海自の「水上艦隊」新編、第1~第3水上戦群司令部は横須賀、呉、舞鶴に設置 佐世保は水陸両用戦機雷戦群
政府は12月27日、2025年度防衛予算案を閣議決定した。これに合わせ、防衛省は海上自衛隊の改編計画も改めて示した。海自は2025年度末をめどに52隻の護衛艦を運用する「護衛艦隊」と機雷の除去などを行う「掃海隊群」を廃止し、水上艦艇部隊を集約する「水上艦隊」(仮称)を新編する。
上記の図のように、海自は現在、4つの護衛隊群を有し、その司令部はこれまで横須賀、佐世保、舞鶴、呉に置かれてきた。今回の改編計画ではその4つの護衛隊群が3つの水上戦群に減らされる。3つの水上戦群に衣替えするとなれば、1つの護衛隊群司令部が廃止されることが予想される。それはどこになるのか。
防衛省が26日に実施した防衛予算案の事前レクチャーによると、水上艦隊の司令部は横須賀に置かれる。そして、それを構成する第1水上戦群は横須賀、第2水上戦群は呉、第3水上戦群は舞鶴、水陸両用戦機雷戦群は佐世保、哨戒防備群は横須賀にそれぞれ司令部が置かれることになった。
●「情報作戦集団」司令部は市ヶ谷
また、海上自衛隊は、認知領域を含む情報戦への対応能力を強化し、迅速な意思決定ができる態勢を構築するため、情報に関する諸機能・能力を有する海自の部隊を整理・集約し、「情報作戦集団(仮称)」を新編する。
防衛省によると、情報作戦集団の司令部は防衛省のある東京・市ヶ谷に置かれる。それを構成する作戦情報群は横須賀、サイバー防護群は市ヶ谷に置かれる。
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