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しおかぜライン(岩内高校ー神恵内川白)は北海道中央バス・神恵内線廃止後の代替交通!

宙船乗り物大好きライター・そらふね
北海道神恵内村・川白で出発待ちの「しおかぜライン」

北海道積丹半島南部にある岩内町、共和町、泊村、神恵内村の『岩宇(がんう)地域』を結ぶ北海道中央バス神恵内線が2024年9月30日に廃止され、代替交通として2024年10月1日から岩宇地域4町村が運営する、岩宇地域海岸線「しおかぜライン」の運行が開始(岩内町・外部リンク)されました。岩内町と共和町西部、泊村、神恵内村を結ぶ公共交通はどう変わったのでしょうか。

筆者は10月上旬「しおかぜライン」に乗車。中央バスとの変更点を中心にまとめてみました。なお高校生の登校利用がある朝一の神恵内村・川白(かわしら)発岩内行は宿泊等の事情で車で追いかけ、昼の岩内→神恵内→岩内に乗車しています。

2024年8月に書いた、

2024年9月廃止!北海道中央バス神恵内線・神威岬→岩内ターミナルに乗ってみた

を合わせてご覧ください。

中央バスとしおかぜラインとの変更点

中央バス神恵内線は一般的な路線バスタイプの車両でしたが、しおかぜラインは27人乗りのマイクロバスです。車体は乗客である岩内高校美術部のデザイン、書道部の筆で描写。

しおかぜライン車両は岩内高校の生徒さんがデザイン
しおかぜライン車両は岩内高校の生徒さんがデザイン

ダイヤで最大の変更点は全便岩内ターミナルから岩内高校始発・終点となったこと。また延長区間の途中では、岩内協会病院(いわない循環バス・ノッタラインと共通のバス停)に立寄ります。

運転本数は中央バス神恵内線が平日5往復、土日祝3往復だった点はそのままですが、土日祝に運休する便が変更されています。

1.朝一番の川白→岩内、岩内→川白は中央バス神恵内線では土日祝運休だが、しおかぜラインは毎日運行。

2.16:10岩内ターミナル→川白だった中央バスは毎日運行だが、しおかぜライン15:59岩内ターミナル発は土日祝運休。

3.8:14川白→岩内ターミナルは廃止、9:16川白→岩内ターミナルは16分繰り上げ。

4.14:51川白→岩内ターミナルは1時間繰り上げて土日祝運休便に変更。

5.新たに16:00川白→岩内高校を毎日運行で設定。

そして2番目に大きな変更が、例年4月~9月末まで実施されていた川白~神威岬(積丹町)への1往復延長運転が完全廃止されました。積丹町が運行するしゃこバスの沼前(外部リンク)から川白(神恵内村)の間は公共交通が完全になくなり、公共交通のみでの積丹半島1周が夏季でも不可能に。

あと高齢者利用時、しおかぜライン車両で、乗降時下部にステップが出るのは良いのですが、車体に上がってすぐに段差があります。足が悪い高齢者は車両本体に1段上がってから2段目に上がる時に、乗車で時間がかかっていました。バス扉収納の関係から補助ステップを恒常的に取り付ける事は難しいですが、乗降時に手製の補助ステップを必要に応じて置くよう乗務員に求められるかもしれません。

ステップが出るが車内の段差で苦労する高齢利用者がいた
ステップが出るが車内の段差で苦労する高齢利用者がいた

1.朝一便!神恵内・川白→岩内高校

始発は神恵内村・川白

朝一の川白→岩内高校便はマイカーで追ってみました。まず始発の川白バス停へ。

川白バス停・岩内方面
川白バス停・岩内方面

岩内方面バス停の時刻表は新しいものと差し替えられていました。更に全部のバス停に共通しますが、中央バスの赤色が基本のバス停から水色が基本のバス停表記に変更。

平日5往復、土日祝3往復運転
平日5往復、土日祝3往復運転

しかし訪問日、川白の終点バス停には中央バス時代の神威岬延長の時刻がまだ残っていました。

川白終点のバス停。中央バスの夏季時刻表が残っていた
川白終点のバス停。中央バスの夏季時刻表が残っていた

車両は川白バス停近くの転換場所に発車10分前に到着済でした。なおバス転換場所・駐車はご遠慮願いますの下にあった「中央バス」の文字は消去。

バス停近くの転換場所。「中央バス」の文字は消されていた
バス停近くの転換場所。「中央バス」の文字は消されていた

筆者はバス発車直前に川白を後にしました。

主な一部バス停紹介(神恵内、岩内)

地元外の旅行者が神恵内村で車で立寄る場所といえば、道の駅オスコイ!かもえない(外部リンク)でしょう。

道の駅かもえないバス停
道の駅かもえないバス停

筆者は道の駅で休憩し、しおかぜラインが通過する様子を撮影。

道の駅かもえないを朝一便が通過
道の駅かもえないを朝一便が通過

道の駅を発車後、岩内町内の延長区間へ先回りしました。岩内協会病院バス停はノッタラインのバス停に「しおかぜライン」の表示と時刻表を追加しています。

岩内協会病院バス停(道路から撮影)
岩内協会病院バス停(道路から撮影)

