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なぜコンサルタントのプレゼンは説得力があるのか? 「ピラミッドストラクチャー」徹底解説

横山信弘経営コラムニスト
(筆者作成)

■コンサルタントの言葉に説得力がある理由

「なぜコンサルタントは説得力を持って話せるのか?」

多くの人からこのように質問を受ける。答えは簡単だ。コンサルタントはピラミッドストラクチャーを使って話すことがクセになっているからだ(そもそも説得力のある話し方ができなければ、コンサルタントは務まらない)。

もちろん「話し方」だけではない。文章を書くときもそう。企画書、提案書を作るときもそうだ。このストラクチャーに従うことで、コンサルタントはクライアントを納得させるだけでなく、彼らの決断を後押しする。

今回は、ピラミッドストラクチャーとは何か? どうやったらピラミッドストラクチャーをうまく使いこなすことができるようになるのか? 解説していきたい。

<目次>
■コンサルタントの言葉に説得力がある理由
■基本の構造「3階層」を頭に叩き込む
■結論を支える「土台」をピラミッド型に積み上げる!
■ピラミッドストラクチャーで企画書を作ってみよう!
■ピラミッドストラクチャーで資料作成する3つのコツ
 (1)結論をいちばん目立たせる
 (2)根拠はシンプルに箇条書きする
 (3)詳細は図表で表現する
■なぜピラミッドストラクチャーは美しく、ロジックツリーは醜くなるのか?
■ピラミッドストラクチャーを使った私の事例

■基本の構造「3階層」を頭に叩き込む

ピラミッドストラクチャーとは、最も重要なポイントを先に述べ、次にその根拠や具体的なデータ、例示を重ねていく構造のことを指す。聞き手ははじめに結論を聞くことができ、話の展開を追いやすい。だからピラミッドストラクチャーを使うことで説得力の高い話し方できたり、資料を作ることができたりする。

社内で企画を通すとき、お客様に提案するときだけでなく、ブログを書くときも、採用面接で自分をアピールするときも使える。

日常的に使えるフレームワークなので、絶対に覚えておこう。

演繹法のスタイル、帰納法のスタイルなど、いろいろな形はあるものの、まずは基本スタイルだけ頭に入れよう。そのためにも覚えるべきは、次に紹介する3つの階層だ。

(1)結論
(2)根拠
(3)詳細

シンプルな例文を示すことで、さらに分かりやすくなるはずだ。

(1)結論(店員はもっと笑顔で接客すべきだ)

(2)根拠(お客様100人のうち75人が『店員に表情がない』と答えているから)

(3)詳細(アンケート結果『不愛想』『笑顔がない』『楽しそうじゃない』『返事がない』など)

この3つの階層を頭に入れたうえで、ピラミッドを意識した形に変形していく。

■結論を支える「土台」をピラミッド型に積み上げる!

先述した「店員はもっと笑顔で接客すべきだ」という主張ぐらいなら、1つの根拠だけでもいいかもしれない。しかし世の中に存在する多くの主張は、たった1つの根拠だけでは納得されないことが多い。

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経営コラムニスト

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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