今絶対に食べておくべき 千葉の醤油ラーメン「注目」3軒
今千葉で注目すべき醤油ラーメンは
「竹岡式ラーメン」や「勝浦タンタンメン」「君津豚骨ラーメン」など、数多くのご当地ラーメンを擁する千葉県は、首都圏屈指のラーメン王国。あらゆるジャンルのラーメンが揃う千葉だが、やはり野田や銚子など醤油五大名産地の一つとして知られるだけあって、古くから醤油ラーメンが愛されてきた土地柄がある。
さらに三方を海に囲まれて山もある千葉県は食材の宝庫。煮干しや貝などラーメンで使われる食材も多い。そんな豊かな恵みのある千葉で今食べるべき醤油ラーメンはどこなのか。今回は今年オープンした新店ながら、早くも人気を集めている実力派の醤油ラーメン店を実食して厳選した。
醤油がくっきりと香る中華そば『こばやし 中華そば』(2024年2月オープン)
2024年2月オープン。千葉有数の繁華街富士見の路地裏に佇む洒脱な雰囲気の新店が『こばやし 中華そば』(千葉県千葉市中央区富士見町2-16-26)。寿司店『鮨割烹こばやし』が手掛ける新業態で、若い店長は寿司職人ながら都内の人気ラーメン店でも修業経験を持つハイブリッド。店の佇まい同様に上質感のある一杯を提供している。
丸鶏と鶏ガラを丁寧に炊いた澄明でライトなスープに、数種類の醤油がクッキリと香る味わいは、竹岡式など房総の醤油ラーメンを丁寧にブラッシュアップしたような。しっかりと茹できった北海道産「きたほなみ」100%の細ストレート麺がスープをきっちりとキープ。霧島黒豚を使った2種類のチャーシューやワンタンなど、具材の一つ一つも手抜き無し。新店とは思えぬ完成度だ。
九十九里の煮干を生かした一杯『NAKAMICHI』(2024年5月オープン)
2024年5月オープン。明治35(1902)年創業、九十九里の水産会社『なかみち水産』が手掛けるラーメンカフェが『NAKAMICHI』(千葉県山武郡九十九里町片貝6650)。「九十九里町に新しいたまり場を」をコンセプトに、ラーメンやカフェ、さらにはお土産も買えるマルシェなども併設。九十九里の魅力を発信する拠点として注目を集めている。
使用する煮干はもちろん自社製造のもの。煮干を広めたいという想いから完成したラーメンは、「錦爽どり」など地元の鶏とカタクチイワシやヒラコイワシの煮干の旨味が融合した、優しくて深みのある味わい。看板商品の「煮干香る中華そば」はもちろん、貝の旨味が重なる「塩煮干そば」や「濃厚煮干そば」「九十九里坦々にぼ辛麺」など、いずれも煮干を生かしたラーメンで選ぶのに迷ってしまう。
千葉愛にあふれる醤油ラーメン『黒潮拉麺』(2024年6月オープン)
2021年に『Noodle Stand TOKYO』(東京原宿・閉店)の別ブランドとして、館山市内にオープン。2024年6月、那古海岸エリアに移転リニューアルしたのが『黒潮拉麺』(千葉県館山市那古925-30)。店主夫妻は房総の魅力に惹かれて館山に移住して店を構えた。移転後も地元客や観光客などが多く訪れる人気店となっている。
豚骨と魚介を合わせたスープにたっぷりの背脂、そして味の決め手となるのは地元内房の老舗醤油蔵『宮醤油』の濃口醤油を使った醤油ダレ。麺は人気ラーメン店御用達の老舗製麺所『浅草開化楼』製。老若男女幅広い客層に刺さる絶妙なバランスなのはさすが。経験豊富な店主の技が光る醤油ラーメンは、懐かしさを感じる味わいでありながら他にはないオリジナリティも持っている。
今回ご紹介した3軒は、いずれも新店ながら千葉のラーメンを語る上で欠かすことの出来ない実力店ばかり。他にも千葉には人気と実力を兼ね備えたラーメン店が数多く存在するので、是非とも千葉でラーメンの食べ歩きを楽しんで頂きたい。
※写真は筆者によるものです。
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