映画「鉄道員(ぽっぽや)」ロケ地・JR幾寅駅は幌舞線と同じ運命!
JR幾寅駅は北海道のほぼ中央・南富良野町にある無人駅。2024年3月末廃線が決定的となったJR根室本線・富良野ー新得(上落合信号場・外部リンク)の途中にあり、2016年8月31日の台風10号洪水被害以降列車が走らず、バス代行区間となっています。
また浅田次郎原作・高倉健主演の映画「鉄道員(ぽっぽや)」のロケが行われた駅でもあります。駅舎内には映画の展示があり、駅舎の周りには撮影に使われた建物やディーゼルカーがあります。
「鉄道員」の舞台は、道央にある廃止寸前のローカル線・幌舞線の終着駅。ロケが行われた本物の駅が、小説・映画と同様の運命をたどる事になってしまいました。
なお幾寅駅の模様については下記動画でも取り上げています。外国人向けに英語字幕付きですが、You Tubeの字幕機能をONにすれば日本語字幕が出ます。
JR根室本線・幾寅駅の概略
JR根室本線・幾寅駅は北海道南富良野町の中心部にあって町役場も徒歩圏にある場所です。
かつては急行「狩勝」が停まる駅でしたが、2003年に完全無人化。更に2016年8月31日の台風10号による大雨で線路に大きな被害が発生し、鉄道運行が復旧しないままです。
発車時刻表は「代行バス」の文字
幾寅駅からの普通運賃表と発車時刻表。発車時刻表には全て「代行バス」と記されています。
駅待合室はきれいに整備されています。駅舎入口から見て左側が南富良野町、右側が映画「鉄道員」の展示。なお、映画展示コーナーは朝9時から夕方5時までオープンですが、駅待合室は映画展示以外の時間も利用できます。
ホーム・駅名標は健在!映画で登場した信号機も
列車が来なくなったまま廃止予定の幾寅駅ですが、ホームは南富良野町やJRなどによって整備されています。
駅舎からホーム行ってみましょう。
正式名称・幾寅駅の文字が小さくて、映画での駅名の方が大きいです。
JRの駅名標は残っています。
駅舎とホームの間はよく整備されています。
ホームは1面1線ですが、かつては列車交換設備があった事がうかがえます。
続いて新得方面を向いてみましょう。
現在のJR線で腕木式信号機が現役の場所はなく、ホームの向こうには映画で使われた腕木式信号機がそのまま展示されています。
ホームから駅舎に戻り、駅舎の周りを見てみましょう。
駅舎のそばに映画に登場したトイレ・列車・食堂!
国道38号や南富良野町役場方向から駅舎を見て左側にある小さな建物は、高倉健さんと駅に忘れた人形を取りに来た少女が出会うシーンが撮影されました。
なお幾寅駅利用中トイレへ行く場合、隣の建物・南ふらの情報プラザのトイレを使用して下さい。
ロケで使われたトイレの隣に撮影に使用されたディーゼルカーがあり、車体の前頭部が2005年から展示中。
ディーゼルカーの隣には映画で登場する「だるま食堂」の建物。なお映画で「だるま食堂」を営む店主を演じたのが、2023年3月に亡くなられた奈良岡朋子さんでした。
駅舎・ロケで使われた建物や列車の展示位置を図示すると下記の通り。
なお駅前は代行バスが発着します。車やバイクで幾寅駅を訪問する人は、代行バスの邪魔にならない場所に駐車しましょう。
まとめ
1.JR幾寅駅にはもう列車が来ることなく2024年廃止予定。
2.現在は東鹿越ー新得間に代行バス運行中。
3.幾寅駅待合室は利用可。
4.駅舎の一部は映画「鉄道員」の展示室、駅舎の周りには映画ロケで使用された建物やディーゼルカーある。
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