岩内協会病院バス停に朝一便が到着しましたが、当日乗降はゼロ。高校生を乗せて終点・岩内高校へ向かいました。

岩内協会病院到着・乗降ゼロのまま岩内高校へ
岩内協会病院到着・乗降ゼロのまま岩内高校へ

岩内高校バス停は高校の敷地内にあります。

岩内高校・しおかぜラインバス停がある(道路から到着前に撮影)
岩内高校・しおかぜラインバス停がある(道路から到着前に撮影)

岩内高校の生徒さんには便利になりました。

2.昼に岩内ターミナル⇔神恵内往復

岩内ターミナル→神恵内村役場

筆者は岩内ターミナル12:59発の便(毎日運行)で神恵内村役場前まで乗車。

利用便の乗車実績
利用便の乗車実績

中央バス岩内ターミナルでは神恵内線時代と同じのりばを使用します。

中央バス神恵内線時代と同じ乗場に発着・表記は変更
中央バス神恵内線時代と同じ乗場に発着・表記は変更

2024年9月までのりば案内では神恵内線で行ける主な地点が挙げられていましたが、

2024年7月時点の中央バス岩内ターミナルのりば案内
2024年7月時点の中央バス岩内ターミナルのりば案内

10月からは「しおかぜライン(川白方面/岩内高校方面)」と修正。

岩内高校、岩内協会病院から2人既に乗車しており、岩内ターミナルでは筆者含めて10人加わり発車しました。

のりば案内も訂正
のりば案内も訂正

岩内町内で降車があった後、共和町更生で1人降車。共和町内のバス停ではスクールバスのバス停も併設されています。

共和町更生で1人下車
共和町更生で1人下車

泊村に入って茅沼で3人、泊村役場前で1人降車。

泊村役場前
泊村役場前

泊村中心部から離れた北部の寺町でも降車がありましたが、先ほどの停留所以外は乗車・降車ともなく、バスは通過していきました。

寺町
寺町

筆者は神恵内村役場前で13:50に降車。2人の乗客を乗せ、バスは川白方面へ。

神恵内村役場前で降車
神恵内村役場前で降車

神恵内村役場前バス停は役場の目の前です。

神恵内村役場出入口の目の前にバス停がある
神恵内村役場出入口の目の前にバス停がある

神恵内郵便局前→岩内ターミナル

役場前の厳島神社に参拝後、隣の神恵内村郵便局前まで短距離だったので歩きます。

神恵内村役場前(岩内方面)バス停は厳島神社前
神恵内村役場前(岩内方面)バス停は厳島神社前

平日のみ運行の14:12発岩内高校行きを待ちました。

神恵内郵便局前バス停(岩内方面)から乗車
神恵内郵便局前バス停(岩内方面)から乗車

定刻の14:13に乗客ゼロの岩内高校行きが到着。筆者一人乗り込みます。

川白方面から岩内高校行が到着
川白方面から岩内高校行が到着

乗降が全然ないままバスはどんどん進み、泊村役場前で1分、時間調整と後続車への譲るため停車。

泊村役場前で後方の車に道を譲る
泊村役場前で後方の車に道を譲る

泊村役場前を過ぎ、茅沼の福祉センター、診療所方面に一度国道229号から外れます。茅沼バス停でようやく1人乗車。残念ながら筆者と茅沼からの1人で岩内ターミナルまで向かいました。

茅沼地区では診療所や福祉センターに立寄る
茅沼地区では診療所や福祉センターに立寄る

しおかぜラインは泊村茅沼のほか、原発立地の影響で堀株(ほりかっぷ)も国道229号から外れた場所にあります。

泊村堀株停留所は国道から外れた場所
泊村堀株停留所は国道から外れた場所

更に共和町西部のバス停も大半が国道229号から外れた場所。

発足局前のバス停も赤から水色に
発足局前のバス停も赤から水色に

バスは中央バス岩内ターミナルに到着。2人ともここで降車しました。

中央バス岩内ターミナル着後、岩内高校へ(降車後に撮影)
中央バス岩内ターミナル着後、岩内高校へ(降車後に撮影)

しおかぜラインが地元だけでなく、岩宇地域へ各地から訪問する旅行者にも利用してもらえる交通機関になることを願います。

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乗り物大好きライター・そらふね

地元北海道を中心に日本を旅するフォトライターです。フェリー・飛行機・鉄道旅が得意分野。船会社で船員管理・港業務・営業を経験後、旅行サイトでライターとなる。船・地方空港・名所・ホテルを紹介する記事を多く掲載しました。乗り物移動をより楽しくがモットー。

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