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日英伊共同開発の次期戦闘機模型、ロンドン展示会でも公開

高橋浩祐米外交・安全保障専門オンライン誌「ディプロマット」東京特派員
12日から英ロンドンで始まった「DSEI 2023」で公開された次期戦闘機の模型(写真:ロイター/アフロ)

9月12日から15日まで英国・ロンドンで開かれている欧州最大の防衛装備品の展示会「DSEI 2023」で、日英伊が共同開発を進める次期戦闘機の模型が公開された。

当然ではあるが、今年3月開催の日本最大の防衛装備品の展示会「DSEI JAPAN」で初公開された次期戦闘機の模型と同じ形状をしている。ただし、日本で公開された模型よりもダークな塗装で、F-35戦闘機のようなステルス機に施されたレーダー吸収材料(RAM)コーティングの雰囲気をより醸し出している。照明の光の加減で単にあたかもステルスコーティングのように見えるのかもしれない。機体のエア・インテーク(空気吸入口)の外側部分には、白い三角形の塗装も見られる。

次期戦闘機の開発計画は「グローバル戦闘航空プログラム(GCAP=ジーキャップ)」と呼ばれる。日英伊3カ国政府が昨年12月に発表した。三菱重工業とBAEシステムズ、レオナルドの3社が機体の開発を進めている。

防衛省は航空自衛隊のF2戦闘機の退役が見込まれる2035年度までの開発完了を目指している。現在保有するF2と同数の少なくとも約90機の導入を想定している。一方、英国も現行の戦闘機ユーロファイター・タイフーンの後継機として「テンペスト」の2035年までの配備を目指している。

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米外交・安全保障専門オンライン誌「ディプロマット」東京特派員

英軍事週刊誌「ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー」前東京特派員。コリアタウンがある川崎市川崎区桜本の出身。令和元年度内閣府主催「世界青年の船」日本ナショナルリーダー。米ボルチモア市民栄誉賞受賞。ハフポスト日本版元編集長。元日経CNBCコメンテーター。1993年慶応大学経済学部卒、2004年米コロンビア大学大学院ジャーナリズムスクールとSIPA(国際公共政策大学院)を修了。朝日新聞やアジアタイムズ、ブルームバーグで記者を務める。NK NewsやNikkei Asia、Naval News、東洋経済、週刊文春、論座、英紙ガーディアン、シンガポール紙ストレーツ・タイムズ等に記事掲載。

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