強いマインド、執念、継続力を身につけられる読書法――「垂直読書」徹底解説
■トップコンサルタントが優れているのは知識でもスキルでもない
人の市場価値は「スキルセット」と「ナレッジベース」が豊富なことで高まっていく。「経験」と同様に、客観的に評価しやすいスペックだからだ。
しかし実際は、ビジネスにおいてこれらのスペック以上に強力なファクターがある。大学にも行ったことがない。難関な資格も持っていない私が、おそらく多くの他コンサルタントよりも優れていると自覚しているもの、それが「コンピテンシー」である。
「コンピテンシー」とは高い、パフォーマンスを発揮する人の行動特性である。
どんなに高学歴でも、どれほど知識が豊富であっても、以下のような行動特性がなければビジネスにおいて成果を出し続けることは難しい。
・目標達成するまで諦めないマインド
・困難な出来事に直面しても乗り越えようとする執念
・一度決めたらやり通そうとする継続力
2022年のベストセラー『人を選ぶ技術』でも明確に記されている。「スキル」「知識」「経験」はわかりやすく、客観的に評価しやすい。しかし外からは見えづらい「コンピテンシー」はより一層、その人の価値を正確に評価する要素になり得ると。
しかし、こうした「コンピテンシー」は一体どのようにして身につけられるのだろうか? 眼前に立ちはだかる困難に怯えることなく前進できるようになるためには、経験を積むことしかないのだろうか?
いや、そうとも限らない。
たしかに経験は必要だろう。だが、その経験が少なくても「コンピテンシー」を鍛えられるように準備することはできる。
まさに、私が実践してやってきたことだ。
そこで今回提案したいのが「垂直読書」だ。「垂直読書」とは、本のテーマとは関係なく、同じ著者の本を連続して読み、その著者の思考パターンを手に入れる読書法のこと。
今回は、この「垂直読書」のやり方を徹底解説していく。
<目次>
■トップコンサルタントが優れているのは知識でもスキルでもない
■垂直読書をしながら成功者の「かばん持ち」をする
■「垂直読書」をするための著者はどう選ぶのか?
■「垂直読書」するための書籍の選び方・読み方
■「垂直読書」するときに注目してほしい2つの出来事
■垂直読書の3つのメリット
(1)著者の思考パターンを理解できる
(2)多角的な思考が手に入る
(3)困難の乗り越え方を見つけられる
■垂直読書をしながら成功者の「かばん持ち」をする
人は一緒にいる人の思考パターンに、自分の思考も似てくるものだ。これはミラーニューロンと呼ばれる。
脳には「ミラーニューロン」という、周囲の人の言動を無意識のうちに模倣してしまう神経細胞がある。緊張している人の近くにいると、自分も緊張してくるのはミラーニューロンの働きが原因だ。
付き合う人が変われば、ミラーニューロンへの刺激が変わる。そのため、知らないうちに脳が反応し思考パターンが変わるのだ。私たちはよくこれの現象を「感化」と呼んでいる。
昔は「かばん持ち」という慣習があった。優れた社長と寝食をともにすることで、社長が常日ごろから考えていることが頭にインストールされていく。
しかし、この「かばん持ち」はタイパ(タイムパフォーマンス)が悪い。ロールモデルとなるような優秀な人が近くにいるとも限らないし、今では現実的ではなくなった。
ここで役立つのが「垂直読書」だ。
思考を盗みたいと思える著者の書籍を、テーマに縛られることなく積極的に読み進めてみよう。その過程で著者の思考パターンを知らず知らずのうちに自分のものにできる。
「かばん持ち」と疑似体験ができるのだ。
■「垂直読書」をするための著者はどう選ぶのか?
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