米海兵隊の無人地対艦兵器「NMESIS」が空軍のC-17輸送機に搭載訓練
9月25日、アメリカ海兵隊の新兵器である無人地対艦ミサイル発射システム「NMESIS」が空軍のC-17大型輸送機への搭載テストをカリフォルニア州トラビス空軍基地で行っています。海兵隊の新装備訓練チームと空軍の第60空港業務隊(60th APS)の合同訓練です。
60th APS assists New Equipment Training Team - Travis AFB
NMESISの車体塗装はインド太平洋方面の植生に合わせて緑色に塗られていますが、NSM対艦ミサイルのキャニスター(発射筒)は海軍艦艇用の灰色の塗装のままです。ただしこのキャニスターは「INERT(不活性)」と書かれてあり、訓練用のもので実弾は入っていません。実弾入りのキャニスターは車体塗装に合わせて緑色になる可能性があります。
今回の訓練で参加車両2両の番号は以下の通りです。
- USMC 821870
- USMC 821874
輸送機への搭載ではNMESISに有線コントローラーを繋いで兵士が直接操作します。無人車両ですが細かい運用面では人間が随伴して面倒を見てやる必要がある兵器です。
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