2018回顧。走者を追い越した打者、ミスター・サヨナラ本塁打、秘密兵器として加入した選手たちのその後

テレンス・ゴア Oct 2, 2018(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今年紹介した選手たちは、その後どうなったのか。前回の「投手編/ナックルボーラーに転身した元オリックス左腕や、メッツに入団した「ビフの息子」はその後どうなった?」に続き、今回は「野手編」だ。

「3日間に2度移籍し、出ていった球団へ戻ってきた選手。A→B→Aと往復」で書いたように、3月下旬にミネソタ・ツインズから去って戻ったケニー・バーガス(ケニス・バルガス)は、メジャーリーグ5年目を迎えることができず、AAAで130試合に出場して21本塁打を放った。11月に千葉ロッテマリーンズと契約。来シーズン、「リトル・パピ」は日本でパワーを発揮する(はずだ)。

 バーガスと違い、デベン・マレーロはメジャーリーグで49試合に出場したが、ホームランは0本に終わった。惜しまれるのは、4月の一打だ。これについては「走者追い越しによる幻のホームランが、過去にはベーブ・ルースに本塁打王をもたらしたことも」で書いた。アリゾナ・ダイヤモンドバックスからFAになったマレーロは、12月にマイアミ・マーリンズとマイナーリーグ契約を交わした。ノン・ロースター・インバイティ(キャンプ招待選手)として、来年のスプリング・トレーニングに参加する。

 2013~17年に誰よりも多い190本塁打を放ったクリス・デービス(ボルティモア・オリオールズ)は、「元本塁打王が球史に残るワースト記録を打ち立てる!? 打率/出塁率/長打率の3部門ともリーグ最下位」の不振から抜け出せなかった。.168/.243/.296のスラッシュライン(打率/出塁率/長打率)は、いずれもア・リーグどころか両リーグのワースト(規定打席以上)。しかも、ホームランは3年続けて約10本ずつ減り続けている。

 一方、「「ミスター・サヨナラ本塁打」現る。ここ3本のホームランはすべてサヨナラ!!」で紹介したチャーリー・カルバーソン(アトランタ・ブレーブス)は、サヨナラ本塁打こそシーズン最初の2本ながら、2012~17年は197試合で6本だったホームランを、2018年は113試合で12本と「量産」した。

 ケンドリス・モラレス(トロント・ブルージェイズ)の打棒は、8月下旬の「史上最長の8試合連続ホームランまで1試合。次に対戦する先発投手からは4試合目にホームランを打っている」から一転した。タイ記録がかかった試合だけでなく、そこからシーズン終了まで、22試合続けてホームランを打てず、長打すら二塁打1本しかなかった。

 同じくブルージェイズでは、ルルデス・グリエルJr.が7月にマルチ・ヒット・ゲーム(複数安打試合)の新人記録を更新(「グリエル弟がシューレス・ジョーを追い抜いた。11試合連続マルチ・ヒットの新人記録を樹立」)したが、ストリークを継続したまま故障者リストに入り、1ヵ月後の復帰戦は1安打にとどまった。ちなみに、グリエルJr.の連続試合安打は、この12試合が最も長かった。

 スピードを買われ、8月に新天地へ移った2人(「カブスが獲得したあの選手は、ポストシーズンの「秘密兵器」となるのか」「カブスに続き、ヤンキースも「ポストシーズンの秘密兵器」を手に入れた」)のうち、テレンス・ゴアはシカゴ・カブスで6盗塁を記録し、盗塁失敗はなし。ワイルドカード・ゲームでも、代走として初球に二盗を決め(写真)、直後の二塁打で同点のホームを踏んだ。また、9月にはメジャーリーグ5年目にして、初のヒットも打った。現時点の通算安打は1、盗塁は27(失敗4)だ。FAになったゴアは、12月にカンザスシティ・ロイヤルズへ戻った。クインティン・ベリーはニューヨーク・ヤンキースに入団後、傘下のAAAで7試合に出場しただけ。そこで盗塁を試みることもなく、11月に引退した。こちらは通算80安打、29盗塁(失敗2)。来シーズンは、ミルウォーキー・ブルワーズのベースランニング・コーディネーターを務める。