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こんな店には二度と行かない! 客に嫌われるラーメン店のダメな点とは?

山路力也フードジャーナリスト
人気店や行列店になるには味以外の理由がある。

営業時間や定休日を守らない店

SNSで告知をすればいいという問題でもない。
SNSで告知をすればいいという問題でもない。

 ラーメン店における客とのトラブルが絶えない。前回は客側のマナー違反やルール違反について触れたが、今回は店側の問題点についても考えてみたい。人気店や行列店になるには味以外の理由がある。逆も真なりで、味は美味しいのに今ひとつ流行らない店にはやはり何かしらの理由があるのだ。

 まず営業時間や定休日を守らない店。営業時間や定休日は客との「約束」である。会社の出社時間や商談のアポイントメント時間、友人との待ち合わせ時間と同じだ。一度や二度ならさておき、頻繁に遅刻してくる人を誰が信頼し、評価するだろうか。突発的な緊急事態を除けば、ラーメン店もまったく同じことだ。

 SNSでの告知を免罪符のように使い始業時間を変えたり臨時休業する店もあるが、客がSNSでチェックするかどうかは分からない。そもそも営業時間が不定なのであれば、そのように店の営業時間を決めておけばいい。人気店や行列店の多くはしっかりと営業時間を守り、始業時間より前に店を開けて外で並んでいる客を店に入れる店もある。

客に対する態度が悪い店

カスタマーハラスメントだけではない。
カスタマーハラスメントだけではない。

 昨今、客が高圧的に理不尽な行動をする「カスタマーハラスメント」が問題になっているが、店側が横柄な態度で客に接する「セラーハラスメント」も少なからず存在し、酷い扱いを受けた客などがSNSに投稿することで露見して、物議を醸している。

 最近でも無料サービスのライスを残した客にDMを要求したり、オーダー時の言い方が悪いと客に詰めたり、SNS上で客の悪口を書いたりする例が後を絶たない。店側は普段客にSNSなどで言いたい放題言われており、反論したい店側の気持ちも分からなくはないが、明らかに店側のイメージが悪くなるため店側が同じ土俵に上がるべきではない。

 また営業中もやたらと客に対して横柄に接したり、無駄な私語が多かったり、常連客とばかり無駄話をしているような店も嫌われる。店は商品とサービスを提供し、客はその対価として料金を支払う。その関係性に上下や貴賎はなくあくまでも対等だ。理由がどうであれ客側も店側も高圧的な態度で接することは避けるべきだろう。

あまりにも汚くて不衛生な店

店は料理を作りを食べる場所である。
店は料理を作りを食べる場所である。

 飲食店は言うまでもなく清潔で綺麗な場所でなければならない。汚れて色々なものが散乱している厨房、油でベタつく床やテーブル、掃除が行き届いていないトイレ、店内に立ち込める異臭、何日も着回したようなユニフォーム。不潔な場所で作られたものを汚い場所で食べたいと思う客がいるだろうか。

 建物などが古い店であっても、チリ一つ落ちていないほど清掃が行き届いている店や、厨房のダクトなどがピカピカに磨き上げられている店がある。逆に新しい店であってもカウンターがベタついていたり、厨房のコンロ周りに汚れがこびりついている店もある。要は店側の衛生意識の問題だ。

 個人営業が多いラーメン店の場合、急病になったり子供が熱を出して臨時休業することもあるだろう。またレストランのような接客を期待しているわけでもなければ、いつもピカピカの店である必要もない。しかしながら客の理解や一般的な常識を超えるような店は客に避けられる。世の中には同じような美味しさでもっと快適に過ごせる店がいくらでもあるからだ。

※写真は筆者によるものです(写真と本文の内容は無関係です)。

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フードジャーナリスト

フードジャーナリスト/ラーメン評論家/かき氷評論家 著書『トーキョーノスタルジックラーメン』『ラーメンマップ千葉』他/連載『シティ情報Fukuoka』/テレビ『郷愁の街角ラーメン』(BS-TBS)『マツコ&有吉 かりそめ天国』(テレビ朝日)『ABEMA Prime』(ABEMA TV)他/オンラインサロン『山路力也の飲食店戦略ゼミ』(DMM.com)/音声メディア『美味しいラジオ』(Voicy)/ウェブ『トーキョーラーメン会議』『千葉拉麺通信』『福岡ラーメン通信』他/飲食店プロデュース・コンサルティング/「作り手の顔が見える料理」を愛し「その料理が美味しい理由」を考えながら様々な媒体で活動中。

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