今絶対に食べておくべき 福岡の豚骨ラーメン「ネオクラシカル」3軒
博多ラーメンの新店を実食して厳選
博多ラーメンや長浜ラーメン、久留米ラーメンなど、福岡は豚骨ラーメンの街として全国にその名が知られている。しかしながら、ここ数年は「非豚骨」「脱豚骨」の流れが加速化しており、豚骨ラーメン以外のラーメンを出す店が急増している。
しかしながら、言うまでもなく福岡のラーメンと言えば「豚骨」。そもそも「非豚骨ラーメン」というカテゴリが成立する街は福岡以外にはない。それだけ福岡の人にとって豚骨ラーメンは日常的な存在。福岡でラーメンと言えば豚骨、中でも博多ラーメンの存在は欠かすことが出来ない。
福岡で過熱する「非豚骨」ブームの中で、敢えて「博多ラーメン」を掲げてオープンした豚骨ラーメン店を実食して厳選。これからの博多ラーメンの歴史を紡ぐ、新しいのにどこか懐かしい「ネオクラシカル」な博多の豚骨ラーメンをご紹介したい。
行列店の新たなチャレンジ『博多ラーメン 日助』(2024年3月オープン)
市営地下鉄「渡辺通」駅に程近い場所に、2024年3月オープンした『博多らーめん 日助(ひすけ)』(福岡県福岡市中央区高砂1-8-1)は、福岡屈指の行列店『博多一双』が手掛ける新しいブランド。「豚骨カプチーノ」と呼ばれる一双の豚骨ラーメンとは一味違った、新たなアプローチの豚骨ラーメンを作り上げた。
スープは豚頭骨を中心に丁寧にとった、サラッとした口あたりでありながらもコクが感じられるもの。ほのかな豚骨の香りと甘みがあるスープに、人気製麺所『製麺屋慶史』に特注した細麺がマッチする。博多ラーメンの伝統を受け継ぐかのようなどこか懐かしさを感じさせる味わいは、博多ッ子の日常のラーメンと呼ぶにふさわしい。
名店出身のハイブリッド『博多ラーメン はむ太』(2024年5月オープン)
早良街道荒江交差点近くに、2024年5月オープンした『博多ラーメン はむ太』(福岡県福岡市城南区荒江1-23-27)。店先の垂れ幕には『ShinShin』『薬院八ちゃん』『西谷家』と、福岡を代表する錚々たるビッグネームが横並びで掲げられている。店主はこれら3軒の他に4軒と合計7軒で修業して独立を果たした。
異なる名店で経験を積んだ店主が作り上げたラーメンは、骨感も油感もあるバランス型の豚骨ラーメン。若干油感やコラーゲン感が強めのバランスだがしつこさは皆無で、老若男女誰もが食べやすい味わいになっている。古き良き博多ラーメンの系譜をしっかりと踏襲しつつも、新たな博多ラーメンの姿をも感じさせる。
伝統と革新が共存する『ラーメン博魂』(2024年8月オープン)
博多駅直結「博多駅地下街」に、2024年8月オープンしたのが『ラーメン博魂』(福岡県福岡市博多区博多駅中央街1-1 博多駅地下街)。味の監修を人気ラーメン店『西谷家』と『銅鑼』が担当。クラシカルな「博多豚骨ラーメン」の他にも「熟成醤油ラーメン」や「玄海塩ラーメン」、さらには創作系の「明太醤豚骨ラーメン」もメニューに揃う。
しっかりとした骨の旨味と濃度がある豚骨スープに、硬めに上げられた低加水細麺のシンプルかつストレートな組み合わせは、古き良き博多や長浜のノスタルジックラーメンをブラッシュアップしたような一杯。駅周辺で働くビジネスマンや買い物客、さらには観光客やインバウンドと幅広い客層に早くも受け入れられている。
今回ご紹介した3軒は、いずれもオープンして間もない新店ながら、クオリティの高いラーメンを提供する店ばかり。福岡の地で脈々と受け継がれる豚骨ラーメンの歴史を担うであろう新店たちをぜひ体感して頂きたい。
※写真は筆者によるものです。
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