2024年廃止!根室本線・東鹿越駅は廃駅予定から代行バス発着となった駅
JR北海道根室本線・富良野ー新得(上落合信号場)間は、2024年4月1日付廃止が決定的(外部リンク)です。中でも2016年8月31日の台風10号による洪水被害が深刻だった、東鹿越ー幾寅ー落合ー新得間は大赤字。しかも線路は復旧せず、バス代行のまま廃止となります。
そんな廃駅前のJR根室本線東鹿越駅に立ち寄ってみませんか?(訪問:2023年5月7日)
なお東鹿越駅の模様については下記動画でも取り上げています。外国人向けに英語字幕付きですが、You Tubeの字幕機能をONにすれば日本語字幕が出ます。
JR根室本線・東鹿越駅の概略
JR東鹿越駅は北海道南富良野町にある無人駅です。
1941年12月に信号場として貨物の取扱から始まりました。近くで取れる石灰石を輸送するためです。1946年に一般駅となり旅客の取扱いも始まりました。
しかし次第に石灰石輸送がトラックに変わり鉄道の割合は減少。1997年3月22日にはついに東鹿越駅を発着する貨物列車は廃止され、同時に駅は完全無人化。乗降客も1日1人以下という状況に。
JR北海道は2016年6月、2017年3月ダイヤ改正で東鹿越駅を廃止したい意向を地元に伝達。しかし2016年8月31日、台風10号洪水被害で富良野ー音別が不通になります。
同年10月17日、富良野ー東鹿越は鉄道で復旧したものの、被害が甚大な東鹿越ー落合は代行バスとなりました。翌2017年3月28日に代行バスは東鹿越ー新得間の運行ルートに変更。
JRと地元などで協議が行われたものの、修復費が高いのに利用客数が少なすぎました。結局復旧されないまま廃止となります。
駅待合室はきれいでした
かなやま湖そばにある駅舎に入ります。
駅舎内部は清掃が行き届いていてきれいでした。
東鹿越駅からの普通運賃表と発車時刻表。新得・帯広・釧路方面発車時刻表には全て「代行バス」と明記。
次はホームへ向かいます。
駅舎とホームの間は構内踏切利用!
駅舎を出てホームへ向かう時は構内踏切を使います。
構内踏切を渡って近い場所に列車は止まります。
本来列車交換が可能な構内ですが、幾寅・落合・新得方面を結ぶ列車が2016年8月31日から走っていないので、現在片方のホームしか使っていません。
ホームには付近で採掘された石灰石が展示。
駅名標はバス代行以前の状態でした。
駅構内は広いですが、一部線路は木や草が生えています。幾寅・落合・新得方面への線路、及び貨物列車が主に使用した線路はもう使われることはありません。
駅前はバス用スペース確保!観光バス車両で代行中
東鹿越駅は代行バスの出発・終着なので、駅前にはバスのスペースが必要。東鹿越駅へ自家用車やバイクで訪問する時は、付近の道路を走る車の通行や代行バスの邪魔にならない場所に駐車しましょう。
代行バスはふらのバス(外部リンク)が担当。観光バス車両での運行に、利用客が少ない時はもったいない気持ちになる人がいるかもしれません。
まとめ
1.東鹿越駅は列車と代行バスの中継駅。幾寅・落合・新得方面はバスによる代行輸送中。
2.東鹿越ー新得間は線路修復に費用がかかり、利用客が少ないので、代行バスのまま2024年4月1日廃止。
3.東鹿越駅は石灰石の貨物輸送から始まった。
4.2016年に2017年春のダイヤ改正で廃駅となる方針だったが、2016年8月31日の台風で方針変更。
5.列車利用時は構内踏切を使用。ホームには石灰石が展示中。
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