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巨人から派遣の木下幹也がチーム2人目の完封!増田将馬の連続試合安打は「22」に【週刊くふうハヤテ】

菊田康彦フリーランスライター
巨人からくふうハヤテに派遣されている木下幹也(2024年9月4日筆者撮影)

 今シーズンからプロ野球(NPB)の二軍、ウエスタン・リーグに参加している新球団、くふうハヤテベンチャーズ静岡。先週は9月10日から12日まで由宇練習場で広島東洋カープと3連戦、13日から15日にかけては阪神鳴尾浜球場で阪神タイガースと3連戦を行った。

対広島:10日〇7対3 11日〇2対0 12日●0対4

 広島との初戦は1点ビハインドの6回表、2死満塁から一番・増田将馬(ますだ・しょうま、四国アイランドリーグplus・徳島インディゴソックス)が押し出し四球を選んで同点。7回には六番・仲村来唯也(なかむら・らいや、九州アジアリーグ・火の国サラマンダーズ)の適時二塁打で勝ち越すと、この回に一挙4点を奪って広島を突き放し、連敗を3で止めた。先発の二宮衣沙貴(にのみや・いさき、BCリーグ・茨城アストロプラネッツ)は7回3失点(自責点1)でチームトップに並ぶ5勝目(5敗)。

 11日の2戦目は、読売ジャイアンツから派遣されている木下幹也(きのした・もとや)が派遣後5試合目の先発。2回裏に迎えた1死二、三塁のピンチを連続三振で切り抜けると、直後の3回表に味方が二番・大山盛一郎(おおやま・じょういちろう、カリフォルニア大アーバイン校)の犠牲フライなどで2点を先制する。木下は3回以降、広島打線を散発の4安打に抑え、9回まで94球を投げて無失点。チームでは二宮に次いで2人目の完封で2勝目(1敗)を挙げ、7月2日から4日のオリックス・バファローズ戦(ちゅ~るスタジアム清水、3連勝)以来の連勝をもたらした。

 12日の試合も先発の左腕、奥田域太(おくだ・かなた、星城大)が4回まで広島打線をノーヒットに抑える好投を見せるが、5回裏に六番モイセス・ラミレスに2ランを打たれると、6回には2番手の山田門(やまだ・りゅう、飛龍高)も2失点。打線は地元・静岡県出身の育成ルーキー、杉田健ら5人の投手に抑え込まれて完封負けを喫した。なお、昨年まで横浜DeNAベイスターズでプレーしていた左腕、田中健二朗(横浜DeNAベイスターズ)が3番手として5月30日以来のマウンドに上がり、1イニングを無失点に抑えている。

対阪神:13日●3対16 14日●2対8 15日●2対7

 阪神との初戦は先発の平間凛太郎(ひらま・りんたろう、メキシカン・リーグ、メキシコシティ・レッドデビルズ)が、初回に10本の長短打を浴びて9失点(自責点7)。2番手以降も失点を重ねて大敗した。続く14日は3回表に大山の犠飛などで2点を挙げて試合を振り出しに戻すも、2番手の藤本颯太(ふじもと・そうた、関西独立リーグ・淡路島ウォリアーズ)が5回裏に6点を失い、これで12日の広島戦から3連敗となった。

 15日の3戦目は3点ビハインドの6回表、1死満塁から五番・西川僚祐(千葉ロッテマリーンズ)がレフトへ2点タイムリーツーベースを放って1点差まで詰め寄る。だが、その裏に4番手としてマウンドに上がった野村裕樹(のむら・ゆうき、BCリーグ・神奈川フューチャードリームス)が1死二、三塁から八番・藤田健斗に犠牲フライを許し、これが決勝点となって4連敗。

増田は16日のオリックス戦で22試合連続安打、打率はリーグ2位

 くふうハヤテは10日の広島戦から9連戦中で、今週は16日からオリックスと杉本商事バファローズスタジアム舞洲で3連戦が組まれている。その初戦、オランダ領アンティル出身の先発フランクリン・バングルプ(米独立リーグ、ロングアイランド・ダックス)が5回2失点と試合をつくると、9回表には無死満塁から七番ジェリンソン・バスケス(カープアカデミー)の適時打で1点を返すも、後が続かず1対2で敗れた。

 この試合、一番・指名打者で先発出場した増田が初回にレフトへヒットを打ち、8月13日の広島戦(由宇)からの連続試合安打を「22」に伸ばした(9月12日の広島戦は欠場)。増田は8回にも安打を放って4打数2安打、今季316打数95安打で打率.301。阪神の井上広大(打率.305)に次いでウエスタン・リーグ2位に着けている。盗塁は29で、こちらは2位の遠藤成(阪神)と2差の1位をキープしている。

 16日の試合を終え、112試合を消化したくふうハヤテは27勝77敗8分け、勝率.260でウエスタン・リーグ6位。5位の広島とは19.5ゲーム差となっている。今週は18日までのオリックス戦の後は、1日置いて20日からタマホーム スタジアム筑後で福岡ソフトバンクホークスと今季最後のビジター3連戦を行う予定になっている。

(くふうハヤテの選手名後のカッコ内は読みがな、前所属。文中の今季成績等は9月16日現在)

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フリーランスライター

静岡県出身。小学4年生の時にTVで観たヤクルト対巨人戦がきっかけで、ほとんど興味のなかった野球にハマり、翌年秋にワールドシリーズをTV観戦したのを機にメジャーリーグの虜に。大学卒業後、地方公務員、英会話講師などを経てフリーライターに転身した。07年からスポーツナビに不定期でMLBなどのコラムを寄稿。04~08年は『スカパーMLBライブ』、16~17年は『スポナビライブMLB』に出演した。著書に『燕軍戦記 スワローズ、14年ぶり優勝への軌跡』(カンゼン)。編集協力に『石川雅規のピッチングバイブル』(ベースボール・マガジン社)、『東京ヤクルトスワローズ語録集 燕之書』(セブン&アイ出版)。

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