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青春18きっぷで行こう北海道旅!函館本線(函館→長万部)

宙船乗り物大好きライター・そらふね
長万部駅到着後、引込線に向かうキハ40

青春18きっぷはJRグループ6社が発売する普通・快速列車の自由席が春・夏・冬の特定期間をお得に乗車出来るきっぷ(JR東日本・外部リンク)です。全国各地のJR線が楽しめますが、本数が少ない北海道のローカル線でも工夫すれば特急列車とは違った趣のある旅に。安く各地を回れ、年代を問わずに楽しめるでしょう。
今回は函館から長万部までの函館本線を鉄道ファンが注目したいポイント・藤城支線と7カ所の廃駅跡、2024年3月で廃止される駅を回る普通列車の旅を紹介します。
(訪問:2023年11月12日)

函館駅に早々と入線!

乗車する列車は函館12時35分発・藤城支線・大沼公園経由・長万部行普通列車です。筆者が鉄道ファンに函館本線・函館ー長万部の旅でこの普通列車旅をおススメする理由は、

1.旅客列車1日3本の藤城支線を走る。
2.通学生徒がいないか少ない。
3.冬の日が短い時間でも明るい。
4.道外からの旅行者が利用しやすい。

ただし砂原支線や仁山経由に乗りたい場合は別な列車しかありません。
函館駅発車は12時35分ですが、函館運輸所からの入線は11時55分。担当作業員の昼休憩に配慮したかのようです。

11時55分に入線
11時55分に入線

使用車両はキハ40。道内で活躍の場が減っていく国鉄時代からのベテラン車両です。担当運転士は函館から終点長万部まで乗務。

キハ40-1801の運転台
キハ40-1801の運転台

正午になれば列車内に入れます。

12時前には発車準備が整う
12時前には発車準備が整う

列車は12時35分に函館駅を発車しました。

藤城支線を走る鈍行は1日3本!

列車は五稜郭、桔梗、大中山と各駅に停まりながら、七飯町の中心・七飯駅に到着。
函館→大沼(下りのみ・上りは全て仁山経由)を走る普通列車11本のうち、藤城(ふじしろ)支線経由は3本。残り8本は新函館北斗・仁山を経由します。しかも昼が短い季節にも車窓から明るい藤城支線の景色を一般人が楽しめるのはこの列車だけ

七飯駅には貨物列車や北海道新幹線開業前まで特急が多く通過していた3番線でなく、2番線に停車。

七飯駅2番ホームから藤城支線へ
七飯駅2番ホームから藤城支線へ

七飯駅を発車すると新函館北斗駅周辺の景色を広く眺めながら高架橋を走行。函館新道の陸橋の下を通過後トンネルが続きます。詳細はこちらの記事を参照して下さい。

高架橋から北海道新幹線が見える
高架橋から北海道新幹線が見える

藤城支線を走ると、函館本線の線路が8の字の真ん中と呼べる分岐点・大沼駅です。

大沼駅ホーム
大沼駅ホーム

大沼ー東山駅跡ー姫川(信)ー森

大沼駅を過ぎると全ての特急北斗と札幌方面に向かう貨物列車が走る本線(大沼公園経由や駒ヶ岳経由などと呼ばれる)を走行します。
大沼公園、無人駅の赤井川、駒ヶ岳と停車しながら、駒ヶ岳の眺めを楽しむのが定番ですが、駒ヶ岳駅から森駅までの間は運転席の後ろも注目したいところ。以前の記事で取り上げた東山駅跡と姫川信号場を列車から眺めてみました。

東山駅跡

以前の記事で触れた通りホームは既になく東山第1踏切が目印になる程度です。あと東山駅は函館駅から40.1kmの所にあったので、列車からは40km表示が見えるとすぐ近く。

東山駅跡手前には半径が小さい、キハ281系特急スーパー北斗の威力が発揮されたカーブがあります。

東山駅跡近くのきついカーブ
東山駅跡近くのきついカーブ

40キロ標が辛うじて見えました。

40キロ標
40キロ標

カーブの先に踏切が。東山第1踏切です。本当にここに駅があったのか判らなくなっていました。

東山第1踏切
東山第1踏切

次は姫川信号場。こちらは列車交換設備があるので分かりやすいです。

姫川信号場

東山駅跡から約4km、列車交換設備が見えて来ました。

姫川信号場の分岐器
姫川信号場の分岐器

姫川信号場は交換列車がないので通過。構内でカーブしているので、それほどスピードは出せません。

姫川信号場内
姫川信号場内

分岐器を渡った直後もカーブ。特急北斗もそれなりに減速する箇所です。

単線に戻る
単線に戻る

森駅到着

山の中を過ぎ、噴火湾が見えて来ると駅弁「いかめし」で有名な森駅に13:40に到着。
10分停車ですが、定期列車の特急北斗に抜かれる訳ではありません。またいかめしい顔をして「いかめし」を買いに走るには少々微妙な停車時間です。

森駅手前
森駅手前

森ー桂川駅跡ー石谷(信)ー本石倉駅跡ー八雲

森駅ー石倉駅には廃駅が3カ所あり、桂川駅跡、石谷信号場、本石倉駅跡の順です。13時50分に森駅を発車し石倉駅に着くまでの12分に注目しました。

桂川駅跡

以前の記事で触れた通り、ホームは既になく鷲ノ木踏切が目印になる程度です。あと桂川駅は函館駅から52.2kmの所にあったので、列車からは52km表示が見えるとすぐ近く。

