作家。1965年生まれ。米英のポップ/ロック音楽、そこに連動する文化やライフスタイルを研究。88年、ロック雑誌〈ロッキング・オン〉にてデビュー。93年、インディー・マガジン〈米国音楽〉を創刊、国際的評価を得る。レコード・プロデュース作品も多数。2010年より、ビームスが発行する文芸誌〈インザシティ〉に短篇小説を継続して発表。近著に『教養としてのロック名曲ベスト100』『僕と魚のブルーズ 評伝フィッシュマンズ』。ほか長篇小説『東京フールズゴールド』、『教養としてのロック名盤ベスト100』、『日本のロック名盤ベスト100』、翻訳書に『フレディ・マーキュリー 写真のなかの人生』がある。
記事一覧
- ボウイが「ジギー・スターダスト」になって50年。あの熱狂のコンサート映画が、大スクリーンに帰還した
稀代のアーティスト、故デヴィッド・ボウイの生誕75周年を記念して「あの」一作が大スクリーンに戻ってきた。映画『ジギー・スターダスト』には、その後のロック音楽に必要なものすべてがあった
- ストーンズvsビートルズ、50年越しの遺恨再燃? ゴダール『ワン・プラス・ワン』をいま観る意義とは
ローリング・ストーンズのドラマー、チャーリー・ワッツの追悼として、巨匠ゴダールの『ワン・プラス・ワン』が、劇場でリヴァイヴァル上映される。5月革命とロックが交錯する1968年の怪作に宿った魔力とは?
- 007最新作が「聖地」ジャマイカに帰還した理由とは? ボンドとレゲエの「ただならぬ深い仲」を掘る
なぜジャマイカがボンド映画の「聖地」なのか? なぜレゲエ音楽家は「007が大好き」なのか?……歴史から振り返る、『ノー・タイム・トゥ・ダイ』を10倍楽しむための「ボンド学」ルードボーイ編!
- 追悼チャーリー・ワッツ。名ドラマーがローリング・ストーンズを支えた「とびきりのユニークさ」とは?
ローリング・ストーンズのドラマー、チャーリー・ワッツが逝去した。63年のデビュー以来、彼のユニークな個性なくして、ストーンズの成功はあり得なかった。「静かなる巨匠」のすごさ、その源を探る
- 伝説バンドの記録をファンが集成。『映画:フィッシュマンズ』は、音楽に「いかれちまった」奴らの青春譜だ
「音楽に身を捧げた」バンドマンが、かつて日本にもいた。その90年代代表・フィッシュマンズをとらえたドキュメンタリー映画が完成。不遇の初期から今日にまでつながる、「真実一路」の芸術的蜘蛛の糸の正体とは?
- ソウルの秘宝、52年前の「黒いウッドストック」ついに開封。映画『サマー・オブ・ソウル』に米英震撼!
あのウッドストック・フェスと同じ1969年の夏に開催されるも、「幻」となっていた音楽文化フェスがあった。ソウル音楽と黒人文化の一大祭典が、コンサート記録映画となって今夏復活する。
- 追悼エディ・ヴァン・ヘイレン。ギター・ヒーローがポップ文化を「変えた」、その魅力の中身とは?
米ロック・バンド、ヴァン・ヘイレンにて活躍した「稀代のギター・ヒーロー」エディ・ヴァン・ヘイレンが10月6日に死去した。なぜ彼がスーパースターとなったのか、ポップ文化との関係から解説する
- スプリングスティーンの歌が「パキ」と蔑まれる内気な英少年を救う! 青春映画の珠玉作、ついに公開
87年のイギリス、小さな町のパキスタン系の少年が「ブルース・スプリングスティーンの歌」に励まされ、因習や差別を乗り越え成長していく……みずみずしい青春映画『カセットテープ・ダイアリーズ』が公開中
- 音楽用語「アーバン」禁止の衝撃! アリアナ・グランデら所属レーベルがBLM運動に共振した新方針とは?
音楽ジャンル用語「アーバン」の使用禁止を、米大手レーベル「リパブリック」が突如宣言。すかさずグラミー賞も追随するなど、業界に巻き起こった激震の奥、BLM運動にもつながる深層を探る!
- 日本人も「ブラック・ライヴズ・マター」と無縁じゃない! 音楽や映画から知る、その理由(後編)
警官の不当暴力に抗議する「ブラック・ライヴズ・マター」を旗印としたデモが、全米を、世界を揺るがしている。しかしこれは「黒人だけ」の問題ではない。日本人も深く関わる「制度的人種主義」の深淵を斬る
- 日本人も「ブラック・ライヴズ・マター」と無縁じゃない! 音楽や映画から知る、その理由(前編)
警官の不当暴力に抗議する「ブラック・ライヴズ・マター」を旗印としたデモが、全米を、世界を揺るがしている。しかしこれは「黒人だけ」の問題ではない。日本人も深く関わる「制度的人種主義」の深淵を斬る
- 桜満開? コロナ封鎖直前の日本で撮影のMVが話題に。テキサス・バンド、クルアンビンの魅力とは?
