2年前のドラフト全体1位がデビュー10試合でマイナーリーグ降格。打率0割台、打席の半数は三振
4月26日、ボルティモア・オリオールズは、外野手のライアン・マッケンナをAAAから昇格させ、捕手のデビッド・バニュエロスをDFAとし、内野手のジャクソン・ホリデイをAAAへ降格させた。
どちらもAAAにいたマッケンナとバニュエロスのうち、マッケンナは40人のメジャーリーグ・ロースターに入っていなかった。入れ替わりは、メジャーリーグ・ロースターがバニュエロス→マッケンナ、26人のアクティブ・ロースターはホリデイ→マッケンナだ。
ホリデイは、2年前のドラフト全体2位1位。昨シーズンは、A→A+→AA→AAAと昇格し、計125試合で打率.323と出塁率.442、12本塁打と24盗塁、OPS.941を記録した。AAAで開幕を迎えた今シーズンは、10試合で打率.333と出塁率.482、2本塁打と1盗塁。4月10日にメジャーリーグへ昇格し、その日に「9番・二塁」としてメジャーデビューした。
◆「2年前のドラフト全体1位がメジャーデビューへ。新人王レースに本命現る」
◆「準永久欠番だったリプケンの背番号をもらい、ドラフト全体1位がデビューする」
メジャーリーグでは、10試合に出場し、打率.059(34打数2安打)と出塁率.111。長打はなく、36打席で18三振を喫した。
オリオールズは、ホリデイが打てなくても、白星を積み上げている。4月10日以降の14試合は、10勝4敗だ。とはいえ、ホリデイの降格は、妥当なところだろう。
2001年以降のドラフトで全体1位あるいは2位指名を受け、野手としてメジャーデビューした26人のうち、最初の10試合で打率.150未満は、ホリデイが5人目だ。
その前の4人は、アレックス・ゴードン(2005年・全体2位)が打率.111、ペドロ・アルバレス(2008年・全体2位)が打率.114、アレックス・ブレグマン(ヒューストン・アストロズ/2015年・全体2位)が打率.053、ボビー・ウィットJr.(カンザスシティ・ロイヤルズ/2019年・全体2位)は打率.128を記録した。
ロイヤルズ一筋にプレーしたゴードンは、三塁からレフトへ移った後、ゴールドグラブを8度受賞した。アルバレスは、メジャーリーグ3年目と4年目の2012年と2013年に30本以上のホームランを打ち、36本塁打の2013年は、ポール・ゴールドシュミット(当時アリゾナ・ダイヤモンドバックス/現セントルイス・カーディナルス)と本塁打王のタイトルを分け合った。
ブレグマンは、過去8シーズンに、打率.274と出塁率.373、165本塁打と235二塁打、OPS.861を記録している。このままいくと、今オフの大物FAの一人となる。今シーズンがメジャーリーグ3年目のウィットJr.は、2022年の20-20に続き、2023年は30-30――それぞれ、20-30と30-40という見方もできる――を達成した。
ドラフト全体1位のホリデイと違い、この4人はいずれも全体2位だが、デビュー時の年齢は、20歳のホリデイより上だ。ゴードンとアルバレスが23歳、ブレグマンが22歳、ウィットJr.は21歳でデビューした。