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オーストラリア海軍の次期フリゲート候補、日本とドイツに絞られる 韓国とスペインは脱落 豪メディア報道

高橋浩祐米外交・安全保障専門オンライン誌「ディプロマット」東京特派員
豪海軍の新型汎用フリゲートの候補に挙げられたもがみ型護衛艦1番艦もがみ(海自)

オーストラリア海軍の新型フリゲートの導入計画をめぐり、同国の国家安全保障委員会が韓国とスペインの艦艇を選考対象から排除し、日本とドイツの艦艇のみで契約が争われることになった。オーストラリアン・ファイナンシャル・レビュー(AFR)が11月7日、特ダネとして報じた。

オーストラリア政府は、同国海軍の近代化計画の一環として、老朽化したアンザック級フリゲートに代わる新型汎用フリゲート11隻の調達を急いでいる。その候補として、ドイツのMEKO A-200型、三菱重工業が建造する日本のもがみ型護衛艦、韓国の大邱級フリゲートBatchIIとBatchIII、スペインのナバンティア ALFA3000の4つが挙がっていた。

AFRによると、複数の防衛産業関係者が7日夜、匿名を条件にドイツの造船会社TKMSと三菱重工業が製造する艦艇に候補が絞られ、来年の最終決定前にさらに比較検討されるという。関係者によると、今回の決定の正式発表は11月下旬に予定されている。

豪州の防衛当局者は先週、同国政府に勧告を行い、韓国の造船会社ハンファオーシャンと現代重工業、スペインのナバンティアからの提案を却下したという。

この豪州のプロジェクトは今後10年間で70億ドルから100億ドルの予算が組まれているが、艦艇の総費用はまだ明らかにされていないと報じられている。

AFRによると、ドイツのMEKO設計はアンザックの大型で近代的なバージョンであり、この親和性とTKMSの輸出実績から、リスクの少ない選択肢とみなされている。

一方、日本のもがみ型護衛艦は、中国の急速な軍備増強に対する懸念が高まる中、日本とオーストラリアの海軍を結びつける方法として、戦略的な理由で一部の人々に支持されているという。しかし、日本には外国の海軍に艦艇を売るという輸出文化がないのが不利な点として挙げられている。

今年初めの政府の海軍水上艦隊の見直しでは、艦隊、特にオーストラリアの軍艦が搭載できるミサイルの数を拡大するために、約5000トンのコンパクトなフリゲートを迅速に取得することが推奨された。

豪州政府は来年、最終的な造船企業を選び、最初の艦艇は2029年末までに手渡される予定だ。同国政府は迅速な納入を確実にするために既製の設計を採用しているが、各造船業者に改修を提案する機会が与えられている。日本はもがみ型護衛の能力向上型となる新型FFMを提案している可能性もある。

最初の3隻は海外で建造され、残りの8隻は同国のパースで建造される計画だ。

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米外交・安全保障専門オンライン誌「ディプロマット」東京特派員

英軍事週刊誌「ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリー」前東京特派員。コリアタウンがある川崎市川崎区桜本の出身。令和元年度内閣府主催「世界青年の船」日本ナショナルリーダー。米ボルチモア市民栄誉賞受賞。ハフポスト日本版元編集長。元日経CNBCコメンテーター。1993年慶応大学経済学部卒、2004年米コロンビア大学大学院ジャーナリズムスクールとSIPA(国際公共政策大学院)を修了。朝日新聞やアジアタイムズ、ブルームバーグで記者を務める。NK NewsやNikkei Asia、Naval News、東洋経済、週刊文春、論座、英紙ガーディアン、シンガポール紙ストレーツ・タイムズ等に記事掲載。

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