「中国軍機による日本領空侵犯は初めて」だが、「中国機による日本領空侵犯は初めて」ではない
防衛省は8月26日、中国軍のY9情報収集機1機が同日午前11時29分ごろから11時31分ごろにかけて、長崎県男女群島沖の領海上空を侵犯したことを確認したと発表した。航空幕僚監部広報室によると、これを受け、航空自衛隊は西部航空方面隊のF2、F15戦闘機の各編隊を緊急発進させ、通告と警告などの対応を実施した。
空幕広報室によると、防衛省が中国軍機による領空侵犯を確認し、公表したのは初めて。
ただし、中国機による領空侵犯を確認し、公表したのは初めてではない。
2012年12月13日には尖閣諸島周辺で、中国当局のプロペラ機が一時、日本の領空を侵犯し、航空自衛隊の戦闘機が緊急発進した。防衛省はこの時、「中国機による領空侵犯は、統計をとり始めて以来、今回が初めて」と説明していた。
どういうことか。
空幕広報室によると、2012年12月に領空侵犯したのは中国の国家海洋局に所属するY12プロペラ機で、中国軍機ではなかったという。
空自は2017年5月にも、尖閣諸島周辺の領海に侵入した中国海警局の船の上空を飛んでいる小型無人機(ドローン)が領空を侵犯したと判断し、戦闘機を緊急発進させた。
ただし、空幕広報室は「今回は中国軍機による初の領空侵犯でインパクトが大きい」と説明している。
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