【超大作】相手に合わせて話し方を変える「話し方改革」 組織力学を活用した「根回し術」徹底解説(後編)
どのようにして人を動かすのか? 行動を変えてくれるのか? やる気を上げるのではなく「その気」にさせる話し方を「話し方改革」と名付けた。
「話す技術」を鍛えるだけで一個人を動かすことは現実的には難しい。だから組織の空気をうまく活用しつつ、7タイプごとに話す順番、話し方を変えることを提唱する。
今回は組織力学をうまく活用した「根回し」のテクニックを徹底解説する。重要なことは、話す内容ではない。誰から話すのか? その「順番」なのである。
経営者をはじめ、組織リーダーはぜひ最後まで読んでいただきたい。
<参考記事>
■【超大作】相手に合わせて話し方を変える「話し方改革」 7タイプ徹底解説(前編)
■人が行動を変える5つの理由とは?
相手によってどのように話し方を変えるのか? 7タイプの特徴について、それぞれ説明してきた。それでは次に、タイプごとにどんな話し方をしたら相手は「その気」になるのか。注意点などを書いていこう。
<話す相手のタイプ7種類>
●自燃人
(1)エリート自燃人
(2)ピュア自燃人
(3)アピール自燃人
●可燃人
(4)アーリー可燃人
(5)レイト可燃人
●不燃人
(6)ドライ不燃人
(7)アンチ不燃人
まず「その気」になる5つの理由を列挙する。まずはタイプごとではなく、理由ごとに考えていこう。そのほうがイメージしやすくなる。
(※上司から指示を受けたときのケース)
(A)指示内容が妥当だから(組織目的に沿っているから)
(B)指示内容を厳正に吟味しても正当と判断したから
(C)指示に従ったほうがいいと総合的に判断したから
(D)周りも従っているから
(E)上司の指示だから
これを読んでいるあなたは、どうか? 「その気」になるときは、どんな理由が考えられるか? ケースバイケースかもしれないが、一度自分自身を振り返ってみよう。
そして自分の上司や部下、家族、お客様のことも思い浮かべてみるのだ。
「私は上司の指示だと、あまり考えずに受け入れてしまうな」
「部下のMさんは、周りに影響されやすいと思う」
「キャリア採用で入社したKさんは、厳正に吟味している感じだ」
イメージしてみると、人それぞれいろいろな傾向があることに気付くはずだ。
(A)の理由は論理的で、(B)(C)となるにしたがって感覚的になる。最も論理性が低いのが(E)だろうか。これを7タイプに当てはめると、次のようになる。
(A)指示内容が妥当だから(組織目的に沿っているから)……エリート自燃人、アーリー可燃人
(B)指示内容を厳正に吟味しても正当と判断したから……ドライ不燃人
(C)指示に従ったほうがいいと総合的に判断したから……エリート自燃人、アーリー可燃人
(D)周りも従っているから……レイト可燃人
(E)上司の指示だから……ピュア自燃人、アピール自燃人
※アンチ不燃人は「その気」にならないため除外
では、(A)の理由から解説しよう。
(A)指示内容が妥当だから(組織目的に沿っているから)……エリート自燃人、アーリー可燃人
上司がキチンと指示内容を説明すれば、エリート自燃人ならすぐ「その気」になってくれる。実際に行動も変化させるだろう。上司の指示内容を正しく理解し、その意図、背景をも推察できる。それがエリート自燃人だ。
アーリー可燃人も同じだ。エリート自燃人と思考パターンが似ている。若干頭の回転が遅いので、なかなか認知バイアスを外せないだけだ。キチンと向き合い、何度か対話することで、アーリー可燃人も「その気」になってくれる。
この記事は有料です。
横山塾~「絶対達成」の思考と戦略レポ~のバックナンバーをお申し込みください。
横山塾~「絶対達成」の思考と戦略レポ~のバックナンバー 2024年8月
税込330円(記事4本)
2024年8月号の有料記事一覧
※すでに購入済みの方はログインしてください。