静岡市断水、復旧まで4日 「賞味期限切れ」すぐ捨てないで 災害時に命を守るペットボトル
台風の影響により、静岡市清水区で断水が起こっている。復旧までは4日以上かかるもようだ。
静岡市清水区 約5万5000世帯で断水続く 復旧のめどたたず(NHK、2022.9.25)
静岡市は、2022年9月25日夜、復旧作業が順調に進めば「最短4日で給水が可能」と発表した。
水は、飲み水としてだけでなく、手洗いやトイレ、風呂など、生活上は1人1日3リットル使うといわれる。生きていくために必須の資源だ。
ペットボトル入りミネラルウォーターの賞味期限は「内容量が担保できる期限」
ペットボトル入りのミネラルウォーターに表示されている賞味期限は、飲めなくなる期限ではなく、「明記されている内容量が担保される期限」だ。
長期間保管していると、ペットボトルの容器を介して水が蒸発していくため、内容量が少なくなる。認められた誤差範囲を超えて少なくなってしまうと、計量法という法律に抵触することになり、販売できなくなる。
ただし、販売できなくなるものの、中の水は、濾過・殺菌されている。外部から何か危害が加えられない限り、「賞味期限」が過ぎても、中身を確認した上で、十分使うことができる。
産経新聞が日本ミネラルウォーター協会に取材した記事でも、「水の賞味期限は、表示された容量が確保できる期限」とある(下記、囲み部分)。
「いや、水の賞味期限は、表示された容量が確保できる期限です」
こう話すのは日本ミネラルウォーター協会の渡辺健介事務局長だ。
ペットボトルの容器は、通気性がある。すると、水が少しずつ蒸発する。つまり、時間の経過とともに減るのだが、表示と実際の容量が許容の誤差を超えた商品を「販売する」と計量法違反になる。
ペットボトルの水の賞味期限は、もっぱら表示と実際の容量の誤差が許容範囲内にある期間、すなわち計量法違反にならない限度を示しているのだ。
なお、その水を「譲渡する」のは計量法に反しないし、飲むのも問題ない。備蓄しておいた水が減っても、計量法とは無関係だ。
渡辺事務局長は「東日本大震災以降、水の備蓄が増えたが、その分廃棄も増えている」と指摘する。
「ペットボトルの水は手洗いや食器洗いにも使える。安全でも期限切れの水を飲むのは嫌だという気持ちが働くなら、廃棄するのではなく別の用途で使うといいでしょう」
水があれば、命をつなぐことができる。
どうか、今ある資源を大切にして、災害時の命綱にしてほしい。
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