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味方にすれば心強いが、敵に回したら厄介な人との正しい接し方、話し方(約8000字)

横山信弘経営コラムニスト
(筆者作成)

■味方にすれば心強いが、一度敵に回したらとても厄介な人

あなたの周りにいないだろうか? 決して悪い人ではない。それどころか、ある時はすごく頼りになる。だけれど、たまに接し方を間違えるとややこしくなる人が。

「力になれることがあったら、いつでも言ってください」と言っていたのに、いざ頼むと「どうして私が、こんなことやらなくちゃいけないんですか?」と手のひらを返される。仕事の内容に問題があるのかと思いきや、そうでもない。断られた仕事を誰かに依頼すると、

「力になれることがあったら、何でも言ってくださいと言いましたよね? 私がやりますから」

と言って、やってくれたりする。こちらが期待した以上の成果を出してくれることも多く、人によって評価が真っ二つになる。

「扱いづらい」「気分にムラがある」と評価する人もいれば、「親身になっていろいろ教えてくれる。頼りがいがある」「面倒な仕事も率先してやる。とても心強い」と絶賛する人もいる。

味方にすれば心強いが、一度敵に回したらとても厄介。そんなクセの強い人とどう接したらいいのか。とくに組織リーダーはどういう「話し方」をすればいいのかを、今回は解説する。ぜひ最後まで読んでもらいたい。

<目次>
■味方にすれば心強いが、一度敵に回したらとても厄介な人
■「二重人格」のように見えて、実はギバー?
■気分にムラがあるように見えても、実は法則性がある!
■クセが強い人を「平等」に扱ってはいけない!
■クセの強い承認欲求モンスターとの具体的な接し方、話し方
■絶対にやってはいけない接し方、話し方
■以前は熱心なファンだったのに、アンチに変わる心理
■なぜ「理詰め」で話しても理解されないのか?
■メリットを強調するのは逆効果
■その気ポイントは「特別扱い」&「報連相」
■活用すべきスタイルは「電話」

■「二重人格」のように見えて、実はギバー?

承認欲求がとても強く、クセのある人は、感情の振れ幅が大きい。調子がいいときは、

「いつでも力になりますから、何でも言ってください」

「分からないことがあったらいつでも聞いて。全力でアドバイスするから」

と自分をアピールする。組織に問題があるときは、率先して提起する。

「新しく入社した4人のうち、2人が伸び悩んでいます。私が力になりたいのですが、どうでしょう?」

このように、私に期待してほしい、私を頼りにしてほしいと口にする。そして任せると、期待以上の力を発揮したりする。

反対に調子が悪いときは、別人のような性格に変わる。

「それはAさんの仕事です」

「都合のいいときだけ私に頼るの、やめてもらえませんか?」

と、けんもほろろに拒絶される。期待外れの反応を見せられるので、多くの人は戸惑うだろう。「何を考えるのか、よく分からない」と受け取る人も多いのではないか。

とくに最初の印象がいいだけに、態度が豹変したときのインパクトが強い。「化けの皮が剝がれたな」「あれがあの人の本性だ」とレッテルを貼ることだろう。知人の社長は、

「二重人格だ。ジキルとハイドのよう」

と形容していた。

しかし、実は違うのだ。クセが強い承認欲求モンスターは、実のところ「自己犠牲型のギバー(与える人)」なのだ。そのことを正しく理解しないと、相手を責めるばかりになる。接し方、話し方を変えれば、気持ちよく組織のために汗をかいてくれる人になるのだ。リーダーは決して問題児ではないことを理解すべきである。

■気分にムラがあるように見えても、実は法則性がある!

クセのある人や承認欲求が強い人は、気分にムラがあるように見えることが多い。しかし、実は彼らの行動や気分には一定の法則性がある。

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経営コラムニスト

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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