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【超大作】本物のマネジャーしか知らないプロジェクトで磨くマネジメントスキル「PMBOK」完全攻略

横山信弘経営コラムニスト

これからの時代で最も求められるスキルを一つだけ挙げろと言われたら、私は迷うことなく「マネジメントスキル」と即答するだろう。それぐらいニーズのあるスキルだ。

そしてマネジメントスキルを身につけるなら、ちまたに溢れる「マネジメント研修」など受講するのではなく「プロジェクトマネジメント」を勉強しよう。なぜなら、一般的にマネジメントという表現は部下育成やチームビルディングといった広範な意味を内包しているからだ。そのせいで「感謝する」「承認する」「モチベートする」といった対人関係にかかわる心がけまでも意識しなければならなくなる。

その点「プロジェクトマネジメント」は、具体的な目標に向かって計画を立て、実行し、成果を上げる過程を通じてマネジメントの本質を学ぶことができる。「プロジェクトマネジメント」であれば、ベテラン社員でなくても学び、スキルを取得できる。

そこで今回はプロジェクトマネジメント技法として代表的な「PMBOK」を使いながら、実際の業務でマネジメントスキルを磨くためのトレーニング方法等を紹介する。ぜひ最後まで読んでいただきたい。

<目次>
■最も市場価値を高めるスキルが「マネジメントスキル」
■国際的標準マネジメント技法「PMBOK」の用語説明
■「PMBOK」10の知識エリアとは?
 (1)統合マネジメント
 (2)スコープマネジメント
 (3)スケジュールマネジメント
 (4)コストマネジメント
 (5)品質マネジメント
 (6)リソースマネジメント
 (7)コミュニケーションマネジメント
 (8)リスクマネジメント
 (9)調達マネジメント
 (10)ステークホルダーマネジメント
■「PMBOK」5つのプロセス群とは?
 (1)立ち上げ
 (2)計画
 (3)実行
 (4)監視・コントロール
 (5)終結
■「プロジェクトマネジメント」のスキルを磨く3つのポイント
■「プロジェクトマネジメント」のスキルを高める私の事例

■国際的標準マネジメント技法「PMBOK」の用語説明

さてPMBOK(Project Management Body of Knowledge)の説明からしよう。PMBOKとは、プロジェクトマネジメントの知識を体系的にまとめたガイドラインである。国際的標準マネジメント技法として広く活用されており、認定資格も存在する。システム構築に携わっている人なら、知らない人はいないだろう。

プロジェクトマネジメントの基礎を学ぶうえでも、まずはPMBOKで使われる主な用語を覚えていこう。覚えるべきは次の2種類だけでいい。

(1)10の知識エリア
(2)5つのプロセス群

■「PMBOK」10の知識エリアとは?

まずプロジェクトマネジメントの基礎知識である「10の知識エリア」を覚えよう。どんなに経験がない人でもマネジメントするうえでは、

・コスト

・品質

・リソース

・コミュニケーション

・スケジュール

ぐらいは意識するはずだ。しかし私が「PMBOK」が有用だと思うのは、以下の4つの要素も意識できるからである。

・スコープ

・調達

・リスク

・ステークホルダー

とくにマネジメントスキルがない人は、「スコープ」「ステークホルダー」に関しては知識がない。そのため、これらを疎かにしがちだ。このポイントをしっかり押さえることで、正しい効果的なマネジメントができるのだ。

(1)統合マネジメント
(2)スコープマネジメント
(3)スケジュールマネジメント
(4)コストマネジメント
(5)品質マネジメント
(6)リソースマネジメント
(7)コミュニケーションマネジメント
(8)リスクマネジメント
(9)調達マネジメント
(10)ステークホルダーマネジメント

それではそれぞれの知識エリアについて紹介する。

(1)統合マネジメント

プロジェクト全体の調整と統合を行うのが、統合マネジメントである。プロジェクトの全体を俯瞰するうえでも、とても意味がある。プロジェクトの進行中に各要素のつじつまが合うよう、定期的に全体最適を心がけるのだ。

(2)スコープマネジメント

スコープとは「範囲」という意味である。一般的には「目標」「ゴールイメージ」「KGI」といった表現が用いられるが「PMBOK」ではスコープを使う。この概念があるからこそプロジェクトの目標と成果物の範囲を正しく定義できる。プロジェクトの進行中にこの「スコープ」が変わることはよくあるので、プロジェクトメンバーに対してはもちろんのこと「ステークホルダー」にも認識のズレがないよう報告や相談することが大事だ。

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経営コラムニスト

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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