緊急事態宣言直前の3月、栃木県で撮影の「桜いっぱい」の映像が光る、米インディー・バンド、クルアンビンの新曲MVが静かな話題に。コロナ禍を見事にくぐり抜けた、手づくりの「ほっこり」サウンドの魅力とは?
- スパイク・リー監督がネットフリックスで放つ「ヴェトナム戦争もの」新作が期待大の理由
6月12日にネットフリックスで公開されるスパイク・リー監督の新作映画『ザ・ファイブ・ブラッズ』が注目を集めている。「ヴェトナム戦争を経験した黒人の退役軍人」の旅を描く同作を、トレーラーから分析する。
- ロックの「創造者」リトル・リチャード逝去。ビートルズら後進から崇拝された「オリジナルのすごさ」とは?
50年代のロック草創期にヒットを連発、後進のビートルズどころか「ほぼ同期」のエルヴィスらにもカヴァーされまくった偉人、リトル・リチャードが逝去。その音楽的功績を讃えて追悼する
- 星野源が安倍首相の動画投稿に反応したコメントで「言わなかったこと」とは?
沈黙を破って「安倍首相の動画投稿」についてコメントを発した星野源。だが、その言葉の少なさに落胆の声も少なくない。「音楽の政治利用」の最前線の混乱を評する。
- 星野源は安倍首相に「政治利用」されたのか? 音楽と政治を「分離」したがる日本人の病理とは
安倍首相のSNSに星野源の動画が使われたことに、ネット界騒然。星野は「意に沿わない」政治利用をされてしまったのか? アメリカの例などを参考に「アーティストの責任と政治」の関連を考察する。
- レディ・ガガが新型コロナ禍に対抗! 19日に開幕のWHO支援「オンライン」音楽フェスの全貌とは?
新型コロナ感染症と戦う医療従事者とWHOを支援するオンライン・イベント開催をレディ・ガガが発表。『ワン・ワールド:トゥゲザー・アット・ホーム』は、「おうちからおうちへ」の歴史的音楽フェスとなる!
- 新型コロナに没した米パワー・ポップ界出身の才人、ファウンテンズ・オブ・ウェインのアダムを悼む
4月1日に新型コロナの合併症で他界した米音楽家、アダム・シュレシンジャーを追悼する。ファウンテンズ・オブ・ウェインの一員として、また映画音楽などで活躍したその軌跡を「パワー・ポップ」から読む。
- アメリカはミュージシャンにも現金給付だ! フリーも自営も見捨てず「文化と人」を守る姿勢に日本も学べ
アメリカでは、音楽業界のフリーランスも自営業者もコロナ禍対策の現金給付の対象となった。入り口以前で堂々巡りを続ける日本とは違う、果断にして迅速なこの政治の実現には、陰の功労者がいた。
- 洋楽の誤解史と同じ?! 「クラスター」ほか、カタカナ語連発する日本政府の軽薄さの起源とは?
「クラスター」など、意味不明瞭なカタカナ語を連発し続ける日本政府の軽薄さ。その根っ子には「間違いだらけ」の洋楽受容史と同程度の問題があった?
- 五輪中止だけじゃない! 大友克洋『AKIRA』が予言した「東京壊滅」は、これからが本番だ
大友克洋の名作漫画『AKIRA』の「予言」が話題だ。東京オリンピック中止のみならず、「東京そのもの」の大崩壊もそこには描かれていた!――天才漫画家が幻視した「すぐそこにある危機」の正体とは?
- 1000万ドルの覆面アーティスト・バンクシーが、自作のヴァレンタイン壁画破壊を「歓迎」した理由
英国の高名な「覆面」アーティスト、バンクシー制作のヴァレンタイン向け壁画作品が、あっと言う間に何者かに破壊された。しかし本人は歓迎コメントを発表。この奇妙な「グラフィティ仁義」の内実を解説する
- 英BBCも慟哭、急逝のDJアンドリュー・ウェザオールの偉業が与えた、日本音楽シーンへの影響とは?
90年代、世界のシーンを変えた英DJにして音楽プロデューサー、アンドリュー・ウェザオールが17日急逝した。世俗的成功よりも、自らの真なる音楽を追い求めた「市井の哲人」の革命と達成をいま顧みる
- 暗いぞ! ビリー・アイリッシュの新曲、『007 ノー・タイム・トゥ・ダイ』主題歌が最高の理由
いま世界の音楽シーンを最も騒がせる18歳、ビリー・アイリッシュが手掛けた、007映画新作『ノー・タイム・トゥ・ダイ』の主題歌が、すさまじくいい。見事なその手腕をクイックに徹底解説する
- 電気グルーヴの二の舞か、槇原敬之の全作消滅? 日本レコード会社のガラパゴス的「自粛」の異様さとは?
違法薬物関連の容疑で逮捕された音楽アーティスト槇原敬之の「作品」まわりの雲行きが怪しい。またしても「全作自粛」なのか? 被害総額の話題も飛び交う「日本にしかない」この慣行の異常性について分析する