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【大作】ぶっ飛びすぎている天才、凄まじい成果を出す自由人との正しい接し方、話し方

横山信弘経営コラムニスト
(ChatGPT DALL-E 3 にて筆者作成)

20年以上、コンサルタントの仕事をしてきて、一般な企業にはほとんどいない、とんでもない天才を見つけることがある。何を考えているかわからないが、凄まじい成果を出す自由人(イノベーター)だ。その性格は掴みどころがなく一筋縄ではいかない。しかしこのようなタイプの才能は、組織にとって大きな武器となる可能性を秘めている。

今回は、ぶっ飛びすぎている天才、何を考えているかわからないが凄まじい成果を出す自由人との正しい話し方について解説する。どう接したらいいか悩んでいる組織リーダー、自由人に手を焼いている経営者は、ぜひ最後まで読んでほしい。

<目次>
■天才肌タイプの話し方4つの特徴・口ぐせとは?
■天才肌のトップセールスと、ブラック社長の共通点
■なぜ天才は「人の気持ち」が分からないのか?
■「やり方」よりも「あり方」にロックオンする習性
■天才肌の人と話すときに不可欠な「モーレツ確認」
■「管理」よりも「監視」を重視する理由
■天才肌タイプを「特別扱い」してもいい基準

■天才肌タイプの話し方4つの特徴・口ぐせとは?

こういった天才肌のタイプは、常識にとらわれない発想や行動力で驚くべき成果を生み出すことがある。誰も思いつかなかった画期的な商品アイデアを発案したり、難航していた案件を独自の交渉術で成立させたりする。その能力は本当に凄まじいものがある。

しかし反面、問題点も多い。まず、子どもっぽい面があり、チーム全体のことを考えられない。自分の興味のあることには全力で取り組むが、そうでないことにはまるで関心を示さない。チームワークを重視する日本の組織文化の中では、こういった態度は周囲の反感を買いやすいと言える。

このような天才肌タイプは、話していればすぐに分かる。以下4つの特徴がある。

(1)早口
(2)話が長い
(3)途中で話がそれていく
(4)自分の質問に自分で答える

普通では考えられないほど頭の回転が速いので、ものすごく早口になる。なぜなら話している最中から次に話すことが頭に浮かんでいるからだ。相手の話し終わるのを待っていられないのはもちろんのこと、自分自身が話し終わるのも待てないぐらいの感覚だ。だからマシンガンのように次から次へと思いついたことを話しまくる。

息継ぎをしている分からないほど話し続けるので、当然スキがない。したがって聞き手は割って入ることができず、結果的に話が異常に長くなるのだ。

このような天才肌タイプの口ぐせは「そういえば」「~と言えば」である。自分で話した内容からキーワードを拾い、連想して話を進める。だからドンドン話が明後日の方向へとそれていく。

「~だからA社の部長に言ったんですよ。これからの時代はAIを活用しなくちゃいけないってことを。あ、そういえばご存じですか? 製造部の課長がAIを研究したいって退職するって。あの課長は私が入社した時に研修の講師だった方ですが、あの時から新しいものが好きだったと思います。そういえば研修初日もこんなこと言っていたんですよね。ジャック・ドーシーの言葉を借りて――」

話し相手のことなど無視して、自分が今考えていることを話すのだ。まるで空に放たれた風船のように話のテーマが飛んでいく。自分で質問しておいて、自分で答えるクセも、こういう天才肌タイプの大きな特徴だ。

「なんで私って仕事の効率が悪いと思いますか? ずっと悩んでいるんですよ~。あ、でも、そうか! 私の話が長いからか。そうかもしれない! そういえば、今も長々と話しちゃってますね。ごめんなさい。私の話に付き合わせちゃって! いやだ課長、途中で止めてくださいよ。訳のわかんなことずっと話しちゃった。恥ずかしい! でも課長もそういうことってありません? 以前もこんなことあったんです――」

だから脳の基本回転数を上げられない聞き手の場合、黙って耳を傾けていると頭が混乱してくるだろう。人によっては思考が追い付かず、呆然としたり、気分が悪くなることさえある。頭が真っ白になり、催眠状態に入ってしまうと危険だ。

■天才肌のトップセールスと、ブラック社長の共通点

私は営業コンサルタントとして、危険なトップセールスに何人か会ったことがある。共通しているのは、相手の話をまったく聞かず、喋りたいことを弾丸のように喋りまくることだ。途中で支離滅裂なことを言いはじめるので、熱心に傾聴していると頭がおかしくなりそうになる。だから以前、身の危険を感じ、右手を挙げて制したことがある。

「申し訳ありません。いま、何の話をしていますか?」

このようなタイプは、決して悪気があってやっているわけではない。単にブレーキ性能が壊れたスポーツカーなのだ。自分で制御できないから、聞き手が話を遮ることでようやく我に返る。

「あ! 確かに。大変失礼しました。べらべらと訳の分からないことを話してしまいまして」

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経営コラムニスト

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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