変化を嫌がる人、周囲の反応を見てから動く人との正しい接し方、話し方
「それで本当にうまくいくんですか?」
「今のままでも、うまくいくときもありますよ」
あなたの組織に、こんなことを言う人はいないだろうか?
以前から抱えている問題の打開策を示されても、
「新しいことをやればいいってもんじゃないと思います」
と慎重な姿勢を崩さない人。会議では周りの反応を見てから発言し、目立つことを極力避ける。一見、真面目で堅実な印象を与えるが、組織の変革を進めようとすると、なかなか動いてくれない。
彼らは決して悪意があるわけではない。むしろ組織の安定を重視し、リスクを回避しようとしているのだ。しかし彼らの存在が時として組織の成長を妨げることもある。
そこで、このような慎重派の人と、どのように向き合えばいいのかを解説する。彼らの心を掴み、組織全体を前進させるには、どんなアプローチが効果的なのか。組織のリーダーはもちろんのこと、対人関係に悩んでいる人、ぜひ最後まで読んでいただきたい。
<目次>
■かかりやすい認知バイアス5事例
(1)現状維持バイアス
(2)確証バイアス
(3)正常性バイアス
(4)一般化
(5)確実性バイアス
■ロジカルコミュニケーションが通用しない理由
■世間の動向よりも周りの動向
■バイアスにはバイアスで対抗する
■慎重な人、周りを気にする人の口ぐせ「口ぐせ」とは?
■その気ポイントは「信頼」と「情熱」と「多数派工作」
■活用すべきスタイルは「大人数での会議」
■かかりやすい認知バイアス5事例
慎重な人、周りを気にする人は「不安最小化思考」を持っている。変化を好まず、目立つことを避けるのだ。理由は、特定の認知バイアスにかかりやすいからだ。
そこで、まずは代表的な認知バイアス5つを覚えよう。バイアスを知るだけで、慎重な人がなぜそのような言動をするのか理解できるようになる。
(1)現状維持バイアス
(2)確証バイアス
(3)正常性バイアス
(4)一般化
(5)確実性バイアス
(1)現状維持バイアス
まずは現状維持バイアスだ。変化を受け入れず、現状のままでいたいというバイアスのこと。組織の変革を妨げる要因となりうる。
(2)確証バイアス
次に確証バイアスだ。自分の思い込みを強化する情報ばかりに焦点が合い、そうでない情報を無意識のうちにスルーしてしまうバイアスのことだ。例えば、「テレワークは生産性が悪い」と思い込むと、それを裏付ける情報ばかりに目がいってしまう。
(3)正常性バイアス
そして正常性バイアスである。実は異常な状態なのに、過去の延長線上だと認識して問題ない、「正常だ」と思い込むバイアスのこと。状況の変化が緩やかだと、問題の深刻さや重要性に気付かない。これは特に危険なバイアスといえる。
この記事は有料です。
横山塾~「絶対達成」の思考と戦略レポ~のバックナンバーをお申し込みください。
横山塾~「絶対達成」の思考と戦略レポ~のバックナンバー 2024年8月
税込330円(記事4本)
2024年8月号の有料記事一覧
※すでに購入済みの方はログインしてください。