアルを流用するという形でやってきたんですけど、せっかく夏ということなのでメインビジュアルを分けたいなと。コンセプトも変えて、しっかりと京セラドーム大阪独自のイベントとして立てたいなと思いました」とのことで、この京セラドーム大阪では「TORACO DAY in Summer」と銘打って、5月の甲子園開催とは違うイメージを打ち出したという。
その一番の目玉は浴衣姿の選手たちだ。甲子園でのTORACO DAYでも、今年は選手をメインビジュアルに掲げて大成功を収めたのだが、京セラドーム大阪では23人の選手たちが浴衣姿を披露したのだ。
全員が同じ柄ではなく、それぞれに似合う柄がチョイスされているところもいい。とにかく浴衣姿は「萌える~」とTORACOたちにも大好評だった。
■3つのフォトパネル前はTORACOが渋滞
そしてTORACOたちが大興奮だったのが、京セラドーム大阪の外のフォトスポットだ。23人がそろったメインパネルも喜ばれたが、なんといっても浴衣姿の等身大の選手が立つパネルに、TORACOたちは失神寸前だった。
4選手ずつ3カ所のパネルが設置されたが、ここで1番人気だったのが才木投手と木浪選手が立つ黄色のパネルだ。近本光司選手、佐藤輝明選手も共に立っていて、もちろん彼らのファンも大勢いたのだが、撮影するTORACOたちが持つ応援グッズは圧倒的に才木投手、木浪選手が多かった。
あまりの人気にそのパネルの行列は一時、入場制限がかかったほどだ。そんな強烈なTORACOパワーが2人に送られたこと、それこそがヒーローになるほどの活躍の一助になったのだろうと思われる。
木浪ファンのあるTORACOは、「木浪選手の浴衣の色に合わせて、自分のも選んできました」と緑色の金魚柄の浴衣に、お太鼓には木浪選手のユニフォームを装着するというオシャレなコーデで、木浪選手のパネルの隣に立って撮影をしていた。そこだけ切り取れば、さながら“浴衣デート”のようなショットになる。
パネル前に並ぶTORACOの列に「めちゃくちゃビックリしました」と上村さんにとっても予想以上だったようで、「これまでフォトスポットはやってきましたが、過去イチ、甲子園以上でしたね。3つのパネルの合計で3,000人ほどの方が撮影してくださいました」と目を丸くしていた。
事前の呼びかけもあって「浴衣姿の方もいてくださったのが、本当に嬉しかったです」と上村さんも頬をゆるめ、「マスコットたちも浴衣を着てくれて、それも喜んでいただけました」と、サプライズで京セラドーム大阪の外に登場した夏の装いのトラッキー、ラッキー、キー太にTORACOたちが盛り上がるのを、笑顔で見ていた。
■グラウンドウォークでのTORACOたち
甲子園と変わらない活況を見せたが、「甲子園には甲子園のいいところが、京セラドーム大阪には京セラドーム大阪にしかないいいところがあるんです」と上村さん。
「京セラドーム大阪は雨天中止のリスクがないので、遠方からのTORACOが来やすいとか、8月の開催なので屋内だと暑さや日焼けの心配がないとかで、京セラドーム大阪が好きという方もすごく多いんです」。
もう一つ、京セラドーム大阪の利点は試合後にグラウンドウォークが行えることだ。昨年は試合終了が午後10時を回ったために泣く泣く中止となっただけに、今年は無事開催され、上村さんもホッと胸をなでおろしていた。
「TORACO DAY以外の日もグラウンドウォークを行っているんですが、おもしろいのは男女の違いなんです。男性はマウンドや打席で投げる格好や打つ格好をしてみたり、外野を走り回ってみたりという方が多いんですが、女性は映えるスポットで撮影されている方が多くて、まずは写真ありきという感じですね」。
たしかに、TORACOたちが“映えスポット”を探しては撮影を楽しんでいる様子が、グラウンドのあちらこちらで見られた。普段は足を踏み入れることができない場所だし、しかもついさっきまで虎戦士たちが熱闘を繰り広げ、汗を流していた場所だ。こんなに萌える体験はない。