鷲ノ木道踏切と52キロ標
鷲ノ木道踏切と52キロ標

列車から見ても駅があったのか判らない状況でした。

桂川駅跡跡が近づいてきました
桂川駅跡跡が近づいてきました

桂川駅跡を過ぎてすぐに桂川トンネルです。

桂川駅ホームがあった辺り
桂川駅ホームがあった辺り

次は石谷信号場です。森ー石倉間は複線ですが、特急が普通列車や貨物を列車追い抜ける設備なので信号場として残りました。

石谷信号場

車窓右側に噴火湾と漁港が見える中に現れる信号場が石谷信号場です。2022年廃駅。

石谷信号場内
石谷信号場内

2023年11月中旬時点でもホームは残っていました。

ホームはまだありました
ホームはまだありました

次が本石倉駅跡です。

本石倉駅跡

石谷信号場と比べて本当にあっという間に通過。以前本石倉駅があったとは思えませんでした。

本石倉駅跡
本石倉駅跡

石倉駅

石倉駅から八雲駅までの間に廃駅はありませんが、落部駅、野田生駅、山越駅いずれも乗降客数が少ない駅です。

石倉駅ホーム
石倉駅ホーム

八雲ー鷲ノ巣(信)ー北豊津(信)ー中ノ沢駅ー長万部

噴火湾が美しい車窓が続く八雲ー長万部には信号場に変わった廃駅が2カ所2024年3月16日ダイヤ改正での廃止が決まった無人駅が1カ所あります。八雲駅を14時24分に出発して複線から単線に変わる鷲ノ巣信号場、黒岩駅を出て単線から複線に変わる北豊津信号場、長万部駅の手前にある中ノ沢駅にぜひ注目しましょう。

鷲ノ巣信号場

八雲駅を発車し複線のまま進むかと思いきや、国道5号の橋の手前で減速します。

鷲ノ巣信号場手前
鷲ノ巣信号場手前

右手に鷲ノ巣信号場にある建物が見えます。やはりホームはありません。

かつてホームがあった近く
かつてホームがあった近く

国道5号の手前で単線になります。鷲ノ巣信号場を通過して進行。

列車は山崎駅、黒岩駅と単線→複線→単線ところころ変わる無人駅に停まりながら進んでいきます。

北豊津信号場

またまた単線から複線に戻るかつて駅だった信号場を通過します。

北豊津信号場手前
北豊津信号場手前

特急でも80km/h以下で進むので、気づきやすいかもしれません。

北豊津信号場で再び単線から複線へ
北豊津信号場で再び単線から複線へ

中ノ沢駅

北豊津信号場から長万部駅までは複線。列車はかつて国鉄瀬棚線が分岐していた国縫(くんぬい)駅に停車後、更に進みます。次の駅が2024年3月16日のダイヤ改正での廃止が2023年12月15日正式発表された(外部リンク)中ノ沢駅に停まります。

中ノ沢駅長万部方面ホーム
中ノ沢駅長万部方面ホーム

車掌車駅舎は廃駅後どうなるのでしょうか?

中ノ沢駅は車掌車を活用した駅舎
中ノ沢駅は車掌車を活用した駅舎

またホームは廃駅後どうなるのでしょうか?

長万部方面ホームには構内踏切を渡る
長万部方面ホームには構内踏切を渡る

中ノ沢駅発車後、列車後部からも撮影すると、すぐ隣で北海道新幹線の工事が始まっていました。

中ノ沢駅ホーム函館方向
中ノ沢駅ホーム函館方向

列車はラストスパートです。

長万部駅到着

列車は14時58分に長万部駅到着。

長万部駅到着
長万部駅到着

長万部駅の跨線橋にあった特急列車時刻表。特急の本数は多いのですが、

長万部駅札幌・函館方面特急列車時刻表
長万部駅札幌・函館方面特急列車時刻表

普通列車になると驚くほど少ないです。室蘭方面、ニセコ・小樽方面行きはそれぞれ1日4本しか発車しません。

長万部駅普通列車時刻表
長万部駅普通列車時刻表

跨線橋から眺めていると、筆者が乗った車両はニセコ方面へ進み、

山線方面へ移動
山線方面へ移動

何と函館本線・山線に移動。

一度山線線路へ移動後、駅南側の引込線へ
一度山線線路へ移動後、駅南側の引込線へ

このあとすぐに駅西側の線路を通り、引込線へ移動しました。

まとめ

1.函館本線・函館ー長万部を走る普通列車旅では藤城支線を通る長万部駅直通の列車がおすすめ。
2.大沼ー大沼公園ー森ー長万部には廃駅7カ所あり、東山駅跡、姫川信号場、桂川駅跡、石谷信号場、本石倉駅跡、鷲ノ巣信号場、北豊津信号場である。
3.長万部駅の隣・中ノ沢駅は2024年3月15日までの営業、廃駅となる。
4.長万部駅発着の普通列車は本数が少ないので注意。

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乗り物大好きライター・そらふね

地元北海道を中心に日本を旅するフォトライターです。フェリー・飛行機・鉄道旅が得意分野。船会社で船員管理・港業務・営業を経験後、旅行サイトでライターとなる。船・地方空港・名所・ホテルを紹介する記事を多く掲載しました。乗り物移動をより楽しくがモットー。

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