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人間の「得意な感覚」を活用した驚きのコミュニケーション技術③ ~体感覚優位編~

横山信弘経営コラムニスト
現場体験するから伝わることがある(写真:イメージマート)

人間には3つの「得意な感覚」がある。その感覚によって情報の理解の仕方が異なっている。この「得意な感覚=優位感覚」を知り、活用することで、コミュニケーションの質を大きく向上させることができる。

今回は第三弾。「体感覚優位」編である。感覚的な人、「難しいこと言われると混乱する」とよく口にする人に、どう話したらいいか徹底解説していく。

※「視覚優位」編はこちら! 「聴覚優位編」はこちら

<目次>

■体感覚優位の人の見分け方

■体感覚優位の人に伝わる「話し方」3つのスタイル

(1)五感を使った表現を意識する

(2)エピソードを織り交ぜながら話す

(3)実際に体験できる場を用意する

■効き目のあるフレーズ7選

■エピソードを織り交ぜながら話すコツ

■物語を使って話す3つのポイント

(1)背景描写

(2)ターニングポイント

(3)葛藤と衝突

■実際に体験できる場を用意する

■まとめ

■体感覚優位の人の見分け方

それでは体感覚優位の人にどんな話し方をすべきか? そのスタイルについて解説していこう。まずは体感覚優位の人をどのように見分けるかについてだ。主な特徴は以下の2つである。

(1)体験思考(現在思考)

(2)印象や感覚に敏感

視覚優位の人は、物事をイメージで捉えることが多い。聴覚優位の人は、物事を理屈で判断する傾向が強い。いっぽう体感覚優位の人は、まず「体」に聞く

誰だって体の生理的反応によって「よさそう」「面白そう」「面倒くさそう」「なんか嫌だ」と判断するものだ。

しかし視覚優位の人は、たとえ体がそう反応したとしても、未来をイメージできれば(できなければ)判断を修正するし、聴覚優位の人は、論理で意思決定を見直す。

「面白そうだが、今は控えたほうがいい」

「面倒だけれど、やるべきだ」

このように体の反応のままに決めないのである。しかし体感覚優位の人は、その反応に正直なことが多い。

「面白そうだ。ぜひやりたい」

「面倒だか。やりたくない」

と判断しがちだ。その理由を聞いても、

「なんかいい感じがする」

「なんだかおもしろそうだ」

「どうもうまくいく気がする」

または、

「なんか違う」

「なんだか腑に落ちない」

「どうも決め手に欠ける」

と、どちらかというと感覚的な表現を繰り返す。体の反応に正直なので、言葉にうまく変換できない。

したがって、未来よりも「現在」に意識が向けることが多い。

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経営コラムニスト

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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