青春18きっぷで行こう北海道旅!室蘭本線(長万部ー苫小牧)
青春18きっぷはJRグループ6社が発売する普通・快速列車の自由席が春・夏・冬の特定期間をお得に乗車出来るきっぷ(JR東日本・外部リンク)。全国各地のJR在来線で楽しめます(一部例外あり)が、本数が少ない北海道のローカル線でも工夫すれば特急列車とは違った趣のある旅に。安く各地を回れ、年代を問わずに楽しめるでしょう。
今回は長万部から苫小牧までの室蘭本線を廃駅・静狩駅跡、秘境駅・小幌駅、新型737系電車を乗り通す普通列車の旅を紹介します。
なお函館駅→長万部駅の旅からの続きです。
(訪問:2023年11月12日)
長万部→旭浜駅跡→小幌駅→東室蘭
長万部駅
長万部駅で乗継時間があったので、一度改札を出てから再びホームへ。4番ホームにH100形1両の室蘭本線・東室蘭行き普通列車がいました。今回はこちらに乗車します。
長万部駅の跨線橋にあった普通列車の時刻表です。室蘭本線・東室蘭方面は1日4本。普通列車だけでの旅行では選択肢が限られます。更にこれから向かう秘境・小幌駅に停車するのは午後発の2本(15:34発と19:28発)のみですし、日が短い季節でも明るい時間に走るのは15時34分発だけ。まさに鉄道ファンにうってつけの列車です。
15時34分発東室蘭行きに乗りましょう。
旭浜駅跡
長万部駅の次は静狩駅ですが、2006年3月までは途中に旭浜駅がありました。発車してからすぐ車窓に注目します。
15時38分に国道37号が並走する中、緩いカーブに到達すると旭浜駅跡は近くです。
特急北斗なら100km/h以上で走る事がほとんどの直線。線路右側(海側)に小さな小屋が見えて来ます。
旭浜駅跡の最大の目印は国道37号沿いにある廃業したドライブイン。右側にその姿を確認した所が駅だった場所です。今では普通列車も減速せずに通過。
秘境・小幌駅に停車
長万部駅の隣・静狩駅に停車した後は、険しい地形を貫くトンネルが続きます。トンネルの途中にあり、軽装なら列車でしか訪問出来ない秘境にあるのが小幌駅。特急北斗や貨物列車は高速で通過しますが、乗車した普通列車は小幌駅に唯一、下り列車で日が短い時期でも明るい時間に停車します。
小幌駅を訪問する旅行者は小幌15時6分着・東室蘭始発普通列車で来て折り返す事が多いです。
小幌駅を訪問した人を乗せて発車しました。
なお小幌駅がある豊浦町には、他に礼文、大岸、豊浦の無人駅があります。うち礼文駅、大岸駅は乗降が少なく、廃駅の危機にあるので、町長が旅行者に小幌駅の他に礼文駅、大岸駅も利用をと呼びかけています。
乗車した11月中旬は小幌駅を過ぎると暗くなっていました。
東室蘭駅到着・乗換
東室蘭駅に16時58分に到着。そこから先は室蘭駅方面か苫小牧駅方面へ接続しています。
筆者は苫小牧行の列車に乗り換えました。
東室蘭→竹浦駅→苫小牧
東室蘭駅発
東室蘭駅での乗換に10分以上あります。
東室蘭駅から苫小牧駅までは、2023年5月20日運転開始した737系電車でした。
JR北海道で初めて電車でワンマン運転を行う車両。2024年3月から岩見沢ー旭川でも導入されることになりました(外部リンク)。なお現在車掌が乗務する札幌ー苫小牧では「ワンマン運転」がない行先表示です。
最高時速120km/hで走りながら各駅に停まります。
竹浦駅で特急と貨物列待ち
途中の竹浦駅で列車待ちのため12分停車すると運転士が放送。
降車・乗車ともいなかったのですが、運転士の許可を取り通過列車を撮影します。
通過したのは札幌行き特急北斗15号と後続の貨物列車。貨物列車には宅配便業者のコンテナが多く積まれていました。
竹浦駅を発車した後は列車待ち合わせなしで苫小牧駅まで走ります。
苫小牧駅到着
737系電車は定刻に苫小牧駅到着。苫小牧駅からは南千歳・札幌方面、追分・岩見沢方面、鵡川方面へ乗換可能です。
筆者は札幌へ戻るため、18時41分小樽行き普通列車に乗換。
2024年3月16日ダイヤ改正では千歳ー苫小牧の一部普通列車が737系電車でのワンマン運転に変更される(外部リンク)ため、苫小牧駅で721系・731系電車を見かける機会が減少しそうです。
苫小牧ー南千歳の普通列車は時刻表を気にする本数ですが、南千歳ー札幌は快速・普通を合わせれば大都市圏並といえるでしょう。
まとめ
1.長万部駅15時34分発東室蘭行き普通列車は豊浦町の秘境・小幌駅から戻る旅行者にも、長万部駅から南・函館方面から訪問する鉄道ファンに最適な列車。
2.室蘭本線の廃駅・旭浜駅跡が車窓から見える。
3.東室蘭ー苫小牧の普通列車は新型737系電車が主力。2024年3月16日ダイヤ改正では更に活躍する区間が拡大される。
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