■TikTokが大バズり
そしてイベントのすべてが終了したあと、上村さんは“二の矢”、“三の矢”を放った。
まず、TORACO公式のXとインスタグラムで才木投手と木浪選手のヒーローインタビュー直後の動画を流した。「実は、最初はこの8秒だけのつもりだったんですけど…」。才木投手のキャラ全開で、この動画だけで十二分に楽しめるものだった。
しかし上村さん、2人が素の姿でいるところもカメラを回していたのだ。当初はそれを公開する予定もなく記録用だったのだが、ふと思った。「これ、わたしだけが見ているの、もったいないな」と。
「それで、公式のTikTok限定で音楽を合わせてアップしたんです。そしたら、それがすごい反響で…」。
この40秒の動画がウケたのは、音楽に乗って2人の仲睦まじい表情が延々楽しめるところだ。瞬く間にTORACOが殺到し、コメントも次々と寄せられた。
「お2人は普段からすごく協力的で、感謝してもしきれないくらいやってくださるんです。そういうお人柄もきっとTORACOにも伝わっているんでしょうし、だから人気があるんだと思います」。
そう言って選手に頭を下げる上村さんだが、なんとも臨機応変なファインプレーだった。“推し活”に共感する上村さんだからこそ、TORACOが求めているものや喜ぶものがわかるのだろう。
■女性ファンについて才木浩人は
京セラドーム大阪の中でも外でも、35番のユニフォームをまといながらタオルやうちわなどの“才木グッズ”を持つTORACOの姿がおおいに目立っていて、才木投手の女性人気がぐんぐん上昇していることを感じさせた。
もちろん力強いピッチングとそれに伴う結果があってこそだが、長い脚のビジュアルや、あの“おちゃらけキャラ”もTORACOにとって欠かせない推しの要素であるようだ。
そんな才木投手に女性人気について尋ねると、こんな答えが返ってきた。
「すごくありがたい、そうやって応援していただけるのは。きっかけは何であれ、自分のことをすごく応援してくれていると思う。そういう声援はすごく力になりますし、今後頑張ろうっていう自分の活力にもなるので。そういうふうにこれからも応援してもらえるような選手でやっていけたらいいかなと思います」。
これからもますます“才木推し”が増えることは間違いない。
■入場者の女性比率は50%!!
気になる女性入場者の割合だが、なんと50%を達成したという。甲子園開催での55%には及ばなかったが、50%も驚異的な数字だ。スタンドの半分が女性ということなのだから。
「京セラドーム大阪でのTORACO DAYは以前は30%台だったのが、50%にまでなりました。やはり認知度が上がっているというのを感じます」。
成功の秘訣は選手をメインビジュアルに起用したこと、そしてそれをSNSで拡散したことだと上村さんは分析する。
このTORACO DAY開催中も、バタバタと忙しい中、精力的にSNSを更新していた。
「インプレッションの数がすごく多かったですね。そこを一つの指標として、来年以降どうしていくか、今年を超えるものを作っていかないといけないなと思っています」。
5月の甲子園開催の終了直後から、すでに来年のことを考えているという。私服風、スーツ、浴衣…年々、TORACOを満足させてきた。次は…と、頭をひねる日々だ。
京セラドーム大阪でも甲子園同様、上村さんは積極的にTORACOに話しかけ、「何が見たいですか」「どんなグッズが欲しいですか」などと、リサーチに余念がなかった。
「TORACOのみなさんが望んでいるもの、そして選手も前向きに協力してくださるような、何かそういう施策ができたらいいなとは思っていますね」。
すでに決まっている案もあり、「早く発表したいな」と上村さん自身もワクワクしている。
今年を超える来年のTORACO DAYが、今から待ちどおしくてしかたない。
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(本文中の写真の撮影はすべて筆者)