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26試合連続安打の増田将馬が“首位打者”に4毛差!タイトルの行方は最終3連戦へ【週刊くふうハヤテ】

菊田康彦フリーランスライター
くふうハヤテの増田将馬(2024年8月1日筆者撮影)

 今シーズンからプロ野球(NPB)の二軍、ウエスタン・リーグに参加している新球団、くふうハヤテベンチャーズ静岡。先週は9月16日から18日までオリックス・バファローズと杉本商事バファローズスタジアム舞洲で3連戦、20日から22日にかけては福岡ソフトバンクホークスとタマホーム スタジアム筑後で3連戦を行った。

対オリックス:16日●1対2 17日〇4対3 18日●0対1

9月17日配信の【週刊くふうハヤテ】で既報のとおり、オリックスとの初戦は1点差の惜敗。続く17日の2戦目は、4回表に八番・ジェリンソン・バスケス(カープアカデミー)、九番・深草駿哉(ふかくさ・ゆうや、九州アジアリーグ・火の国サラマンダーズ)、一番・篠原玲央(しのはら・れお、共栄大)の3連続タイムリーで4点を先制する。投げては2回無失点の先発・二宮衣沙貴(にのみや・いさき、BCリーグ・茨城アストロプラネッツ)の後を継いだ6人の救援陣がオリックスの反撃を3点でしのぎ、1点差で逃げ切った。高卒1年目の山田門(やまだ・りゅう、飛龍高)が2番手として1イニングを無失点に抑え、嬉しい初勝利。4番手で登板した奥田健誠(おくだ・けんせい、ベイサイドリーグ・YKSホワイトキングス)はチーム単独トップの4セーブ目を挙げている。

 18日の試合は読売ジャイアンツから派遣されている木下幹也(きのした・もとや)が、前回の完封勝利に続いて5回1失点の好投を見せると、後続の3投手はオリックス打線を無安打に抑え込む。だが、打っては再三のチャンスにあと1本が出ず、完封負けを喫した。今季のオリックスとの対戦は8勝16敗1分けで終了。

対ソフトバンク:20日●1対4 21日●1対2 22日●2対13

 今季最後のビジターゲームとなるソフトバンクとの3連戦。その初戦は先発の左腕、奥田域太(おくだ・かなた、星城大)がソフトバンク打線を6回まで1失点に抑えると、8回表に一死三塁から九番・深谷力(ふかたに・りき、関西独立リーグ・和歌山ウェイブス)のタイムリーで同点に追いつく。しかしその裏、パスボールや失策などで3点を失い、そのまま敗れた。

 21日の2戦目は1回表に一番の増田将馬(ますだ・しょうま、四国アイランドリーグplus・徳島インディゴソックス)が三塁打で出塁すると、次打者の内野ゴロの間に生還して1点を先制。このリードを先発の早川太貴(はやかわ・だいき、ウイン北広島)をはじめとする3人の継投で7回まで守るが、8回裏に4番手で登板した藤岡好明(火の国、元ソフトバンクほか)が二死一、二塁から五番・三森大貴に2点三塁打を浴び、逆転負けを食らった。続く22日の試合は初回から3点を失うと、7回には打者一巡の猛攻に遭い7点を奪われるなど大敗。今季のソフトバンクとの対戦は1勝14敗1分けという一方的な結果に終わった。

打率.3042の増田は.3046の阪神・井上と「毛差」の争いに

 巨人の増田大輝を兄に持つ増田は8月13日の広島東洋カープ戦(由宇)から、犠打の1打席のみに終わった8月16日のオリックス戦(杉本商事BS)を挟んで連続試合安打継続中。先週も9月17日のオリックス戦を欠場した以外は全試合でヒットを記録し、連続試合安打を「26」まで伸ばしている。

 これで打率は.3042にアップし、ウエスタン・リーグ1位の阪神タイガース・井上広大(打率.3046)にわずか4毛差まで肉薄(3位は打率.291のソフトバンク・井上朋也)。現在は一軍にいる阪神・井上がこのままウエスタンの試合に出場しなければ、増田は次戦で2打数以内に1安打、もしくは6打数以内に2安打で打率トップに躍り出る計算になる。また、盗塁は9月18日のオリックス戦で目標に掲げていた「30」に到達。こちらは2位の阪神・遠藤成に3つの差をつけて1位をキープしている。

 くふうハヤテのここまでの成績は、117試合を消化して28勝81敗8分け、勝率.257でウエスタン・リーグ6位。残すは9月27日からホームグラウンドのちゅ~るスタジアム清水で行われる阪神との3連戦のみで、28日には今季限りでユニフォームを脱ぐ福田秀平(千葉ロッテマリーンズ)と折下光輝(おりした・こうき、関西独立リーグ・堺シュライクス、元読売ジャイアンツ育成)の引退セレモニーが予定されている。

(くふうハヤテの選手名後のカッコ内は読みがな、前所属。文中の今季成績等は9月23日現在)

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フリーランスライター

静岡県出身。小学4年生の時にTVで観たヤクルト対巨人戦がきっかけで、ほとんど興味のなかった野球にハマり、翌年秋にワールドシリーズをTV観戦したのを機にメジャーリーグの虜に。大学卒業後、地方公務員、英会話講師などを経てフリーライターに転身した。07年からスポーツナビに不定期でMLBなどのコラムを寄稿。04~08年は『スカパーMLBライブ』、16~17年は『スポナビライブMLB』に出演した。著書に『燕軍戦記 スワローズ、14年ぶり優勝への軌跡』(カンゼン)。編集協力に『石川雅規のピッチングバイブル』(ベースボール・マガジン社)、『東京ヤクルトスワローズ語録集 燕之書』(セブン&アイ出版)。

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